\ブクログ Best User Award 2024/受賞ユーザーさんのおすすめ本をご紹介!

こんにちは、ブクログ通信です。

ブクログでは、2024年に特にブクログをご利用いただいたユーザーさんを「ブクログ Best User Award 2024」に表彰させていただきました。

そこで今回は、受賞したユーザーさんに教えていただいた「2024年に読んで良かった作品」をご紹介いたします!
みなさんからのコメントと併せてご紹介しますので、ぜひチェックしてくださいね。

ご紹介したユーザーさんへの「いいね」やフォローを、ぜひお願いいたします!

茨木のり子『貝の子プチキュー』
吉川英梨『カラスの祈り 警視庁53教場』
斉藤倫『のせのせせーの!』
北杜夫『楡家の人びと』
伊吹有喜『犬がいた季節』
夕木春央『方舟』
マット・ラフ『魂に秩序を』
熊谷達也『邂逅の森』
辻堂ゆめ『山ぎは少し明かりて』
ファン・ボルム『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』

ブクログ Best User Award 2024受賞者

茨木のり子『貝の子プチキュー』

貝の子プチキュー (日本傑作絵本シリーズ)
茨木のり子『貝の子プチキュー (日本傑作絵本シリーズ)
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内容紹介

プチキューは小さな小さな貝の子どもでした。いつもひとりぼっち、さみしくなるとエンエンエンと泣きます。ある日、一度も行ったことのないところへ歩いてみようと、したべろみたいな足をふみだしました。水面に出ると、大空はもう降るような星月夜でした。

ひとつの小さな貝をめぐって描かれる、命の儚さ、世界の残酷さ、そしてその美しさ。絵もストーリーもため息が出るほど素晴らしい絵本。隅から隅まで綺麗で惹き込まれる絵に、胸を突き刺すようなストーリー展開。きっと誰しも心に残るはず。生きること、生きられる時間、自分の存在意義。重いテーマについて考えさせられる。明るく楽しい絵本ではないが、ある程度考えられる年齢の子どもに是非読んでほしい一冊。画集のように美しい大型絵本なので、幼い子にも1ページ1ページに広がる海の世界を眺めるだけでもおすすめしたい。

くまぞうさんの本棚

吉川英梨『カラスの祈り 警視庁53教場』(角川文庫)

カラスの祈り 警視庁53教場 (角川文庫)
吉川英梨『カラスの祈り 警視庁53教場 (角川文庫)
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内容紹介

捜査一課の転属を断り警察学校に残った五味は、窮地に立たされていた。元凶は一昨年に卒業を認めなかった“あの男”——。信念を貫き通した結果ではあったが、家庭でも教場でも綻びが生じ始めていた。解決策を見出せずにいる中、法務省矯正局から特任教授の赤木が着任する。彼女の働きかけによって状況は少しずつ動き出すが……。

おすすめの1冊ということでシリーズ最終巻をあげましたが『警視庁53教場シリーズ』全ておすすめです。主人公五味京介は警察学校の教官なんですが、まさに「りんごを拾う人」なんですよね。様々な事情を抱えた学生たちに寄り添い、共に歩むことで、学生たちとそして読者を「りんごを拾う人」に変えて行く、愛に溢れた人物です。え?さっきから当たり前に言ってるけど「りんごを拾う人」ってどういうこと?気になった方は是非シリーズを読んでみて下さい。真面目か!( ゚д゚ )クワッ!!

ひまわりめろんさんの本棚

斉藤倫『のせのせせーの!』

のせのせせーの!
斉藤倫『のせのせせーの!
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内容紹介

唱えてめくると、あら不思議!白い鳥がいます。そのとなりのページには、赤い実がたわわになった、大きな木。「のせのせせーの!」とページをめくると……?

絵本の楽しさは作品毎に様々ではありますが、本書の場合、まずタイトルである「のせのせせーの!」という、言葉で説明しなくとも最初にそれをする絵を見るだけですぐに理解できる、シンプルで楽しいアイデアに、その裏で密かに進行しているストーリーが合わさることで(文章にしないで絵だけで展開される点に想像力を刺激される)、アイデアの奥の深さも実感することができる、そうした展開からは、人間だけではなく生きとし生けるあらゆるものと共に生きている歓びに気付かせてくれながら、更にパステルカラーを中心とした親しみやすさの中に、懐かしさや切なさといった感情の高まりもそっと潜ませた、くのまりさんの絵が、いつの時代も変わらないような、ささやかで大切なものを思い出させてくれる普遍性を与えてくれます。

たださんの本棚

北杜夫『楡家の人びと(第一部)』(新潮文庫)

楡家の人びと (第一部) (新潮文庫)
北杜夫『楡家の人びと (第一部) (新潮文庫)
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内容紹介

