こんにちは、ブクログ通信です。
ブクログユーザーさんにおすすめしたい出版社別の作品紹介第21弾!
今回は、角川書店元社長・角川春樹さんが設立した出版社「角川春樹事務所」さんの作品選です。
ブクログユーザーさんがまだ目をつけていない作品を揃えましたので、これを機にどしどし本棚登録してみてくださいね。レビュー投稿もお待ちしております!
角川春樹事務所おすすめ作10選
藤野千夜『団地メシ!』
大竹昭子『間取りと妄想』
岩井圭也『楽園の犬』
越尾圭『なりすまし』
北方謙三『過去 リメンバー』
湊かなえ『湊かなえのことば結び』
丸山正樹『青い鳥、飛んだ』
野村美月『紅茶とマドレーヌ』
ほしおさなえ『梅、香る』
今村翔吾『茜唄』
1.藤野千夜『団地メシ!』

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人生が愛おしくなる団地と散歩の物語!
内容紹介
高校になじめず、ずっと休んでいる16歳の花は、ある日母方のおばあちゃんのゆり(70歳)から、昔住んでいた「つつじが丘の団地に行ってみたい」と言われ、いろんな団地を巡ることに。おいしいご飯やスイーツを楽しみながら、お互いを思いやりながら、二人は小さな幸せを見つけてゆく。
著者:藤野千夜(ふじの・ちや)さんについて
1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回「海燕新人文学賞」、98年『おしゃべり怪談』で第20回「野間文芸新人賞」、2000年『夏の約束』で第122回「芥川賞」を受賞。その他の著書に『ルート225』『中等部超能力戦争』『団地のふたり』『じい散歩』などがある。
2.大竹昭子『間取りと妄想』(文庫)

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話題沸騰した唯一無二の間取り小説!
内容紹介
同棲中であるミワの家は、玄関のドアを開けると二つのドアが現れる。彼は帰宅すると、ミワのいるリビングに通じるドアではなく、先にもう一方のドアを開くという……(『どちらのドアが先?』)。母の死を機に、叔父が暮らしていた家に移り住んだ三橋葉子。その家に住むにあたり、窓がなくドアも見つけにくい小部屋をつくった……(『仕込み部屋』)。
著者:大竹昭子(おおたけ・あきこ)さんについて
1950年東京生まれ。小説、エッセイ、ノンフィクション、批評など、ジャンルを横断して執筆。短編小説集や写真関係の著書を多数刊行している。
3.岩井圭也『楽園の犬』(文庫)

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南洋の地を舞台にした壮大な物語!
内容紹介
1940年、太平洋戦争勃発直前のサイパン。日本と各国が水面下でぶつかり合う地に、横浜で英語教師をしていた麻田健吾が、南洋庁サイパン支庁庶務係として降り立つ。ここにはあらゆるスパイが跋扈し、日本と他国との開戦に備え、情報収集をしていた。そして麻田もまた日本海軍のスパイという密命を帯びていた……。
著者:岩井圭也(いわい・けいや)さんについて
1987年生まれ。北海道大学大学院農学院修了。2018年『永遠についての証明』で第9回「野性時代フロンティア文学賞」を受賞。著書に『文身』『水よ踊れ』『この夜が明ければ』などがある。
4.越尾圭『なりすまし』(文庫)

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戸籍売買、無戸籍児、「なりすまし」。暗部を描き切った社会派小説!
内容紹介
ある朝、夫婦でブックカフェを経営する和泉浩次郎が、娘の杏奈を連れて出勤すると、妻・エリカが店内で惨殺されていた。その捜査の過程で、エリカが戸籍を偽っていたことを告げられる。妻は一体何者で、誰が殺したのか?そして、動揺する和泉もまた、戸籍を偽る「なりすまし」だった。焦燥する和泉を嘲笑うかのように、娘の杏奈も殺されて……?
著者:越尾圭(こしお・けい)さんについて
愛知県知多郡東浦町出身。同志社大学文学部中退、早稲田大学教育学部卒業。家庭用ゲームソフト制作会社、編集プロダクションを経て、大手インターネットサービス会社に勤務した後、現在はフリー。18年『このミステリーがすごい!』大賞大賞候補、隠し玉としてデビュー。
5.北方謙三『過去 リメンバー』(文庫)

