個人的には、「シッダールタ」以来、文章を読んでいるだけで満たされていく感覚のある、贅沢な読書をさせてもらった気がした。
目次や章立てもなく、ただひたすらに思いついたこと(?)が綴られている感じで、文章が高尚で少し読みづらいものもあるけれど、内容が多岐に渡り様々な世界を旅しているような感覚になる。
そして高い知性を持ちながらも時折、
「ああ、またこんなに買っちゃって。読む時間もないのに。書店にいるときは、たぶんちょっと頭がおかしくなっている。」
とか
「~という高名な先生も自分が読んだ本のことをすっかり忘れていたことに愕然とした、という話を聞いて安心した」
とか、ユーモラスな一面を見せられると、なんとなく共感して、勇気付けられる。
生涯を通じて心から読書を楽しもう、という気持ちにさせてくれる本だと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
人文/思想
- 感想投稿日 : 2010年9月5日
- 読了日 : 2010年9月5日
- 本棚登録日 : 2010年9月5日
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