機巧のイヴ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2017年8月27日発売)
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本棚登録 : 622
感想 : 67

イヴ:ああ、そう来たかの叙述トリック。艶めかしさがいい。

ヘラクレス:鯨の相撲取りさん、純粋なのに、それゆえに人々の思惑にもてあそばれて……箱って、それは生きている意味があるの? 自ら動けないなんて肉体の牢獄に閉じ込められているだけでは? なぜちゃんと作ってあげなかったの? イブのアナグラムがカイン。漢字でもできてしまうんだ。

テセウス:だいぶさばけた機巧士釘宮久蔵の正体らしきものが判明する。自分はしがない市井のものだという人ほど、智恵と運でうまく難局を切り抜けてそこにいたりする。そんな狡猾なじさまを娘心で心配するイブのさらに深淵は計り知れない。


短編の順番に繋がりが。(メモ)
・1四股名→2相撲
・2ヘラクレス、舟→3ヘラクレイトスの川、テセウスの舟
・3秘密の機巧士→4ジェペット:デミウルゴス(造物主)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF
感想投稿日 : 2017年11月26日
読了日 : 2017年11月29日
本棚登録日 : 2017年9月6日

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