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男のこだわりが、信義が、体に熱く流れ込む、ハードボイルドの名作。
内容紹介
内海義行のもとに、服役中の川口から会いたいと手紙が届いた。一緒にいくつもの仕事をやった川口が、大矢興業の社長・矢沢を切りつけ刑務所に入って5年。出所まであと2年だった。しかし、会いに行こうとした矢先に川口が急死する。川口は、最期に何を伝えたかったのか……?
著者:北方謙三(きたかた・けんぞう)さんについて
1947年佐賀県生まれ。中央大学法学部を卒業。81年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、83年『眠りなき夜』で「吉川英治文学新人賞」、85年『渇きの街』で「日本推理作家協会賞」を受賞。91年に『破軍の星』で「柴田錬三郎賞」、2004年に『楊家将』で「吉川英治文学賞」など数々の受賞を誇る。13年に紫綬褒章受章、16年に「大水滸伝」シリーズで「菊池寛賞」を受賞した。20年、旭日小綬章を受章する。
6.湊かなえ『湊かなえのことば結び』(文庫)

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縦横無尽に語った人気ラジオ番組から生まれた一冊!
内容紹介
「この本を通じて、さらに多くの「仲間」が増えることを願っています」。FM大阪で2020年6月から2年弱、湊かなえがラジオ番組を担当し、リスナーと共に築いた物語。
著者:湊かなえ(みなと・かなえ)さんについて
1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。
7.丸山正樹『青い鳥、飛んだ』

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一度でも道を踏み外した者は、決して許されないのか?
内容紹介
大手フランチャイズ加盟のコンビニ店主・柳田克己は、自らの信念のもと、菓子パンを万引きした男を捕まえようとしたが、もみ合ううちにその男を死亡させてしまう。逮捕され、人生は暗転してゆく克己。一方、児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで捕まった過去を持つミチルは……。
著者:丸山正樹(まるやま・まさき)さんについて
1961年東京都生まれ。早稲田大学卒業。シナリオライターとして活躍の後、『デフ・ヴォイス』で作家デビュー。22年『龍の耳を君に』が第17回「酒飲み書店員大賞」を受賞する。2023年に刊行した『夫よ、死んでくれないか』は、2025年にドラマ化された。
8.野村美月『紅茶とマドレーヌ』(文庫)

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香り高い紅茶と焼き菓子が疲れた心を優しく包み込む、温かく愛おしい物語。
内容紹介
及川姫乃・41歳は、会社を経営していた夫が借金を残して失踪し、ある日いきなり没落した。女子校時代は学院のプリンセス、タワマン住まいで、ずっと専業主婦だったのに、高校入学を控える娘・笑里とどう生活していけば……!?
著者:野村美月(のむら・みづき)さんについて
合唱王国福島出身。主な作品に、「文学少女」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズ、『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』等がある。
9.ほしおさなえ『梅、香る 琴子は着物の夢を見る』(文庫)

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繊細な手仕事で作られた総絞りの振袖が記憶していた恋の物語。
内容紹介
八王子のリユース着物店「本庄の蔵」で着物査定を担当する本庄琴子は、出張買取のため店主・柿彦の運転する車で、横浜に住む日向菊子の家に向かった。「本庄の蔵では着物についた念を祓ってくれる」という噂が流れており、菊子はそれを聞いて依頼してきたらしい。着物の記憶が見えることを、柿彦以外には誰にも話したことのない琴子だったが、菊子の家で触れた振袖の強い「意志」に、つい……。
著者:ほしおさなえさんについて
1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年『影をめくるとき』が第38回「群像新人文学賞」優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回「鮎川哲也賞」最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回「静岡書店大賞」(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。
10.今村翔吾『茜唄』(時代小説文庫)

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熱き血潮が巡る「真」平家物語!
内容紹介
平氏棟梁・平清盛が四男・知盛。清盛最愛の息子とまで呼ばれた彼だが、幼い頃から病弱で出世は遅かった。だがそんな彼にも源氏という時代の荒波は容赦なく襲い掛かる。弟分で「王城一の強弓精兵」と呼ばれた教経と共に否応なく前線に立つ知盛。没落に向かう平氏を盛り返すことはできるのか。
著者:今村翔吾(いまむら・しょうご)さんについて
1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビュー。18年『童の神』が第160回「直木賞」候補に。20年『八本目の槍』で第41回「吉川英治文学新人賞を受賞。同年『じんかん』が第163回直木賞候補に。’21年「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第六回吉川英治文庫賞」を受賞。22年『塞王の楯』で第166回「直木賞」を受賞する。
今回は、ブクログがおすすめする作品10選【角川春樹事務所編】をご紹介しました!
気になる作品には出会えましたか?ぜひ読書生活の参考にしてくださいね。