スカーレット・オハラの魅力は何と言ってもその行動力と生活力。もう一つ付け加えるのなら適応力、これが作中の誰よりも秀でている。
この巻で顔を出すミモザ屋敷のフォンティン老夫人というのが、また厳しいけど現実的な魅力にある人で精神的にスカーレットを後押ししてくれる。作中スカーレットは「これが自分にとって最悪」と何度も思うのだが、別の形をした最悪が次々と押し寄せる。老婦人が言った「女は怖いものを無くしてはいけない」という言葉も感慨深い。
映画には出て来なかったと思ったが、復員兵のウィル・ベンティンは本作に登場する最も好印象の男性だ。それからスカーレットは2回とも行き当たりで結婚してしまうが、しっかり相手を選んでいる。チャールズにしてもフランクにしても、恋愛対象としては魅力がないけど、夫にするならむしろ好人物だ。
読書状況:積読
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カテゴリ:
アメリカの小説
- 感想投稿日 : 2016年4月5日
- 本棚登録日 : 2016年4月5日
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