相沢沙呼さん作品おすすめ5選!~起承転結の巧さに唸る名作選~

こんにちは、ブクログ通信です。

相沢沙呼さんは、2009年に『午前零時のサンドリヨン』で第19回「鮎川哲也賞」を受賞し作家デビューしました。2011年には「原始人ランナウェイ」が第64回「日本推理作家協会賞」の短編部門候補作となり、2019年刊行の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は、第41回「吉川英治文学新人賞」候補に選ばれています。同作は「このミステリーがすごい!2020年版」国内編1位や、第20回「本格ミステリ大賞」小説部門など、ミステリーランキング5冠を達成し大きな話題となりました。

「城塚翡翠シリーズ」をはじめ、数々の人気シリーズを抱える相沢さんの作品の中から、今回は厳選した5作品を紹介いたします。ブクログ内でも高評価続出の人気作ばかりです。ぜひこの機会に手に取ってみてはいかがでしょうか?

『相沢沙呼(あいざわ さこ)さんの経歴を見る』

相沢沙呼さんの作品一覧

1.相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』清原果耶さん主演で実写ドラマ化!

medium 霊媒探偵城塚翡翠
相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠
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あらすじ

推理作家の香月史郎は、大学の後輩・倉持結花から奇妙な相談を受けた。霊媒師に会うから、付いてきてほしいと言うのだ。霊媒師の名前は城塚翡翠。死者の言葉を伝えることができるという。心霊現象で悩む結花は、翡翠に原因究明を依頼した。翌週、翡翠の提案で結花の家を訪れた香月は、頭から血を流した結花の遺体を発見するのだった……。

おすすめのポイント!

数々のミステリーランキングを獲得し、絶大な人気を誇る著者の代表作です。「城塚翡翠シリーズ」の第1作であり、2022年10月期にテレビドラマ化された話題作でもあります。人形のような美貌と碧玉色の瞳を持つ城塚翡翠と、難事件をいくつも解決してきた作家・香月史郎のバディ物です。本作の魅力は、緻密に張られた伏線と大どんでん返しの衝撃にあります。「騙される快感」が味わえる傑作なので、ミステリー好きな人はもちろん、普段ミステリーは読まないという人にもぜひ手に取って欲しい作品です。

今さら…というか、やっと読めたという。(汗)凄い。なんだこの傑作。こんなミステリーは、初めて。警察に協力している作家と霊媒師が、タッグを組んで事件の真相を究明するという話だと思いきや、最終話で驚く。やられてしまう。ぶっ飛びまくる。可愛いだけの翡翠ちゃんでなく、超カッコいいのだ。はまってしまうのがこわい。

湖永さんのレビュー

2.相沢沙呼『小説の神様』作家の大変さがよく分かる青春お仕事小説

小説の神様 (講談社タイガ)
相沢沙呼『小説の神様 (講談社タイガ)
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あらすじ

高校生作家の千谷一也は、3年前に一般文芸の新人賞を受賞し作家デビューした。周囲の期待を一身に受け執筆活動を続けているが、売上部数はデビュー以来下がり続けている。すっかり作家としての自信を失った一也に、担当編集からとある提案が持ち込まれた。人気女性作家・不動詩凪と、二人一組で小説を書いてはどうかというのだ。やがて、不動詩凪の正体が、実は一也のクラスメイト・小余綾詩凪だと分かって……。

おすすめのポイント!

高校生作家二人の出会いを軸に、「小説とは何か」「小説を読むとはどういうことか」を見つめ直す物語です。2019年に漫画化された他、2020年に「EXILE」の佐藤大樹さん、橋本環奈さん主演にて実写映画化されました。本好き、小説好きにはたまらない、本や小説に関する愛情がたっぷり込められた物語となっています。小説を書きたいと思う気持ち、作家で居続けることの困難さなどが、高校生の瑞々しい視点で丁寧に描かれた作品です。全ての本好き・小説好きに強くおすすめしたい、熱い気持ちが込もった一冊だと言えるでしょう。

僕も拙いながら小説を書く人間なので、なんとなくその苦しさはわかる気がした。もとい、わかる気がするだけ。商業で書いていくのは大変なことだと思う。生き残ることができるのはほんの一握り。9割以上が否定される世界。それでも書いていく。書き続ける。そんな人の元に下りてくる、小説の神様。

motoki1221さんのレビュー

3.相沢沙呼『午前零時のサンドリヨン』女子高生マジシャンが日常の謎に挑む!

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)
相沢沙呼『午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)
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あらすじ

須川くんは高校一年生の春に一目惚れをした。相手は、同じクラスの酉乃初さん。長い黒髪と桜色の唇をした女の子で、いつもぼんやりと窓の外を眺めている。どことなく浮いていて冷たい雰囲気の酉乃さんに、須川君くんは話しかけられずにいた。そんなある日、姉に連れられて入ったレストランで、須川くんは偶然、マジックをする酉乃さんを目にする。教室での様子と違い、大人っぽくて華があるその姿は、ますます魅力的に見えて……。

おすすめのポイント!

