深い小説です。地方の人に支えられて生きた売れない画家の絵が、たまたま雑誌に紹介されたことによって、どんどんと高値のつく絵になっていくストリー。純粋にこの画家の絵をたくさんの人に知ってもらおうとする主人公と、亡き夫の絵を世に出したいと言いながら何かとダメ出しをする著作権を持った老妻、そして私利私欲が入る人たち。画家の絵を盛り立てようとすればするほど、ドロドロとした内情が見えてきます。若い頃、駆け落ちまでして一緒になった画家夫婦。献身的に画家を支えた妻。その献身的な支えが画家にとって重荷だったのは皮肉。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2016年1月7日
- 読了日 : 2016年1月7日
- 本棚登録日 : 2016年1月7日
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