代表作の多くがドラマ・映画化!有川浩改め有川ひろさんオススメ小説7選!

こんにちは、ブクログ通信です。

2013年に『空飛ぶ広報室』が第148回直木賞候補になるなど、ライトノベル作家としてデビューしていながらも読み応えのある作品を描き続けている有川ひろさん。以前は同じ読みで「有川浩」をペンネームとしていましたが、2019年2月に「有川ひろ」への改名を発表しました。
ブクログから有川さんの代表作・オススメ作を7作紹介いたします。多数の作品の中から、ブクログユーザーから高い評価を受けている作品、読みやすい作品、知名度のある作品を中心に集めました。ぜひ参考にしてくださいね。

経歴:有川 ひろ(ありかわ ひろ)

1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

有川浩さんの作品一覧

1.『塩の街』塩害に襲われる人々と愛を描く気鋭のデビュー作

2003年『塩の街 wish on my precious』の作品名で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞し、2004年に刊行、その後、2007年に単行本化、さらに2010年にも文庫本として再出版されています。

有川浩さん『塩の街 (角川文庫)
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あらすじ

巨大な塩の結晶が飛来して以降、世界は塩に埋め尽くされ、崩壊の危機に瀕していた。街だけでなく人間も塩化し、塩の柱となっていく。塩害の恐怖の中で暮らす少女・真奈と男・秋庭のもとに、秋庭の「お友達」を名乗る男・入江がやってきた。「世界とか、救ってみたくない?」という入江の一言が運命を変えていく。

オススメのポイント!

極限状態にある人間のむき出しの感情や、極限状態だからこそ気づく真実の愛に気づかされます。『塩の街』から始まり、『空の中』『海の底』と続くSF&ミリタリーを題材とした自衛隊3部作は、有川浩さんを語るうえでは外せない作品となっています。デビュー作とは思えないほどの重量感で、有川さんの本を読んだことのない人にもオススメです。

初めて見る敵です。まさか塩とは。しかも強い!そんな中での有川恋愛節炸裂です。敵は塩だけど、甘いお話に仕上がっています。ライトノベルといいながら、角川文庫版の方が一般寄りの作品に調整されていて、大人および一般人には読みやすいと思われます。。自衛隊3部作の1つ。

nagahamasiminさんのレビュー

2.『図書館戦争』本の自由を守れ!架空の現代を描くディストピア小説

2006年に刊行された『図書館戦争』は、『本の雑誌』が選ぶ2006年上半期エンターテインメント第1位に入賞した作品です。その後、2007年、2008年には漫画化、2008年にはアニメ化、2012年にはアニメ映画化と、とどまることのない人気を博します。2013年には実写映画化を果たし、岡田准一さん、榮倉奈々さんの二人が主演となっています。

有川浩さん『図書館戦争
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あらすじ

2019(正化31)年、公序良俗を乱す表現の規制を掲げる、「メディア良化法」と呼ばれる法律が成立して30年が経った。高校時代に理不尽な本の検閲を、図書隊員の”王子様”に守ってもらった憧れから、笠原郁は図書隊に入隊する。メディアの自由を巡っての、武力を伴う戦いに第一線で対峙する郁の成長と恋愛を描く。

オススメのポイント!

有川さんが図書館で見つけた「図書館の自由に関する宣言」が、もっともありえない状況で適用されたなら……?という発想から書かれた作品です。自由を守るための戦いというテーマは、個性を認められることや、生き方の自由を求める現代人に共感と勇気を与えています。

好きすぎてなかなかレビューを書けなかったけど、映画化記念に。。。

とにかく、本を守るために体を張って戦う!っていう設定だけで、「まかせて!一緒に戦うわ!」という気持ちにさせられてしまう。

テンポのよい会話や、「キャラが立ってる!」という言葉をギリギリまで具現化したような登場人物や、ミリタリーな状況下での「恋愛フルスロットル♪」ぶりに軽く見られがちだけれど。。。

言論の自由、表現の自由、生き方の自由など、人がそれぞれいちばん大切にしているものを守るために、自分のやり方で戦うことへの賞賛に満ちた名作だと思います!

