ロックンロール (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2007年8月24日発売)
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本棚登録 : 483
感想 : 62

ついに読みました。先日来のよっちんの中の”大崎善生”ブーム。
せつない感じ、はかない感じが良い感じ。
で、もって今回はタイトルからも想像されるように往年のロックの名曲が随所に登場。
かけながら読むと感動更に倍!!!!
だからあえて避けてました。だってね、よっちんの好きなもの全開で攻めてくるのが
予想されたから。
期待通りに楽しませて頂きました。
読後の淡い感情がたまりません。
BGMにLed Zeppelinの「Stairway To Heaven」
で、もってシメにはGeorge Harrisonの「All Things Must Pass」

レッド・ツェッペリンの「Stairway To Heaven」の歌詩=To be a rock and not to roll.
「岩となれ、そして転がるな」って言葉がキーワードなんだけど….若干この訳おかしかね?と思いながらもこの曲の歌詩自体が難解だしね。

George Harrison
 All Things Must Pass=すべてのことは過ぎ去っていかざるを得ない

40歳になってこそ身にしみるジョージの御言葉。

Jeff Beck
哀しみの恋人達 Cause We've Ended As Lovers



「ジョン・レノンが死んだ夜くらい一人でいたくない」という気持で
その夜知り合った女性と動物的なセックスをする。
この大崎善生のセックスの描写ってとても綺麗なんだけどうそ臭くない。
勃起はしないけど緻密に美しく表現されている感じがします。でも描写自体は生々しいけどね。
別の章では「内臓を引きずり出されるようなセックス」という表現も

あ、そういえば ビートルズはよっちん大好きなんだけどジョージ・ハリスンの良さがわかるようになるのにだいぶ時間がかかりました。
ジェフ・ベックが「ビートルズは最高だ、リード・ギターを除けば」ってジェフ・ベックにしか吐くことが出来ない名言がありますけど(^_^;)
でも、ソロになってからのジョージのアルバムの凄さを思うとジェフ・ベック様に「御言葉ですがジョージも凄ぃっすよ」と申したい。

人間は過去も現在も含めすべての人間たちとなんらかのかたちで影響しあいながら存在している
老いていくあるいは人間が死に向かっていくということは、どんどん単純化されていくことなんだなと思った。ひとつひとつの機能が失われたり、これまでは普通にできていたはずのことがある日、突然にできなくなったり。そうやって人間はきっとどこかの時点から少しずつ単純化されていくんじゃないかって。その単純化の極限に死がある。

人間にはこんがらがっていく時期と、それが嘘のようにほどけていく時期がある。

ロックンローラーの死は一人で抱え込むには重すぎる。だって若い日の憧れそのものだし、あるいは自分の作り上げてきた王国の神様でもある。
ー略ー
なぜ、神様なんですか?
それは彼らが単純だけど強烈で確実なメッセージを伝える力を持っているからじゃないかな?それは心の中に、鮮明にいつまでも残っていく

いつにもなくとりとめなくなっちゃったけど、最後の「ロックンロール」という小石をポケットにいれてよっちんも生きていくぜ!!!!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年7月30日
読了日 : 2013年7月30日
本棚登録日 : 2013年7月30日

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