ロジャーズの基でパーソンセンタードを学んだ筆者は、アイルランド紛争で対立関係にある市民を集め、師ロジャーズをファシリテーターにエンカウンターを行い、それを映画として上映する。その書籍版。
書籍版では如何に参加者を集めたか、その後の参加者達がどうしているかも書かれている。
晩年のロジャーズはエンカウンターを活動の中心にしていた。麻薬に関わる人たちや戦争で苦しむ人たちのエンカウンターをし、社会問題に対してパーソンセンタードを切り口として改善を図っていた。
その決定版とも言えるのが、この「鋼鉄のシャッター」だ。ただ語り合うだけのエンカウンターで本当に世界を変えることなどできるのだろうか。少なくともロジャーズはそれができると信じた。
カウンセリングの極致、究極のカウンセリングというものがあるのだとしたら、私はその一つにこの「鋼鉄のシャッター」を挙げたい。それがロジャーズ本人ではなく、その教え子の発案であるところが、また極めてロジャーズ的ですばらしい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
カウンセリング
- 感想投稿日 : 2011年8月9日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年8月9日
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