「医学的根拠とは何か」
この本の題名であるが、何か起こるたびに、さまざまな“専門家”という何がどう専門なのかわからないような人が「医学的根拠」という言葉を用い、その度に考えることでもある。
そして私は身をもって知っている。日本は医療技術は高くても、医学教育水準は前近代的なうえに貧相極まるものであることを。今の医療レベルの高さは経済発展と国民教育水準の高さに伴ったものであり、医学教育水準が発達してない以上、これから数十年後に日本の医療は金に依ってガラパゴス化した身動きの取れない豚のようになるのではないかと危惧している。
筆者は今まで日本の医学における問題を一般の書籍において啓蒙してきた方である。いずれも読ませていただいたが、本書は実に良い。根本的な問題点をわかりやすく整理されている。すべての医学生に読んでもらいたいのに加えて、医療者以外にも読んでいただき、“専門家”という有象無象の発言には、「本当だろうか」という疑問を感じてもらえることが大事だと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ビジネス・実用・その他
- 感想投稿日 : 2013年12月11日
- 読了日 : 2013年12月
- 本棚登録日 : 2013年12月11日
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