旧友は春に帰る (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房 (2011年8月10日発売)
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本棚登録 : 472
感想 : 38
3

図書館で。安定のシリーズではあるのだけれども。
綺麗な人が綺麗に年を取ってくれると確かに嬉しい。その反対はなんとなく寂しくなりますがまあ仕方ないですよねえ。本人が一番痛感しているだろうし。それと同様、最後が悲惨だとなんとも物悲しかったりするわけですが。

主人公もヒロインも今回のヒロインもあまり好きではないのであまり感情移入もせずに読みましたが。アンジェラの言うことはまったくもって正しい。主人公は十分、モンローにやさしかったと思うけどなあ。そして男のヒロイズムだか何だか知りませんが彼女や世話になった人を巻き込んでやむなし、というような主義は是非ドブに捨てていただきたい。百歩譲って彼女のハナさんは仕方ないかもだけど世話になりっぱなしの老婦人二人に被害が及ぶかもしれないなあという点でもっと警戒すべきだと思う。ああ、イヤな男だ…。

という訳で味のある脇役がちょいちょい出演してくれて楽しい反面、やっぱりこの主人公は好きになれない男だなあと思いました。頭が良いつもりなんでしょうが結局は他の人に助けられてなんとかしのいでいることをもっと自覚するべきだと思うのですよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2014年11月28日
読了日 : 2014年11月28日
本棚登録日 : 2014年11月28日

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