『こわい』では、孤独で、でも少々独りよがり、誰かを信じることのできない弧者異が物悲しく感じました。普通の生活の中でも、こんな人、いるよね、と思いながら。
『畳紙』は、厚塗りになったお雛の話。夢だと思いつつ(実際には違うけれども)、屏風のぞきに夜な夜な相談をもちかける。
自分の心を隠すがごとく、日に日に厚塗りになっていったその心の変化も、今に通ずるものがあります。
若だんなは相変わらず外出しては寝込み、まだまだ男女の機敏なんてわからないお子さま具合。
でも、自分ちの鳴家の区別もつくところ、変わってほしくないなぁと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2013
- 感想投稿日 : 2013年5月31日
- 読了日 : 2013年5月29日
- 本棚登録日 : 2013年5月19日
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