【アニメ編】読書×映像で楽しさ2倍!原作ものミステリー小説

こんにちは、ブクログ通信です。

前回の【映画編】に続き、今回は映像化した原作本の中から、人気のミステリー小説に絞ったおすすめのアニメ原作小説を5選ご紹介いたします!

気になる作品がありましたら、ぜひ本棚登録してみてくださいね!

1.初野晴『退出ゲーム』青春とは謎多きものである。ハルチカシリーズ第1作!

退出ゲーム (角川文庫)
初野晴『退出ゲーム (角川文庫)
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あらすじ

廃部寸前の弱小吹奏楽部に入部したチカは、幼なじみのホルン奏者・ハルタと再会を果たす。顧問の草壁先生とともに、吹奏楽の甲子園と呼ばれる「普門館」を目指す二人だが、練習や部員集め以外にも、次々と難題が降りかかる。盗まれた劇薬、解けないルービックキューブなど、二人は難事件に挑む一方で、恋についても悩みを抱えていた。「わたしはこんな三角関係をぜったいに認めない。」ユニークでダイナミックな青春本格ミステリー。

おすすめのポイント!

青春小説、かつ恋愛小説、かつ本格的なミステリー小説でもある。こんな贅沢な作品はなかなか読めるものではありません。さらに本作は、学園ものや青春ものという見せ方をしていますが、実際には社会的な問題についても深く書かれていて、さらりと読めるのに、ずっしりと後に残る作品になっています。アニメだけでなく、マンガ、WEBラジオなどメディアミックスされ、2017年には佐藤勝利さん、橋本環奈さんのW主演で映画化されました。

初野晴さんの作品一覧

ハルチカシリーズ1作目。学園ミステリ。設定や謎解きの真相がユニークで、よくある感じでは終わらないので楽しめた。主人公たちが吹奏楽部でメンバー集めや練習に奔走している様子も、吹奏楽部出身者としては嬉しかったし、色聴に関しても大学時代少し取り組んだ事柄だったので興味深かった。ただ楽しいだけのストーリーではなく、科学現象や歴史的事実とも絡めながら解決していくのも、知識欲が刺激され良かった。

りさんのレビュー

2.森博嗣『すべてがFになる』メフィスト賞はここから始まった、衝撃の本格理系ミステリー!

すべてがFになる (講談社文庫)
森博嗣『すべてがFになる (講談社文庫)
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あらすじ

愛知県の孤島にある真賀田研究所には、優秀な研修者が集められていた。その頂点に君臨するのは天才プログラマー・真賀田四季。完全隔離された環境で生活を送る四季に一目会いたいと、国立N大学の犀川は、研究室の面々、そして恩師の娘・萌絵とともに島を訪れた。しかし、そこで目にしたものは、密室でウェディングドレスに身を包み、手足を切断された死体と、四季のパソコンに残された「すべてがFになる」という一文だった。

おすすめのポイント!

工学博士である森さんにしか書けない難解なトリックに、頭がフル回転させられる大作です。著者は本作でメフィスト賞を受賞し、作家としてデビューしましたが、賞自体が森さんのために創られたという逸話もあるほど、デビュー前から大きな期待をかけられていたようです。本作はS&Mシリーズの第1作でもあるため、順番にシリーズを追っていくのもおすすめです。マンガ、ゲーム、テレビドラマ化などを経て、2015年にアニメ化されました。

森博嗣さんの作品一覧

面白かった〜!離島にある研究施設での密室殺人事件。まったく内容を知らずに読んだので、大胆な殺人事件とトリックがとても好みでした。アニメやドラマ化もされていたのですね、、、映画だと思っていました。主人公の犀川は大学の建築学科の教師なのだが、とてもクールで、理系キャラ独特の変わった思考が魅力的。同じく主人公の西之園萌絵は、超お金持ちのお嬢様。計算が早く、とても賢いミステリー好きの女の子です。内容知らないで読んだ方が面白いと思うので、あまり書けません。笑 2人の出てくるS&Mシリーズ、全部読みたいです。

Kaniさんのレビュー

3.綾辻行人『Another』<死者>は誰。そして、次は誰。

Another(上) (角川文庫)
綾辻行人『Another(上) (角川文庫)
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あらすじ

家族の都合と療養のため、夜見山北中学、三年三組に転入した榊原恒一は、違和感を覚えていた。クラス全体にまとわりつくような不穏さ。不思議な存在感を放つ眼帯の少女・見崎鳴。彼女はまるで「いないもの」のように扱われており、しかし、恒一にはその扱いがかえって彼女の存在、または不在を際立たせているようにも感じられた。そんなある日、クラスメイトの一人が凄惨な死を遂げ、恒一は三組の秘密と災厄に巻きこまれていく。

おすすめのポイント!

