ブクログユーザーさんの「出会い」ベスト本!

こんにちは、ブクログ通信です。

ブクログが毎月開催している「ブックリスト特別企画」から、ブクログユーザーのみなさんにお寄せいただいた素敵なブックリストの中で、特に人気の高かったベスト本をご紹介!

今回は、3月に開催した「#出会い」の上位4作です!みなさんが選んだベスト本を、ぜひ本棚登録してみてくださいね。

1位 青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ文庫)

お探し物は図書室まで (ポプラ文庫)
青山美智子『お探し物は図書室まで (ポプラ文庫)
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あらすじ

「お探し物は、本ですか?仕事ですか?人生ですか?」。仕事や人生に行き詰まる五人が訪れた、町の小さな図書室。そんな彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で後押しする。自分が本当に「探している物」が見つかるハートウォーミング小説。

おすすめのポイント!

2021年「本屋大賞」で第2位を受賞した本作は、読者から映像化を希望する声も上がる人気作です。五人の登場人物たちは年齢も抱えるものもバラバラですが、どこかしら共感できる部分が見つかることでしょう。新たな本との出会い、本が生み出す“縁”や体験を通じて、生きることへの希望を見出す彼らの姿には、読み手側も励まされた気分になリます。漠然としたモヤモヤに苛まれた時に、手に取ってほしい一作です。連作短編ならではの「繋がり」にも注目です。

青山美智子さんの作品一覧

やりたいことがあっても、やりたいと思ってるだけでは何も始まらない。なんでもいいから少しでも行動することが大事。そうすれば周りも動きだす。何事もどのように捉えるかは自分次第。本を読んでそこから何を得るかも自分次第。自分も一歩踏み出せば、何かが変わるかもしれない。元気をもらえた一冊だった。

しんじつさんのレビュー

2位 サン=テグジュペリ『星の王子さま』(新潮文庫)

星の王子さま (新潮文庫)
サン=テグジュペリ『星の王子さま (新潮文庫)
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あらすじ

砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星を巡ってから7番目の星である地球にたどり着いた「王子さま」だった……。

おすすめのポイント!

世界200以上の言語に翻訳された、誰もが知っている名作です。70年以上に渡って今尚読み継がれている本作は、「一度読んだら必ず宝物にしたくなる本」と呼び声が高いです。本作に登場する心に突き刺さる名言の数々には、目には見えない大切なものの存在に気付かされます。ファンタジー味のある可愛らしい装丁や挿絵は、眺めているだけでも癒されることでしょう。大人になって改めて読み返せば、子供の時とはまた違った感情に揺さぶられること必至です。

サン=テグジュペリさんの作品一覧

いちばんたいせつなことは、目に見えない。星がひとつの花を隠すように、砂漠が井戸を隠すように。素敵な宝物や綺麗なものを隠し持っているからこそ、より特別に、より大切に思えるのではないでしょうか。そして、私達が大切にしたものに費やした時間や手間こそが、大切である理由になる。見えない時間や手間を考えながら、限りのない愛を注ぐ日々を過ごしたい。

amarettoさんのレビュー

3位 森博嗣『すべてがFになる』(講談社文庫)

すべてがFになる (講談社文庫)
森博嗣『すべてがFになる (講談社文庫)
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あらすじ

愛知県の孤島にある真賀田研究所に、優秀な研修者が集められた。その頂点に君臨するのは天才プログラマー・真賀田四季。完全隔離された環境にいる四季に一目会おうと、恩師の娘・萌絵らとともに島を訪れた国立N大学の犀川だが、そこで目にしたものは、密室でウェディングドレスに身を包み、手足を切断された死体と、四季のパソコンに残された「すべてがFになる」という一文で……?

おすすめのポイント!

