ブクログユーザーさんの「思い出の児童文学」ベスト本!

こんにちは、ブクログ通信です。

ブクログが毎月開催している「ブックリスト特別企画」から、ブクログユーザーのみなさんにお寄せいただいた素敵なブックリストの中で、特に人気の高かったベスト本をご紹介!

今回は、9月に開催した「#思い出の児童文学」の上位4作です!みなさんが選んだベスト本を、ぜひ本棚登録してみてくださいね。

1位 ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波少年文庫)

モモ (岩波少年文庫)
ミヒャエル・エンデ『モモ (岩波少年文庫)
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あらすじ

町はずれの円形劇場跡に迷いんこんだ不思議な少女・モモ。モモに話を聞いてもらった町の人たちは、次々と幸福な気持ちになった。そんな中、モモに「時間どろぼう」の魔の手が忍び寄り……。“時間”とは何か?を問う普及の名作。

おすすめのポイント!

児童文学と言えば、まず本作を思いつく方も多いことでしょう。表紙の象徴的なイラストは、原作者のエンデ本人が描いたそうです。「灰色の男たち」から奪われた時間を取り戻す少女の奮闘を描いた本作は、お伽話好きにはたまらない王道ファンタジーを繰り広げながら、時間に囚われて大切な事を見失いがちな人々に強いメッセージを与えてくれます。目まぐるしい現代社会で、毎日の仕事に追われている、ただ退屈な日々を暮らしている大人たちにもおすすめしたい作品です。

ミヒャエル・エンデさんの作品一覧

ずーっと読みたい作品だった。もっと早く読んでおけばよかった作品でした。色褪せることない、傑作。現代人に問う、時間とはなにか?人間は、生まれて死ぬことはわかっている。その間をどのように生きていくのかをモモから学べる。本を読んでいる暇が無い人にこそ、読んでほしい作品だ。

ykikuchiさんのレビュー

2位 ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』(エンデの傑作ファンタジー)

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)
ミヒャエル・エンデ『はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)
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あらすじ

バスチアンは、銅(あかがね)色の本を読んでいた。「ファンタージエン国」は、正体不明の〈虚無〉により滅亡寸前となった。国を救うためには、人間界から子供が必要だった。あかがね色の本を読む10歳の少年……僕だ!その瞬間、本の中に吸い込まれたバスチアンは、国の滅亡と再生を体験することになる。

おすすめのポイント!

上述したエンデのもう一つの代表作。約600頁の大ボリュームで描かれる壮大な異世界ファンタジーです。優しくない現実を生きている人にとって、「ファンタージエン」は救いの世界かもしれません。そんな人々に本作は、「自分を忘れる」とはどういうことなのか問いかけてくれます。また本作の布製の装丁は、主人公・バスチアンが劇中で手にする「あかがね色の本」と同じ装丁に作られています。小さな遊び心に、まるで物語の主人公になったようなドキドキ感が味わえます。

私の人生も一冊の本なのかもしれない。今度は私がこの本と出会っているだね。もう一度物語がはじまるところは鳥肌ものだった。元帝王の人々は『モモ』で出てきた時間を奪われた人を思い出させる。いくつ望みを叶えても、愛がなければ何も満たされない。過去を失えば、未来もない。

栞さんのレビュー

3位 ルーシー・モード・モンゴメリ『赤毛のアン』(新潮文庫)

赤毛のアン 赤毛のアン・シリーズ 1 (新潮文庫)
ルーシー・モード・モンゴメリ『赤毛のアン 赤毛のアン・シリーズ 1 (新潮文庫)
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あらすじ

グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られた、やせっぽちの孤児・アンは、美しいプリンス・エドワード島の自然の中で、少女から乙女へと成長していった——。大きな眼にソバカス顔、おしゃべり大好きな赤毛のアンが巻き起す、愉快な事件の数々。そこには、人生の厳しさと温かい人情が織りこまれていた。

おすすめのポイント!

