夜離(よが)れ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2005年3月27日発売)
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本棚登録 : 508
感想 : 38
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イヤサスとでも言うべきか、基本的に報われない女性の話でなんだかテンションが下がった。が、満足感もある不思議な気分。
4℃の恋→特に問題のないところで終わるが、晶世はこのあと絶対不幸になるだろうという気がして後味悪し。
祝辞→朋子は敦行に一目惚れしたというより、摩美に負けたと感じたことでプライドをズタズタにされたのでは。解説はその通りだと感じる。
青い夜の下で→はじめから落ちがわかるのでただただ怖いのみ。
髪→芙沙子は、自信のない、プライドのない女性に感じるが、その気持ちに共感できる部分もある。一番おもしろかった。
枕香、夜離れ→幸せになりたいだけなのに、なぜうまく行かないのか、切ない気持ちになる。夜離れの方が前向きでいい。
夜離れというのは、男が女の元に通わなくなることをいうそうな。どの作品もいい具合のイヤサスでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス
感想投稿日 : 2017年10月22日
読了日 : 2017年10月21日
本棚登録日 : 2017年10月21日

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