潤一郎訳 源氏物語〈巻4〉 (中公文庫)

  • 中央公論新社 (1991年9月10日発売)
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本棚登録 : 166
感想 : 12
5

柏木から総角まで。二部と三部が入れ替わり、ダイナミックな巻でした。夕霧と雲居雁の夫婦喧嘩がかわいい。しかしここでも原文でも「一条の宮」と呼ばれている落葉宮様、何故「一条の宮」が定着しなかったんでしょうね。一条の宮というと御息所(落葉宮の母)と紛らわしいからでしょうか。御法では紫の上が死んでしまいやはりショックでした…。匂宮三帖も味わいあっていいです。紅梅好きです。竹河はほかの作家の訳でも苦手でしたけどやっぱりちょっと苦手かなあ…玉鬘にそんなに思い入れがないというか。
待ってましたの宇治十帖、宇治の深さと侘しさ寂しさ、趣のある雰囲気などはさすが美しい訳ですね。薫は頼まれてもいない世話を焼いてそれを盾に大君に迫ってる感じが陰湿ですね。彼…いいやつとは思えないんですが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2012年に読んだ本
感想投稿日 : 2012年9月22日
読了日 : 2012年10月2日
本棚登録日 : 2012年6月23日

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