ホーリーランド 1 (ジェッツコミックス)

著者 :
  • 白泉社 (2001年6月1日発売)
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本棚登録 : 691
感想 : 80

「ベルセルク」と同様、コンビニの「リミックス」で出会ってハマった漫画のひとつ。

それまでの格闘漫画というと、
漢の意地を張ったりとか、純粋に最強を目指したりとか、そういうものがほとんどだったと思うのだけれども、

ここまで人間の「闇」「病み」を描いた「格闘」があっただろうか。

「いじめられて引きこもりだった少年が、武道に出会うことで、強く立ち直る」
それ自体は、よくありそうな話だが、
「ホーリーランド」はそんな「綺麗な」話ではない。

傷を持った者同士が、路上のケンカを通じて失った自分の姿を不器用に描きなおしていく。
だから、なおさら、その描写は胸を深く打つ。

僕も、病みつつ、空手をやっている身だから、この漫画に出会えて、なんとなく身の置き場を見出せたような気がした。

空手の仲間と飲みで話したりすることもあるのだが、びっくりしたのは、だれしもが何かしらの十字架を背負っていること。


引きこもりだったユウは、「逃避的行動」によって、五千回ほどジャブを振り続け、格闘能力を開花させたそうだが、
僕の場合は動く気力さえも起こらないだろう。

迷った時は、この漫画を開きます。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2013年5月4日
本棚登録日 : 2013年5月4日

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