まろんさんのレビュー

3.『三匹のおっさん』 現代に潜む悪を懲らしめる痛快な読後感

2008年より『別冊文藝春秋』上で不定期連載され、2009年に刊行されました。2014年から2019年にかけてテレビドラマ化。北大路欣也さん、泉谷しげるさん、志賀廣太郎さんの3人がメインの登場人物である「三匹」を演じ、第1シリーズの全話平均視聴率は10.2%を記録しています。

有川浩さん『三匹のおっさん (文春文庫)
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あらすじ

かつて「三匹の悪ガキ」と呼ばれたキヨ、シゲ、ノリの三人は還暦を迎え、私設自警団「三匹のおっさん」として町内巡回を始める。引ったくり・詐欺・痴漢・動物虐待など身近にはびこる悪を、それぞれの得意分野である剣道や柔道、頭脳戦をフルに使って征伐していく。

オススメのポイント!

ベタ甘な恋愛小説も多い有川さんの作品ですが、『三匹のおっさん』では恋愛要素はサブ的に書かれているため年代や性別問わず面白く読めるのが特徴です。家族の絆を感じられる暖かみのあるシーンと、還暦くらいでジジイと言われたくないというキヨたちのアクションシーンとのメリハリがあり、短編集になっていることからも飽きのこない一作です。

面白かった~
還暦を過ぎた、キヨ、シゲ、ノリの3匹のおっさんたち。最高です!!

ノリさんのコートの中には一体どんな武器がしこまれているのか気になる。キヨさんと孫の祐希が少しづつお互いを認め合っていくとこが、いい感じ。ノリさんと祐希とのやりとりも面白い!!

とにかく痛快&爽快な本でした♫

ふたたび3匹のおっさんに会えるのは・・果てしもない図書館の予約をまつのみ。

nobo0803さんのレビュー

4.『阪急電車』実在するローカル線が舞台となった100万部超えのベストセラー

文芸雑誌『papyrus』で連載されたのち、2008年に刊行。2010年に文庫化され、2012年にオリコン文庫部門で12作目となる100万部突破を記録しました。ラジオドラマや漫画化もされていますが、2011年に公開された映画『阪急電車 片道15分の奇跡』は全国80スクリーンと小規模だったにもかかわらず、興行収入11億の大ヒット作品となりました。

有川浩さん『阪急電車 (幻冬舎文庫)
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あらすじ

片道15分のローカル線に乗り合わせた乗客たち。彼らの人生は同じ時間の「阪急電車」に乗ったことをきっかけに交差し、思わぬ奇跡を生み出す。出会いや別れを繰り返す人生のドラマを、電車という箱に詰め込んだ珠玉の長編。

オススメのポイント!

各章が今津線の8つの駅名になっており、宝塚駅を出発し、西宮北口駅で折り返し、また宝塚駅へと戻っていく構成です。ふだん何気なく乗っている電車ですが、他人同士が「時間」と「空間」を共有する不思議な時空が流れていることに気づかされます。有川さんが大学時代もっとも思い入れのある路線ということもあり、作者のバックボーンに思いを馳せることもできる作品です。

大好きな有川浩さんの、大好きな一冊。

特別な設定のわけでもなく、ただ日常の一片を切り取っただけ。
もしくは誰もの日常が特別なんだと、そっと背中を押してくれるような、そんな温かい作品です。

電車の中でいろんな登場人物の想いが交錯して、不思議と本当に電車に揺られているような気持ちになりました。人の繋がりって素敵。

明日からも頑張ろう。
1日1日を丁寧に生きよう。

そんな風に思える作品です。

stella63さんのレビュー

5.『植物図鑑』こんな男性を拾いたい!謎のイケメンと干物女のベタ甘恋愛小説

ケータイ小説サイトで2008~2009年に連載後、刊行。2013年に文庫化されました。みんなの幻冬舎文庫(書店編)では1位となり、第1回ブクログ大賞小説部門の大賞も受賞しています。2016年には岩田剛典さんと高畑充希さんのW主演での映画化が話題になりました。

有川浩さん『植物図鑑 (幻冬舎文庫)
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あらすじ

飲み会から帰宅したさやかは、自宅マンションの前で行き倒れているイケメン男から、「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」と言われ、一晩の寝床とカップ麺を提供する。家事能力が高く異常に植物に詳しい男・イツキとのルームシェア。週末ごとの「狩り」などに、さやかはどんどんイツキに惹かれていくがー。

オススメのポイント!

