田舎育ちにはたまらない一作。村の風景と人がとても綺麗に撮られている。また、方言がきつすぎず、不自然さもなく、ほど良い。藤竜也さんの演技がすばらしい。セリフが少ないため、一言一言に深みがある。無口で頑固な父の役。平素は黙して語らずといった感じなのだが、微妙な表情の変化、やさしい目、怒鳴る時の目の演技がさすがの一言。すべての写真を撮り終わった時に、息子と軽く握手して、肩をすくめて照れ笑いする演技が鳥肌もの。あそこで笑うか〜。すごいなぁ。また、息子役の海東健さんの演技も伝わるものがあり、とてもよかった。最後しか出てこない原田知世さんですが、存在感があり、ふさわしい配役と思った。違和感のある役者さんが全然いなくて、むしろそれぞれの役者さんがそれぞれ存在感をかもし出していて、内容に集中できた。映画の中で、ありがとうという言葉が何度も出てきて、感謝して生きることの美しさが心に沁みた。4回繰り返してみてしまった。
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えいが
- 感想投稿日 : 2007年12月23日
- 本棚登録日 : 2007年12月23日
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