光を浴びることのできない色素性乾皮症の女の子が主人公の話。同じ世界でも昼の顔と夜の顔は違って見える。夜の顔は昼の顔より幻想的で美しいだろうが、やはり月の冴え冴えとした光はひんやりとした印象であることが、読んでいて伝わってくる。同時に、夜に生きる少女の、決して悲観的でも鋭利でもないがどこか月影に似た考え方が少し切ない。眩しい太陽の光にあこがれる少女の願いは叶うのか……文章のせいか、さほど面白いとは思わなかったが、彼女を包み込む周囲の人々の優しさと素敵な誕生日プレゼントが、読後の心にじんわりと染み込んできた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童書・YA:ファンタジー
- 感想投稿日 : 2010年9月20日
- 読了日 : 2010年9月20日
- 本棚登録日 : 2010年9月20日
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