こんにちは、ブクログ通信です。
ブクログが毎月開催している「ブックリスト特別企画」から、ブクログユーザーのみなさんにお寄せいただいた素敵なブックリストの中で、特に人気の高かったベスト本をご紹介!
今回は、7月に開催した「#2022年上半期私のベスト本」の上位4作です!みなさんが選んだベスト本を、ぜひ本棚登録してみてくださいね。
1位 逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』

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あらすじ
1942年、独ソ戦の最中。モスクワ近郊の村に住む狩りの名手セラフィマは、ドイツ軍の襲撃により日常を奪われた。母を殺された復讐を誓うセラフィマは、女性狙撃小隊に入隊しスターリングラードの前線に立つ——。
おすすめのポイント!
第11回「アガサ・クリスティー賞」で史上初の全選考委員の5点満点を獲得し、衝撃のデビューを果たした逢坂冬馬さん。発売前から話題を呼び、2022年「本屋大賞」で早くも大賞を受賞した本作は、様々な想いから戦場に立つ少女たちの過酷な運命が、史実に基づいた臨場感のある筆致でありありと描かれています。苦悩と焦燥を抱いて戦う女性兵士の緊迫した心理描写や戦闘描写、巧妙に張り巡らされる伏線の数々に、時間を忘れて読み耽ってしまうことでしょう。当たり前の日常に感謝を覚える、そんな作品です。
これは本当に面白い。面白いって言葉で表せないくらいに読む価値のある作品だと思う。題材が戦争だから明るい訳ではないけど、仲間との絆、成長を感じる点ではハートフルな面もあり。臨場感のある描写でハラハラ、スピード感もあり。性別の話や戦争、命の意味についていろいろ考えさせられる面もあり。物語として伏線回収やどんでん返し的な面白さもあり。とにかく複合的に素晴らしく読み応えのある作品でした。これは本屋大賞とるのも納得。めっちゃ良かった。
2位 浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』

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あらすじ
成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考。最終に残った六人が面接に臨む中、六通の封筒が発見される。そこには、六人それぞれが過去に犯した「罪」が告発されていた——。犯人は誰か?究極の心理戦がここに始まる!
おすすめのポイント!
「このミステリーがすごい!」をはじめ、各ミステリランキングにランク入りした本作は、映画化、舞台化、漫画化など、続々とメディアミックス化も進んでいます。とある新卒採用試験に翻弄される大学生たちの迫真の就活バトルと、人間が持つ表と裏の表情を描きながら、事件の真相を巡って複雑に絡み合う謎解き要素が人気となっています。現実にはありえないと思いながらもどこかリアリティがあり、就活経験者には心に突き刺さるものがあるでしょう。二度読みすれば、また違った発見が見つかるかもしれませんよ。
疑心暗鬼に拍手喝采!バリバリの就職氷河期だった自分にはビリビリ刺さる物語だった。とある人気企業の新卒採用の最終選考者は6人。皆優秀そうだ。全員で内定取りたいねと誓い合うが、急遽たった1人のみ採用の椅子取りゲームになる。仲間が一瞬にしてライバル。不穏ななかの最終ディスカッション。蹴落とし、蹴落とされる爆弾が仕掛けられていた。展開は凝りすぎるほど凝りすぎなのだが、トリックはシンプルで逆に盲点。やられた。そして随所に感じた違和感の伏線も見事回収されて胸がすく。裏の裏は表。気持ちいいほどひっくり返るミステリー。
3位 町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』

