発想の論理: 発想技法から情報論へ (中公新書 230)

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  • 中央公論新社 (1970年9月1日発売)
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◆創造とは、異質なもの(既知の事実)を組み合わせて、新しいはたらきをつくること。

◆詩人や歌人は、必要ないくつかの要素を極めて豊富なイマジネーションで結びつけ、しかもそこに組み合わされた創作はほとんどすべての人の心にマッチする。

◆どうしたらよいか。ある問題について、頭の中に意識のナダレ現象をおこすこと。

?「意識して」その問題を考え続ける ? その問題についての知識を蓄える

◆情報には「明らかに意識される情報」と「なかなか思い出せない記憶」としての情報があり、また、「似たものになぞらえて記憶する」あるいは「イメージとして記憶する」情報がある。

◆創造力とは、「1%のinspirationと99%のperspiration」によって頭の中の意識作用に働きかけること。

◆情報とのかかわり方、捕らえ方も重要だ。線的な硬い情報と点的な硬い情報とは、柔らかい情報を仲介としてつながっている。
柔らかい情報は、そのひとつひとつはつまらないことだが、量が圧倒的。柔らかい情報は似たものでつながっている。

◆だから、発想の技術とは、バラバラな点的情報を論理的な線的情報にまとめあげることといってもよい。

◆たとえば、営業はお客という点的情報の集合を相手にしているため、考え方も点的。技術は論理という線的情報によって考える。
そこにギャップの原因がある。点的情報を線的情報に「変換」する技法があれば、ギャップは解消する。

◆混沌からパターンを導く「発想」は、情報の性質とあり方に注意をむける姿勢に大きくかかわっている。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 考える
感想投稿日 : 2006年8月22日
本棚登録日 : 2006年8月22日

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