「村上柴田翻訳堂」の1冊。「MONKEY」での村上と柴田の翻訳小説対談でハーディに言及されており興味があったため、購入。いやいや、面白い!村上によると「風景」がよいとのことだが、ストーリーも面白い。物語の「骨」みたいなものがよくできている。夢見る夢子さん的な有閑マダムや、ただ裏切りものでいたくない男とが出てきたり、六条の御息所的なホラー的な話が出てきたり、どれもこれも面白い。その人が持っている個性というか、枠というか、持って生まれた性格・思考・タイプから帰結するところの人生・哀しみみたいなものを描いているのがどの短編にも共通するところか(柴田が村上の「トニー滝谷」との共通性を挙げていたがそんな感じ)。オースティン以来、物語が面白い海外文学が読みたいと思っているのだが、次何よもう・・?
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2016年11月26日
- 読了日 : 2016年11月26日
- 本棚登録日 : 2016年11月26日
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