ファンタジー小説5選〜異世界を満喫できる傑作選〜

こんにちは、ブクログ通信です。

読書の醍醐味は、本の中でいろいろな体験をできることです。特に、ファンタジー小説では、現実世界では味わえないスリリングで特別な体験をすることができます。ファンタジー小説はたくさんありますが、異世界が舞台の物語は近年人気が高まっているジャンルの一つと言えるでしょう。
そこで今回は、ブクログおすすめの異世界ファンタジー小説を5選ご紹介します!

今注目の話題作から、人気作家の描く本格ファンタジーまで、読み応えのある作品を集めました。中には、10年以上続く大人気シリーズもあり、異世界体験を長く楽しみたい人にもじっくりお楽しみいただけます。アニメ化、映画化されている作品も多いので、読書後にはそちらもぜひチェックしてみては?それでは、異世界への読書旅をどうぞお楽しみください!

1.川原礫『ソードアート・オンライン』Web小説発の異世界ファンタジー

ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)
川原礫『ソードアート・オンライン1アインクラッド (電撃文庫)
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あらすじ

約1万人がログインした謎の次世代MMO『ソードアート・オンライン(SAO)』。このゲームの真実は、「クリアするまで脱出不可能。ゲームオーバーは本当の死を意味する」という過酷なものだった。ゲームの舞台は浮遊城「アインクラッド」、クリア条件は最上層到達だ。ソロプレイヤーのキリトは、女流剣士アスナに誘われコンビを組むことになるが——。

おすすめのポイント!

数々のライトノベル文学賞を受賞した、伝説的な作品です。クリアするまで脱出できないデスゲーム、バーチャル空間で繰り広げられる人間ドラマ、スリリングなバトルシーンなど、ライトノベルならではの魅力に満ちた作品だといえます。強く勇敢な主人公、けなげで一途なヒロイン、少しずつ集まっていく仲間たち……と、ファンタジーの王道を行く物語に、素直に感動できる作品です。ゲーム内という異世界での暮らしぶりを疑似体験できる楽しさもあります。アニメやゲームなど、メディアミックス作品の豊富さも魅力です。

川原礫さんの作品一覧

アニメにどハマりして原作に手を出してみた。流れは勿論わかってるけど、細かいアニメの疑問とかに肉付けしたかったので良かった。仮想世界でありながらどこまでもリアルな体験を一般市民が楽しめる世界。未来の技術って想像すると本当にわくわくする。先が長いけれど面白くて一気に読ませてくれる魅力があるので次も楽しみに読み続けたい。

a_miさんのレビュー

2.篠原悠希『後宮に星は宿る 金椛国春秋』本格中華ファンタジー!

後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)
篠原悠希『後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)
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あらすじ

金椛(ジンファ)帝国に、名門の星一族があった。皇帝が代替わりし、ある法律により、星一族は全員殉死を命じられる。生き残ったのは、少年・遊圭だけだった。遊圭は、一家の薬師であった胡娘(コジョウ)に助けられ逃げ延びる。やがて町娘・明々と出会った遊圭は、明々と共に後宮に出仕することを決める。小柄な体躯を活かし、女装して後宮に潜り込む遊圭。しかし、美貌の宦官・玄月に正体を疑われてしまい——。

おすすめのポイント!

異世界モノとしては珍しい、中華風の異世界ファンタジーです。後宮を舞台に、一族の中でたった一人生き残った遊圭が、女装し身分を隠して生きる姿が描かれています。見どころは、緻密に作り込まれた世界観と、スリリングなストーリーです。金椛帝国が本当にあったのではないかと思ってしまうほど、文化や法律など細部まで作り込まれています。正体がバレれば殺されてしまう遊圭はどうなるのか……。続きが気になり一気読みしてしまうことでしょう。シリーズ10巻にて完結しているので、まとめ読みにもおすすめです。

篠原悠希さんの作品一覧

面白い!!!薬膳にちょっと興味があったので借りて読んだんですが、思ったよりも本格的に書かれていたので吃驚。薬膳勉強したくなっちゃうじゃないの・・・。

ゆきさんのレビュー

3.多崎礼『煌夜祭』異世界の島々で語られる、美しくも恐ろしい物語

煌夜祭 (中公文庫)
多崎礼『煌夜祭 (中公文庫)
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あらすじ

生物が住むことのできない死の海にある、十八諸島。年に1度、冬至の晩には「煌夜祭」が開かれる。そこでは、<語り部>たちが島々をめぐって集めた物語が語り明かされるのだ。今年もまた、<語り部>たちの語りが始まる。人を食らう、恐ろしくも美しい魔物と人の物語……。夜が更けるにつれ、明らかになっていく物語の秘密とは——。

おすすめのポイント!