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あらすじ
幼い頃からの両親の虐待により、自ら命を絶とうとしていた貴瑚(きこ)は、友人たちに救われたことで東京を離れ、大分の田舎町で新しい人生を始めた。するとある日、貴瑚は愛(いとし)という少年と出会った。貴瑚と同じく母親から虐待を受けていた愛は、それにより言葉を話すことができず、そんな彼を救おうと決意する貴瑚だったが——?
おすすめのポイント!
2021年「本屋大賞」大賞作です。タイトルの「52ヘルツのクジラ」は、他の鯨にも聞き取れない52Hzの周波数で鳴く「世界で一番孤独なクジラ」を元に、誰にも気づかれない孤独な人々を表しているそうです。辛い境遇に置かれ、心に深い傷を負った登場人物たちが、それでも真っ直ぐに生きようとする姿に心揺さぶられる作品です。一人で生きようとしていた主人公の心の変化が、繊細かつ臨場感あふれる文章で描かれている点も見どころです。読む人の心に深い余韻を残す名作の一つと言えるでしょう。
虐待、ネグレクト、トランスジェンダー…心に傷を負い孤独を抱えた人達の悲痛な叫び声を、誰にも届かない52ヘルツのクジラの声に例える感性がとても好きでした。誰にも届かない声を聴いて受け止めてくれる人が現れた時、人は強くなれる。前を向いて新しい人生の1歩を踏み出すことが出来る。そんな大切な事を教えてくれた1冊です。優しくて温かい人達に囲まれて、愛と貴瑚のこれからが幸せでありますように…。
4位 凪良ゆう『わたしの美しい庭』(ポプラ文庫)

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あらすじ
小学生の百音は、血の繋がらない統理との二人暮らし。いつも朝は、同じマンションに住む路有を入れて、三人で朝食を食べるのだ。百音たちが住むマンションの屋上は庭園になっており、その奥にある「縁切り神社」を統理が管理していた。神社は地元の人からも親しまれ、今日も心に”いろんなもの”が絡んだ人々がやって来て——。
おすすめのポイント!
人間描写に定評のある、凪良ゆうさんの暖かく瑞々しい連作短編集です。美しい表紙が目を引きます。世間の価値観や基準から少し外れた「マイノリティ」と呼ばれる人々の日常を描いた本作ですが、その繊細な心模様が巧みに言語化されています。本作の登場人物たちはどれも個性的で、文面からもはっきりと浮き出されるキャラクター造形の深さも魅力の一つです。「こうでなくてはいけない」という思いを抱えながら生きる人々に読んでほしい、心をほぐしてくれるオアシスのような優しい作品です。
美しい庭に集う、愛おしい人たちが織りなす、珠玉のハートフルドラマ。周囲から「変わっている」とみなされる親子は、同じく少し変わっている人たちと共に生き、痛みを分け合い、小さな幸せを共有していきなぎら、日々を紡ぐ。登場人物ひとりひとりを愛さずにいられず、できることならこんな居場所が自分にも欲しいと思いました。暖かく、まろやかで、でも甘さは控えめで、ほんのり苦い。無糖カフェオレみたいな物語です。
ブクログスタッフのおすすめ本!
ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』

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あらすじ
ノースカロライナ州の湿地で青年・チェイスの死体が発見され、人々の疑いの目は真っ先に、「湿地の少女」カイアに向けられた。6歳の時からたった一人で生き延びてきたカイアが、果たして本当に犯人なのだろうか——?
おすすめのポイント!
「2019、20年アメリカで一番売れた本」と言われたベストセラー小説です。日本でも2021年「本屋大賞」翻訳小説部門で第1位を受賞し、話題となりました。初めは主人公の不遇な生い立ちに心苦しくなりますが、支えてくれる人や動物たちとの触れ合いの中で成長してゆく姿に感動を覚え、それと交差して明かされる事件の結末に圧倒されます。動物学者でもある著者・ディーリアさんならではの動物の生態描写が、より物語に引き込みます。約500頁の超大作ではありますが、読みやすい文章でスラスラ読み進められますよ。
素晴らしかった!訳者解説にあるように、まずwho done it のミステリとして、あるいは法廷モノとして秀作極まる展開!さらに恋愛小説やビルドゥングスロマン的な要素もあって、幕の内弁当みたいな本!翻って、マークトウェインの『ハックルベリーフィンの冒険』とかバーネットの『秘密の花園』に連なる、アメリカの文化や風土を瑞々しく描いた、正当な英米文学の系譜に位置する傑作だと思いました。
ブクログユーザーさんが選ぶ「2022年上半期私のベスト本」、どれも素敵な作品ばかりでしたね。
ぜひ、みなさんの読書生活の参考にしてくださいね!


