こんにちは、ブクログ通信です。
長い時を経てもなお語り継がれる名作ライトノベルが数多く誕生した「2000年代」。
【前編】に引き続き今回は、今読んでも色褪せない面白ラノベの後編5選をご紹介いたします!
気になった作品は、ぜひ本棚登録してみてくださいね。
6.奈須きのこ『空の境界』ダークな世界観にハマる人続出!?

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あらすじ
2年間の昏睡状態から目覚めた少女・両儀式(りょうぎしき)は、すべての記憶を失うかわりに”直死の魔眼”を手に入れていた。魔眼はあらゆるモノの死を視ることができる。幽霊の群れが浮遊し、螺旋建築が人の死を蒐集する。式のナイフには、この世の存在のすべてを”殺す”力が宿る……。
おすすめのポイント!
他に類を見ない独特な世界観、クールな文章、ミステリアスな物語で多くのコアなファンを獲得している作品です。本作は、ドラマCD・劇場アニメ・マンガといったメディアミックスも多く発表されています。著者の奈須きのこさんは、大人気作「Fateシリーズ」のゲームシナリオを手掛けていることでも有名です。一見難解な作品ですが、何度も読み返すうちに本作の魅力にどんどん深入りしてしまう、不思議な魅力を持つ作品だといえます。ダークファンタジーやSF、ミステリー好きな人にもおすすめです。
実は初めての奈須きのこ作品。頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた。美しい言葉運びで彩られた鮮やかな描写と陰鬱な心象に心奪われ、同時に自分との才能の差を思い知らされたというのが率直な感想。スゴすぎる。
7.西尾維新『化物語』怪異×青春!クセになる奇抜で愉快な物語

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あらすじ
高校3年生の阿良々木暦は、春休みにとんでもない「事件」に巻き込まれて以来、普通の人とは異なる部分を持ってしまった。5月、「事件」を通じて親しくなった羽川翼と文化祭の準備をしていた暦は、病弱なクラスメイト・戦場ヶ原ひたぎの秘密を知ってしまう。秘密をばらさないよう猟奇的な脅しをかけてくるひたぎに対し、協力を申し出る暦。ひたぎから聞いた秘密にまつわる話は、とてつもないものだった……。
おすすめのポイント!
著者の西尾維新さんは、言葉選びの巧みさと会話センスが高く評価されている作家です。本作でも、西尾さんならではのセンスで描かれる個性的でウィットに富んだ会話シーンは、大きな見どころの1つだといえます。また、とある秘密を抱えたヒロイン・ひたぎのかわいさにもぜひ注目してみてください。アニメ版では「物語シリーズ」として多くの作品群も制作されており、小説とはまた違った面白さが魅力です。
物語が面白いのももちろんありますが、1人1人のキャラクターが際立って良いと思います。キャラクターの個性が生き生きしてて、どんなキャラクターも好きになってしまいそうです。見所はやっぱりキャラクター同士のかけあいですかね。会話がいちいち楽しいです。笑 とりあえず阿良々木くん、かっこよすぎ。ひたぎさん、かわいすぎ。
8.支倉凍砂『狼と香辛料』狼美少女の「ギャップ」が楽しいお仕事ラノベ

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あらすじ
行商人の青年・ロレンスは、馬車の荷台で眠る少女を見つけた。狼の耳と尻尾を持つその美少女は、自身を豊作の神ホロと名乗る。老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンスは、少女の正体を疑いつつも、旅の同行を了承するのだった。2人旅を続けるある日、思いがけない儲け話が舞い込んでくる。近い将来、ある銀貨が値上がりするというのだ。半信半疑で儲け話に乗るロレンスだったが……。
おすすめのポイント!
第12回「電撃小説大賞」の銀賞受賞作品です。狼の化身である少女と、青年行商人の道中をテンポ良い会話劇とともに描いた中世ヨーロッパ風ファンタジー作品となっています。2011年に一度完結したものの、2016年に新シリーズ『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙』が刊行され、シリーズ再開となりました。本作の魅力は、なんといっても狼の化身・ホロ!見た目と中身のギャップはもちろん、ロレンスとの会話の面白さにもご注目ください。行商人になって旅する気分も味わえる、お仕事小説風なファンタジーです。
よく出来た一巻だった。これは続きを読んでいきたいシリーズだ。やや展開の腰が重い感もあるが、細部を重視した世界観ゆえにある程度は致し方ないし、これは丁寧に描かれたがゆえとも言えるだろう。性急に描いていたなら、なぜ彼が数日過ごしただけのホロに執着するのか首を傾げることになっただろうし。ロレンスのパーソナリティがその職業を所以としているのもよく出来ているなと思う。しっかりした世界観と、それに則した人々の織りなす物語は、没頭するに十分の代物だ。やや古い作品のため、字が小さくて初めは目がチカチカしたが、すぐにそれも忘れて読みふけった。良い作品だった。星五つで申し分ない。
9.鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(インデックス)』科学と魔術のバトルアクション

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あらすじ
科学によって超能力が解明された世界。能力開発をカリキュラムに組み込んだ学園都市で暮らす高校生・上条当麻のもとへ、純白のシスターが現れた。禁書目録(インデックス)を名乗る彼女は、魔術師に追われているのだという。インデックスを狙い襲撃してきた者たちにより、記憶を失う当麻。記憶がないことを周囲に隠して過ごす彼のもとへ、意外な人物がやってくる。
おすすめのポイント!
科学と魔術、相反するそれぞれの陣営が対立している世界を舞台に、不思議な能力を持つ主人公がさまざまな困難を打ち破っていく物語です。多彩な登場人物と複数のヒロインがおり、主人公を取り巻く人間関係も丁寧に描かれています。第1巻発売直後に重版が決まる、電撃文庫における原作小説の累計発行部数が初めて1000万部を突破するなど、まさに前例のないヒット作です。少年漫画のような熱い異能力バトルに、胸がワクワクする作品となっています。
少し遅めのデビューですが読んで見ました!アニメからだからですが頭の中で再生されてる感じがとても楽しくスラスラ読めました。
10.高橋弥七郎『灼眼のシャナ』ツンデレ好き必読!2000年代を代表する傑作

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あらすじ
高校生・坂井悠二は、新学期を迎え、いつもと同じ”日常”を過ごしていた。ところがある日、”非日常”に襲われる。その正体は、人間を灯に変え、その灯を吸い取る謎の男・フリアグネだった。”非日常”の世界に巻き込まれた悠二の前に現れたのは、名もなき1人の少女だった。少女はフリアグネから悠二を守るため、悠二のそばで暮らすことになる。礼を言う悠二に向かって、少女は思いもよらない言葉をかけるのだった……。
おすすめのポイント!
「2000年代を代表するラノベ作品」と評される名作です。小説を原作としたメディアミックスも多く、アニメ・マンガ・OVA・ゲームなど多岐にわたります。謎めいた少女・シャナのツンデレに魅了されたファンも多く、いまだ根強い人気を誇る作品です。悠二とシャナの衝撃的な出会いから、少しずつ近づいていく心の距離、2人に襲い掛かる怪異の恐ろしさなど、丁寧で臨場感あふれる描写が魅力となっています。
本編、番外編合わせて全26冊で完結。最初学園異能ラブコメ的展開から超能力戦争展開に突入していく。敵も味方も死に方が格好いいね。シャナの「うるさいうるさいうるさい」に悶える。
今回ご紹介した作品は、今でも新たなファンを増やし続けている傑作揃いです。時代を経てもなお面白い、ラノベ界のレジェンド的作品ばかりなので、ぜひ一度読んでみてくださいね!
【前編】はこちら!