風と共に去りぬ〈3〉 (1977年) (新潮文庫)

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感想 : 3
5

スカーレット・オハラの魅力は何と言ってもその行動力と生活力。もう一つ付け加えるのなら適応力、これが作中の誰よりも秀でている。

この巻で顔を出すミモザ屋敷のフォンティン老夫人というのが、また厳しいけど現実的な魅力にある人で精神的にスカーレットを後押ししてくれる。作中スカーレットは「これが自分にとって最悪」と何度も思うのだが、別の形をした最悪が次々と押し寄せる。老婦人が言った「女は怖いものを無くしてはいけない」という言葉も感慨深い。

映画には出て来なかったと思ったが、復員兵のウィル・ベンティンは本作に登場する最も好印象の男性だ。それからスカーレットは2回とも行き当たりで結婚してしまうが、しっかり相手を選んでいる。チャールズにしてもフランクにしても、恋愛対象としては魅力がないけど、夫にするならむしろ好人物だ。

読書状況:積読 公開設定:公開
カテゴリ: アメリカの小説
感想投稿日 : 2016年4月5日
本棚登録日 : 2016年4月5日

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