赤毛のお下げとソバカスが特徴の少女・アンの成長を描いた、「アン・ブックス」の記念すべき第1作目です。見知らぬ環境に置かれたアンは、個性豊かな仲間たちに囲まれながら、得意の空想と持ち前の明るさで自身の居場所を築いてゆきます。時に失敗をしながらも、強く、賢く、心豊かに成長してゆくアンの姿には、子供心に憧れを抱いた方も多いのではないでしょうか。何気ない日常での小さな「幸せ」を見出すヒントを与えてくれる、大人になっても大切にしたい作品です。

ルーシー・モード・モンゴメリさんの作品一覧

朝が好きで、こどもの心が好きなのも、木や花や小川、自然のキラキラが好きなのも、きれいなひとやものが好きなのも、学齢期に読んだアンの影響です。腹心を欲していたことも、ギルバートのような人が現れると信じていたことも。自分の感情の起伏の激しさについても、どれだけ慰められたかわかりません。幼い時分は筋を追いかけるだけで精一杯だったけれど、今は訳文の端々にあるユーモアに笑みながら、ゆっくり味わいながら読んでいます。

かめさんのレビュー

4位 はやみねかおる『そして五人がいなくなる』(講談社青い鳥文庫)

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)
はやみねかおる『そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)
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あらすじ

名探偵・夢水清志郎は、もの忘れの名人で、自分がご飯を食べたかどうかも忘れる始末。おまけに、ものぐさでマイペース屋。だけど表札にも名刺にも書いてある通り、正真正銘の名探偵だ。そんな名(迷)探偵だが、難事件に挑戦すれば、たちまち謎は解決……するわけなかった!笑いに溢れる謎解きミステリー。

おすすめのポイント!

大人気「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズの第1作目です。各著者や有名人をはじめ、ミステリー好きの大人たちをも感嘆させる本作は、児童文学を枠を超えた本格派ミステリとしても高く評価されています。とはいえ決して小難しくなく、子供目線に立った爽快なストーリー展開と愉快なキャラクターたちでしっかりと子供たちの心を掴み、元小学校教師のご経験が垣間見えるようです。65歳を機に作家を引退予定のはやみねさんですが、後世に読み継ぎたい作品の一つです。

はやみねかおるさんの作品一覧

子どもの頃からよく見かけた本だけど、こんなに面白いと思わなかった。子どもだましではなく、ちゃんと大切なことが書いてある。作者が、本嫌いの教え子のために自分で書くようになったことと、夢水清志郎がずっと前から心の中に住んでるっていうことが、素敵だと思った。事件の動機は想像がついたけど、真相はわからなかったからドキッとした。

ひーさんのレビュー

ブクログスタッフのおすすめ本!

ルース・スタイルス・ガネット『エルマーのぼうけん』(世界傑作童話シリーズ)

エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)
ルース・スタイルス・ガネット『エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)
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あらすじ

どうぶつ島に囚われる「りゅう」の子供を助ける冒険に出たエルマー。どうぶつ島には数々の恐ろしい動物たちが待ちうけていたが、エルマーは持ち前の知恵と勇気で、次々と動物たちをやりこめてゆく。果たしてエルマーは、りゅうの子どもを助け出すことができるのか?

おすすめのポイント!

かつて誰もが読んだ超ロングセラー作にして、幼年童話の最高峰とも言われた冒険ファンタジーです。賢く勇敢なエルマーは、歯ブラシやチューインガムなど身近なアイテムを駆使し、ユニークなアイディアで動物たちに立ち向かいます。エルマーの大胆な発想力や、次々と現れるどこか憎めない動物たちには、時にクスリと笑い、ワクワクして読まれた方も多いのでは?子供心をくすぐる緻密な地図や幻想的な挿絵も相まり、子供の豊かな想像力を育む原点と言える名作でしょう。

ルース・スタイルス・ガネットさんの作品一覧

子供がまだ小さい頃、何度も読んでとせがませた本です。そのうち自分で読むようになり、本は表紙がボロボロになっていました。挿絵にある地図を見つめ、ここが河で、このうらが滝、ボートの到着と、エルマーが通った密林と、子供は空想の世界に夢を膨らませます。広場の資材置き場が冒険の世界であったのと同じように、本好きの少年、少女たちはわくわくする冒険の世界に夢を広げます。そんな素敵なお話しの一つでした。

8minaさんのレビュー


ブクログユーザーさんが選ぶ「思い出の児童文学」ベスト本、どれも素敵な作品ばかりでしたね。
ぜひ、みなさんの読書生活の参考にしてくださいね!