幽霊の怖さというのは、ないはずのものが見えたり聞こえたりすることですが、あるはずのものが見えないようになり、聞こえないようになることもまた、一種の恐怖です。本作は、事件や謎解きも楽しめますが、それにも増してホラー感が強く、ゾクゾクしたい方にとてもおすすめの作品です。人形の工房シーンなど、ゴシックな雰囲気もあり、独特の美的感覚にハマる方も。2012年にアニメ化、実写映画化されました。

綾辻行人さんの作品一覧

中学の時に図書館で借りて読んで衝撃ものだったのでいつかまた読んでみたいな、と思いながら今回購入して読みました。あと下巻が残ってるので全て読んでから感想書きたいと思います。読んでるとその光景が浮かび上がるほど描写がリアルすぎるのでドキドキしながら読んでます。

ぽんかさんのレビュー

4.京極夏彦『魍魎の匣』1000ページ超のレンガ本!

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)
京極夏彦『文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)
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あらすじ

加菜子が何者かに突き落とされ、電車に轢かれたのは、親友・頼子とともに湖を見に行く途中だった。偶然乗りあわせた刑事が搬送先へ向かうも、加菜子は忽然と姿を消し、「匣」のような建物に収容される。時を同じくして起こるバラバラ殺人事件。加菜子の転落事故と事件を結ぶものは何か。刑事だけでなく、探偵や文士たちが集ったのは、京極堂こと、中禅寺秋彦の元。独特のオカルティズムが輝く、第49回「日本推理作家協会賞」受賞作。

おすすめのポイント!

著者の本のなかでもとくに厚みのある「百鬼夜行シリーズ」に分類される本作は、文庫本で1060ページと、凄まじい読みごたえになっています。ですが、読みはじめてみるとその分厚さを忘れるほど面白く、するりと読めてしまうのが京極作品の魅力。ミステリ×妖怪という設定もたまりません。痺れるような恐怖に酔いしれてしまいそうです。2008年、テレビアニメ化。2021年にはミュージカル公演も行われました。

京極夏彦さんの作品一覧

面白かった!前作の姑獲鳥の夏は認識の話で、今回は順番の話かな、と思いました。相変わらず秋彦が喋り始めると止まらないしめっちゃ面白いし一度話し始めれば関口くんは「よよい」くらいの合いの手しか入れることができないのが面白くてしょうがなかった。バラバラだったそれぞれの怪しい事件が繋がったり離れたりしていくのや、秋彦が喋って事件解決かと思わせて、そういえば秋彦が動いてからが解決だな!と思いました。事件は前作よりもウルトラショッキングだし後味は相変わらず悪いけど面白かった!長さが気にならないくらい!

ヴァッッさんのレビュー

5.柳広司『ジョーカー・ゲーム』至高のスパイ・ミステリーシリーズ!

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
柳広司『ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
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あらすじ

反対意見を押しのけ、結城中佐の発案で極秘裏に設立された「D機関」。それは、スパイ養成学校だった。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」という戒律を叩きこまれた訓練生たちは、互いの素性すら知らぬまま、優秀なスパイへと成長していく。爆弾テロ計画、二重スパイ、麻薬など、スパイたちは闇の世界を取り巻く事件に介入していく。敵も味方もわからぬまま、彼らは偽りのなかで命のゲームを繰り広げる。

おすすめのポイント!

見えざる存在であるスパイをモチーフにした作品は、それだけで非現実の世界へ読者を連れていってくれます。また、窮地に陥るスパイたちのスリルだけではなく、冷徹であることを求められる彼らに通う感情や血の熱さまでが感じられます。そして何よりも、結城中佐の超人的な能力と温情が、強大な存在感を示しています。2015年には亀梨和也さん主演で映画化、2016年にテレビアニメ化されました。「D機関シリーズ」として他3作、刊行。

柳広司さんの作品一覧

かなりおもしろかった。理知的で、なるほどなぁと思うことも多かった。暗号には一定のタイプミスを入れるとか、スリーパーの話とか。結城中佐のキャラも強烈だが、それと同じ位、なんでもこなす訓練生たちもスマートでかっこいい。やっぱりスパイものって、好奇心を刺激してくれる楽しいものなんだなと感じた。

kowaretaiさんのレビュー


今回はアニメ化した本格ミステリー小説を5選ご紹介しました。文学でも映像でも、わくわくしたり、ハラハラしたり。ホラーもオカルトもサスペンスも、原作&メディアミックスで、2倍楽しんでくださいね。
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