第157回芥川龍之介賞、直木三十五賞(2017年上半期)の選考会が7月19日に行われ、芥川賞に沼田真佑さん「影裏(えいり)」(『文学界』5月号)と、直木賞に佐藤正午さん『月の満ち欠け』(岩波書店)とが選ばれました!
第157回芥川賞受賞作
沼田真佑「影裏(えいり)」(『文学界』5月号)
2017年7月28日発売決定!
内容紹介
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。
北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。
ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。
いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが……。
樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。
著者:沼田真佑(ぬまた・しんすけ)さんについて
1978年北海道小樽市生まれ、西南学院大学卒。盛岡市在住。2017年3月「影裏(えいり)」にて第122回文学界新人賞受賞。デビュー作にて芥川賞初ノミネートし受賞。
第157回直木賞受賞作
佐藤正午『月の満ち欠け』(岩波書店)
内容紹介
新たな代表作の誕生!20年ぶりの書き下ろし。
あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか?三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。
著者:佐藤正午(さとう・しょうご)さんについて
1955年長崎県佐世保市生まれ。北海道大学文学部中退。1983年『永遠の1/2』で第7 回すばる文学賞を受賞。2015年『鳩の撃退法』で第6回山田風太郎賞を受賞。そのほかの著作に『ジャンプ』『身の上話』『5』『アンダーリポート』『小説家の四季』『小説の読み書き』など。本作で初ノミネートし受賞へ。
あらためまして、沼田真佑さん、佐藤正午さん、受賞おめでとうございます!