第19回「鮎川哲也賞」受賞作です。女子高生マジシャンと、彼女に恋する男子高校生のボーイ・ミーツ・ガールストーリーであり、ライトミステリーでもあります。本作は、マジックと謎解きをかけ合わせた新感覚のミステリーとして、作品発表当時から話題を集めました。作中では様々なマジックが登場するのですが、実は相沢さん自身マジックを嗜んでいるとのことで、そのリアルな描写にもご注目ください。残酷な描写や殺人事件などは登場しないので、ミステリーが苦手な人にもおすすめです。

mediumからたどり着き読んでみました。学園ミステリーかと思ったら最後は胸キュン小説になっていました。笑 とは言いつつミステリーとしても、各章に散りばめられた伏線を最後に綺麗に回収していったのは爽快でした。あとは須川くんの心の声の描写が良いリズムで読みやすかったです。偽善かもしれないし、自分が他者との関係を維持する為かもしれないけど、初が他の人の心を揺さぶって救ってきたのは事実なのだから、最後に報われて良かったなあと。

ひつじんさんのレビュー

4.相沢沙呼『教室に並んだ背表紙』本好きの心に刺さる、読書の魅力を描いた作品

教室に並んだ背表紙
相沢沙呼『教室に並んだ背表紙
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あらすじ

中学2年生の「あたし」は、去年同じクラスだった三崎さんが苦手だ。三崎さんは陽キャで、人生が楽しそうなタイプ。同じ教室に居るのがイヤで、「あたし」は休み時間は図書室で過ごすようになった。でも、司書のしおり先生と図書委員の仲間たちがいるから大丈夫。ある日、その三崎さんが図書室にやってきた。一人ぼっちでなんだかいつもと様子が違っていて……(『その背に指を伸ばして』)。他、5篇を収録。

おすすめのポイント!

本好きさん必読の一冊です。中学校の図書室を舞台に、そこへやってくる中学生たちの繊細な心模様を描き出しています。例えば、飲食禁止の図書室で、一人ぼっちでお弁当を食べようとする「陽キャ」な少女のお話は、誰もがどこか共感できる部分があるでしょう。中学生ならではの小さな社会、複雑な人間関係、壊れやすい友情といった描写に、似たような経験をしたことがある人は少なくないはずです。悩んだ時、寂しい時、読書が新しい世界を開いてくれます。読書の魅力、読書が持つ力を改めて感じさせてくれる作品です。

学校に行くのが辛いと感じている中高生に読んでもらいたい。人並みの人生を送ることができないことに苦しんでる人の中には、しおり先生の言葉に救われる人がきっといると思う。僕も暗い学生生活を送った人間だし、30代になってもパッとしない日々を過ごしているけど、少し気持ちが楽になった。

としさんのレビュー

5.相沢沙呼『彼女。 百合小説アンソロジー』人気作家が魅せる「百合小説」とは

彼女。 百合小説アンソロジー
相沢沙呼『彼女。 百合小説アンソロジー
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あらすじ

『“百合”って、なんだろう』。新時代を担う7名の作家たちによる、「百合小説」の全編新作アンソロジー。彼女と私の関係を、それぞれの”百合”が描く——。友情に似て、恋にも思える、切なくも愛しい二人の迎える結末は……。相沢沙呼「微笑の対価」、青崎有吾「恋澤姉妹」、乾くるみ「九百十七円は高すぎる」など、全7編の「百合小説」をテーマにした連作短編集。

おすすめのポイント!

ブクログランキングで急上昇した注目作品です。今人気の作家7名による「百合小説」が読めるとあって、お得感が強めの一冊となっています。いわゆる「女性同士の深い関係」を指す「百合」という言葉ですが、そこには友情も恋愛感情も愛情も、幅広く含まれているのが特徴です。本作品では淡い関係性から執着と呼ぶべき強い感情まで、様々な「百合」が描かれています。どの作品も、作家の新たな一面を見せてくれる力作となっているので、ぜひ手に一度読んでみてください。

百合小説のアンソロジー 「少女」の持つ清純さ純粋さの奥に潜む毒々しさや清々しいほどの裏切りと執着。どのキャラクターも観測していて満足。最後を飾る相沢沙呼は、やっぱりラストに仕掛けがあった!面白かったです。

umeginさんのレビュー


今回は、ブクログユーザーさんに強く支持されている人気作を中心にご紹介しました。5作いずれも、起承転結の巧みさに「そう来たか!」と驚かされること必至です。気になる作品をぜひチェックしてみてくださいね!