植物オタクのイツキによって、さやかと一緒に読み手もだんだんと野草に詳しくなること間違いありません。少女漫画を読んでいるような激甘の内容は、読む者すべてが胸キュン状態にさせられます。どこかにこんなイケメン落ちてないかな……と女性ファンを夢見させてくれる道草ラブストーリーになっています。

ここのところちょっと忙しく読書から離れていた。で、少しささくれだったココロを癒すべく有川浩さんの『植物図鑑』を手に。

「『あまあま』の恋愛モノ」と伺ってはいたが、いやいや、こういう味付けでしたか!腹へるわー^^!

さやかといつきのやりとりにはニヤニヤ(と、ハラハラ)しつつ、なぜかヨダレが溢れお腹がグーと鳴る不思議な恋愛小説。

『阪急電車』のゴンちゃん、思い出しました。有川さん、野草好きなんですね(笑)

有川ワールド、堪能致しました。

やすらぐおじさん。のレビュー

6.『キケン』青春は爆発だ!を体現した危険な理系男子たちの青春物語

2010年に刊行され、2013年以降、複数の出版社より文庫化されました。

有川浩さん『キケン (新潮文庫)
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あらすじ

ほどほどの都市部にあり、ほどほどの偏差値で入学できる大学・成南電気工科大学には、機械制御研究部というサークルがある。このサークルの通称「キケン」とは、犯罪ギリギリの実験や、常軌を逸した破壊行動などから畏怖と慄きをもってつけられたものだった。本作品は、部長である上野と副部長・大神を筆頭に、二人に振り回されながらも青春を謳歌する理系男子たちの伝説的黄金期を描いている。

オススメのポイント!

損得を考えず、仲間とならなにをしても楽しい。そんな青春の甘さも苦さもすべて凝縮したような作品です。「爆発炎上は男のロマン」と言い切り、「成南のユナ・ボナー(世界一有名な爆弾魔)」の異名を持つ部長・上野の、破天荒さのなかにある魅力が読み手をグイグイ引っ張り、理系男子の青春を追体験させてくれます。

有川浩の作品の中でも、一際異彩を放つ作品。しかし、作品の面白さがガツンとダイレクトに伝わってくるので、気軽に読めるところがいい。どの話もオチがまさかの展開のものばかりなので、つい笑ってしまう。

RAMさんのレビュー

7.『フリーター、家を買う。』25歳ダメ男の成長が勇気を与える

2007年に半年にわたりWEB連載され、後日談である書き下ろし作品「after hours」を収録して2009年に単行本化されました。2010年にはトップアイドルである二宮和也さんを主演としたテレビドラマ化もされており、翌2011年、オリジナル脚本でのスペシャルドラマ化も実現しました。

有川浩さん『フリーター、家を買う。
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あらすじ

それなりに名のある大学を卒業し、就職した誠治は、社風に馴染めず3ヶ月で会社を辞めてしまう。再就職できないまま自堕落な生活を送り、そんな自分を正当化している誠治と父の間では口論が絶えないが、母はいつも誠治をかばい続けてきた。しかし、そんな母が実は重篤なうつ状態にあることが発覚し―。「自分に甘い自分」と戦うため、誠治は大きな決断をする。

オススメのポイント!

挫折すらも正当化し、甘えのスパイラルにハマっている誠治に共感する人も多いかもしれませんが、母のうつ病をきっかけに自分の甘さに気づき、少しずつ自分に負荷をかけていく姿には勇気をもらいます。就職に不安を感じていたり、大きな挫折を味わった方も、この本を読むことでどんな状況からでも、またやり直せばいい、と感じることができるのではないでしょうか。

とても勇気付けられるそんな本です
ストーリーもなかなか愉快で、
家族とあまり上手くいかない主人公が大学を出て、就職したもののすぐに辞めてしまいフリーターになってしまう。しかし、その後、母親の病気をきっかけに、一念発起!立派な社会人に成長していく話。
とてもうまく行き過ぎてる部分があるとも感じたが、読んでいて気分がよくなるいい本だと感じた

read-readerさんのレビュー


有川さんの作品はよく激甘とか恋愛要素が多いと言われますが、甘さ控えめな作品もあります。恋愛を抜きにしても、人との繋がりや愛を感じられるものが多く、読んでいて温かい気持ちになるのが特徴ですので、上記7作品を参考に読んでみてはいかがでしょうか。