久しぶりの二段組みに一瞬とまどったが、読み出したが最後、上巻は一気に読み進む。恐れていた事件の凄惨さは、被害者視点がほぼないためか、あまり感じられない。読者への配慮かとも思ったが、そうではなく、この小説は、冷血な事件を起こした犯人、さらに事件が起きた理由を掴もうともがく合田刑事の物語だからなのだろう。
下巻の大部分を占める取り調べの描写は、聴取している刑事達と同じく、こちらまでがジリジリしくるほどだ。下巻のページを何枚も繰った末に見えてくるのはいったい何なのか。自分には、まだ答えが分からない。そもそも答えなんて、あるのだろうか。
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カテゴリ:
ドラマ
- 感想投稿日 : 2016年6月11日
- 本棚登録日 : 2016年6月11日
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