第2回「C・NOVELS大賞」受賞作に、書き下ろし短編『遍歴』を収録した短編集です。魔物と人が暮らす世界で紡がれる珠玉の物語世界に、開始数行で惹き込まれます。徐々に真実が明らかになり驚かされるという構成の巧みさも光ります。本作を読み終わったときには、まるで壮大な歴史絵巻を見てきたかのような、深い感動と満足感を得られることでしょう。ファンタジー好きにはぜひ手に取ってみて欲しい傑作です。装丁の美しさも魅力なので、ぜひ本棚に加えてみてはいかがでしょうか?

多崎礼さんの作品一覧

読後感が最高、読みながら久々に夢中になれる本と会えてとても良かった。練り込まれた設定や雰囲気に、語り部による魔物と戦争の話が繋がっていくカタルシスは素晴らしい!借りて読んだけど自分でも買ってしまいました。

mycityさんのレビュー

4.西條奈加『金春屋ゴメス』現実世界と異世界がリンクする、新感覚時代劇!

金春屋ゴメス (新潮文庫)
西條奈加『金春屋ゴメス (新潮文庫)
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あらすじ

近未来の日本で、鎖国状態の「江戸国」が出現した。日本人大学生の辰次郎は、競争率300倍という難関を潜り抜け入国を許可される。身請け先は長崎奉行馬込播磨守——身の丈は六尺六寸、目方は四十六貫、極悪非道で無慈悲な「金春屋ゴメス」——だった。辰次郎は、致死率100パーセントの流行り病「鬼赤痢」の正体を突きとめるよう命じられる。

おすすめのポイント!

本作は、「日本ファンタジーノベル大賞」受賞作です。「直木賞」をはじめ、著名な文学賞を多数受賞している人気作家・西條奈加さんのデビュー作でもあります。この作品では、近未来の日本の中に「江戸国」が存在するという、斬新な設定が見どころです。SFファンタジー、ミステリー、時代劇、人間ドラマと、どのジャンルにも当てはまりつつ、一つの枠にとらわれない独特な魅力にあふれた作品となっています。作者である西條さんの筆力が存分に発揮された初期作品です。

西條奈加さんの作品一覧

タイトルからして予測がつかないものだったけれど、舞台設定がとにかく斬新で、非常に面白かった。近未来設定なのに、何故か江戸時代に逆戻りしたようなファンタジー世界。ファンタジー自体はあまり好みではないが、時代物が好きな私には美味しい設定で楽しく読めた。登場するキャラクターも独特、且つ強烈で、惹き込まれる。ストーリーもきちんと構築されており、舞台の設定を上手く生かしたオチ。著者の作品を読むのはこれが初めてだが、他の作品も俄然読みたくなった。文章も読みやすいし、新たなお気に入りの作者さんを見つけたかも。

みかりんさんのレビュー

5.宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー』大人気作家の心震える読むRPG!

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)
宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)
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あらすじ

小学五年生の亘は、ゲームが大好きで学校の成績はそこそこだ。大きな団地に住んでいて、親友のカッチャンと一緒に新設校に通っている。ごく普通の毎日を過ごしていた亘に、あるひ父・明が「この家を出てゆく」と告げた。突然巻き起こった両親の離婚話。これまでの穏やかな日々を取り戻すため、亘は街で噂の幽霊ビルへと向かう。そこへ行けば、願いが叶うらしいのだ。ビルの扉の先には、見たこともない異世界が広がっていて……。

おすすめのポイント!

ミステリー小説の名手・宮部みゆきさんが描く、異世界冒険物語です。宮部さんが大のゲーム好きということもあり、まるでRPGのような世界観が広がっています。願いを叶えるために異世界を旅する亘と、亘が出会う不思議な人々との交流をときにユーモラスに、ときにシリアスに描いた本作。かなりボリュームのある作品ですが、物語が進むほどに読む手も止まらなくなります。度々マンガ化され、2006年にアニメ映画化もされています。異世界を旅する気持ちを味わえる、長編傑作小説です。

宮部みゆきさんの作品一覧

騙されてはいけない。「子ども向け」と侮って読むと手痛い洗礼を喰らう。離婚、不倫、いじめ。理不尽な出来事が続けざまに亘を襲う。だからこそ決意を持って幻界へ旅立つ亘の姿は感動すら伴う。文体や内容はむしろ大人向けかと思えるが、子どもとその親が一緒に読んで欲しい。人生は時に不条理で時に残酷だ。子どもだって大人が思う以上に残酷だ。だけど大人が思うよりしっかりしてるし、とても多感だ。そして空想家だけど現実的。何かを守りたいと思う気持ち、そのために理不尽な世界へ立ち向かう勇気。亘を通して、筆者が伝えたいそういう思いを感じた。

コジコジさんのレビュー

今回ご紹介した5作品は、ユニークな異世界の雰囲気にどっぷり浸れる傑作たちです。ブクログユーザーからも高評価を得ている人気作品ばかりなので、ぜひ手に取ってみてくださいね!