工学博士である森博嗣さんならではの手腕が光る難解なトリックに、頭がフル回転させられる大作です。本作で「メフィスト賞」を受賞し作家デビューを果たした森さんですが、賞自体が森さんのために創られたという逸話もあるほど、デビュー前から大きな期待をかけられていたようです。本作は「S&Mシリーズ」の第1作でもあるため、順番にシリーズを追ってゆくのもおすすめです。コミックス、ゲーム、テレビドラマ化などを経て、2015年にアニメ化されました。

森博嗣さんの作品一覧

多重人格と呼ばれる人でなくても何人かの人格を持ってるんじゃないか?という問いかけが興味深かったというか、共感できた。私自身プログラムを書く人間なので中盤くらいでタイトルのFはなんのFなのか?や序盤で語られた孤独な数字についてはなんとなく察しがついたのがちょっと嬉しかった。物語としても次々に状況や情報が更新されていき、飽きさせないし、自分で振り返りながら推理する楽しさも感じられた。

hoshi058さんのレビュー

4位 歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』(文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
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あらすじ

自称「何でもやってやろう屋」の成瀬将虎は、フィットネスクラブ仲間の久高愛子から相談を受けた。轢き逃げに遭った身内が、悪徳業者に保険金目的で殺害されたと疑う愛子は、その証拠を将虎に掴んでほしいというのだ。そんな折、地下鉄で飛び込み自殺を図った女性を助け、彼女と恋に落ちた将虎。だが、保険金殺人と偶然から始まった恋愛は思わぬ結末を呼ぶことに——。

おすすめのポイント!

最後の最後まで目が離せない恋愛活劇ミステリーです。嘘には、「つくことで誰かを救う嘘」と「誰かから何かを奪う嘘」の二種類があるということが、本作を読むと分かります。人生訓のような深みを帯びながらも説教臭くならないのは、主人公の波瀾万丈な生き様に読者が魅せられるからでしょう。そして読める内に、読者自身がまんまと騙され、二度読みすると騙されたことが快感になってゆきます。“小説”でしかなし得ない驚きを、ぜひ本作で味わってみてください。

歌野晶午さんの作品一覧

風変りな探偵ミステリーだなと思いつつ、読み進めました。章ごとに、時間軸が前後し、物語の舞台も変わります。社会の表と裏が描かれ、加害者(だます側)と被害者(だまされる側)が一体化する怖さにハラハラしながらページをめくりました。物語の世界に入り込み、どんどんページ数は少なくなっていきましたが、もうすぐ終わるというところまできて、突然「はい?」と声が出そうになる瞬間が訪れました。これまで頭の中で思い描いていた世界やテーマが、ガラッと変わってしまう瞬間です。もう一度読み返して確認しなくては…と思える作品でした。

るうさんのレビュー

ブクログスタッフのおすすめ本!

有川ひろ『図書館戦争 図書館戦争シリーズ』(角川文庫)

図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1) (角川文庫)
有川浩『図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1) (角川文庫)
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あらすじ

2019(正化31)年、公序良俗を乱す表現の規制を掲げる、「メディア良化法」と呼ばれる法律が成立して30年が経った。高校時代に理不尽な本の検閲を、図書隊員の”王子様”に守ってもらった憧れから図書隊に入隊した笠原郁は、メディアの自由を巡っての武力を伴う戦いに身を投じる。

おすすめのポイント!

シリーズ累計640万部(2020年時点)を突破した、大ベストセラー小説です。岡田准一さん、榮倉奈々さん主演の実写作品で、本作を知った方も多いことでしょう。本作は、有川さんが図書館で見つけた「図書館の自由に関する宣言」が、最もありえない状況で適用されたなら……?という発想から書かれたそうです。「自由を守るための戦い」というテーマは、個性を認められることや多様性を重視する現代を生きる人々に、多くの共感と勇気を与えてくれます。

有川ひろさんの作品一覧

郁のキャラがシリアスな設定を引き立てて、エンタメ小説に昇華していますね。海外では似たような規制もあるので、決してフィクションとは言い切れないリアリティさも感じました。そんな中で出てくるキャラクターはみなキャラが立っていてとても読みやすい小説でした。次巻も読みたいと思います。

アイスバーグさんのレビュー


ブクログユーザーさんが選ぶ「出会い」ベスト本、どれも素敵な作品ばかりでしたね。
ぜひ、みなさんの読書生活の参考にしてくださいね!