溢れる楽天性と人当たりの良さで患者の信頼を集めるドクトル楡基一郎が、誇大妄想的な着想と明治生まれの破天荒な行動力をもって、一代で築いた楡脳病院。その屋根の下で、ある者は優雅に、ある者は純朴に、ある者は夢見がちに、ある者は漠とした不安にとまどいながら、それぞれの生を紡いでゆく。

今年は昭和がまだ終わっていないとすると昭和100年です。最近戦中戦後について詳しく知る機会があり、日本人はいまだに敗戦を咀嚼しきれていないという意を強めています。その意味でまだ昭和は終わっていません。昭和を終わらせるためにも、本書の結末のその先を考えることは、ありえたかもしれない昭和を考える上でよい機会になると思いました。単純に、キャラクターが魅力的で笑えもします。

ouiさんの本棚

伊吹有喜『犬がいた季節』(双葉文庫)

犬がいた季節 (双葉文庫)
伊吹有喜『犬がいた季節 (双葉文庫)
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内容紹介

1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら……。

積ん読本を順に消化していく読書スタイルの私ですが、本書は広告を見て即読みたくなり、購入後近くのベンチで読み始めたほど夢中になりました。今回改めて読み返し、喜びも悲しみも目一杯詰まった瑞々しい青春描写に、胸がいっぱいに。昭和~平成の思い出が甦る、幅広い世代におすすめの一冊です。

メイプルマフィンさんの本棚

夕木春央『方舟』(講談社文庫)

方舟 (講談社文庫)
夕木春央『方舟 (講談社文庫)
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内容紹介

友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。生贄には、その犯人がなるべきだ。犯人以外の全員が、そう思った。

プロローグの衝撃と後味の悪さがとても面白かったです!

うたえながさんの本棚

マット・ラフ『魂に秩序を』(新潮文庫)

魂に秩序を (新潮文庫)
マット・ラフ『魂に秩序を (新潮文庫)
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内容紹介

わずか2年前、アンドルーは多重人格者の魂の代表として26歳にして〝誕生〟し、魂たちの共存のため奮闘していた。ある日、殺人犯を事故死へ追い込んだことで、自分が継父を殺害したのではないかという疑念に囚われる。真相解明のため、同じ障害をもつ女性・ペニーと故郷へ向かうが、自身の隠された秘密だけでなく闇の魂からの脅威にも晒され……。

解離性同一性障害が二人出てくるという、多重人格×多重人格の人格群像劇。人生を生き抜くうえで様々な困難がありますが、つらい境遇でも日々前向きに歩んでいる彼らの姿に感涙。ずっーと読んでいたくなる。我々も少しくらい嫌なことがあっても、腐らずに胸をはって生きなきゃですね。

autumn522akiさんの本棚

熊谷達也『邂逅の森』(文春文庫)

邂逅の森 (文春文庫)
熊谷達也『邂逅の森 (文春文庫)
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内容紹介

秋田の貧農の家に生まれた冨治。マタギとなり獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

マタギの生き様に惚れる圧倒的な傑作です!

NO Book & Coffee NO LIFEさんの本棚

辻堂ゆめ『山ぎは少し明かりて』

山ぎは少し明かりて
辻堂ゆめ『山ぎは少し明かりて
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内容紹介

瑞ノ瀬村に暮らす佳代、千代、三代の三姉妹は、美しい自然の中をかけまわり元気に暮らしていた。大切な人が戦地から帰ってくる日も、村中から祝われながら結婚式を挙げた日も、家で子を産んだ日も、豊かな自然を讃えた山々の景色が、佳代たちを包み込み、見守ってくれていた。あるときそんな瑞ノ瀬村に、ダム建設計画の話が浮上する。夫の孝光とともに懸命に反対運動に励む佳代だが——。

人のためになるダムが人の生きる場所を奪うことへの葛藤や反発や絶望がとても深くて胸が抉られるような思いになる。けれど、とても大切なことが描かれている。

むぎこさんの本棚

ファン・ボルム『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』

ようこそ、ヒュナム洞書店へ
ファン・ボルム『ようこそ、ヒュナム洞書店へ
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内容紹介

ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」は、会社を辞めたヨンジュが立ち上げたものだ。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイター、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者、無気力な高校生とその母、ネットでブログが炎上した作家などなど……。それぞれに悩みを抱えた人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。

本好きにはたまらない本屋さんが舞台の小説。そして、私はコーヒーも大好きなので、本屋さん×コーヒーという、最高に幸せな組み合わせの小説です。 ゆっくり流れる時間やあたたかい人々。韓国の人々の悩みに共感し、日本でないどこかでも同じように悩んだり乗り越えたりしている人がいるということに励まされる思いです。

Limeiさんの本棚


今回は、「ブクログBest User Award 2024」受賞ユーザーさんのおすすめ本をご紹介しました!
気になる作品には出会えましたか?ぜひ読書生活の参考にしてくださいね。

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