書とはどういう芸術か: 筆蝕の美学 (中公新書 1220)

著者 :
  • 中央公論新社 (1994年12月1日発売)
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本棚登録 : 177
感想 : 14
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論理的には正しいんだけど、
特に後半、「あ、この人の言ってることはなんか正しくないわ」と直感した。
いや、けれど、すべてを否定するわけではなくて、
僕はこの本によって、いくつもヒントをもらった。
そうか、書美は「文字でも造形でもなく、文字から何かを伝えようというその想い」なのかと感じた。
つまり文字を読んでいるのでもなく、形を見ているのでもなく、
見えないけれどそこにのっている気概をみてるんじゃないかと。
現代書は述部を追求しすぎ。
すべきは今の日常語で書くこと。つまり漢字かなまじり。しかも自分の言葉で。いやー言語感覚も磨かないと!井上有一が文字に戻った理由もわかる気がする。

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感想投稿日 : 2010年10月23日
本棚登録日 : 2010年10月23日

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