ジェーン・スーさん作品5選!~人生の楽しさを教える名作選~

こんにちは、ブクログ通信です。

ジェーン・スーさんは、会社員を経てコラムニストとしての活動を始めました。音楽制作やラジオ出演を経験した後、本格的に作家業を開始したという異例の経歴の持ち主です。『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』を2013年に出版すると各販売ランキング上位に入り、作家としてブレイクを果たします。2015年には、『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』で第31回「講談社エッセイ賞」を受賞しました。現在も多くの読者を魅了し続けているジェーン・スーさんは、作家の枠にはまらない活躍ぶりで話題を集める存在です。

今回はそんなジェーン・スーさんの作品の中から、話題作と新作を取り混ぜて5つ紹介いたします。一度読んだらクセになるジェーン・スー・ワールドを、この機会にぜひチェックしてみてください!

『ジェーン・スーさんの経歴を見る』

ジェーン・スーさんの作品一覧

1.ジェーン・スー『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』女性あるあるを軽やかに切り取る秀逸エッセイ

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎文庫)
ジェーン・スー『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎文庫)
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あらすじ

2010年あたりから年齢を問わず使われるようになった「女子」という言葉に、板垣退助を思い出す——板垣死すとも自由は死せず!加齢すれども女子魂は死せず!「女は生涯、いち女子」と考える著者は、三十路を過ぎた「自称女子」の図々しさを入れ墨に例えるのだった……(『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』)。アラフォー女子を取り巻くアレコレを独自の感性で分析する痛快エッセイ。

おすすめのポイント!

アラサー、アラフォーの女性が抱える「生きづらさ」や「理由のないモヤモヤ」に真っ向から向き合ったエッセイです。ジェーン・スーさんならではの視点で、この年代の女性が感じる「あるある」に鋭く切り込んだ内容となっています。ユーモアたっぷりで、ときに毒気のある軽妙な文章が魅力です。「いつまでも女子心を忘れずにいたい」という人も、「いつまで女子でいていいんだろうか」と悩んでいる人も、ぜひ一度本書を手に取ってみてください。年齢を重ねる楽しさに気付かせてくれる一冊です。

歳をとるにつれて誰もがぼんやり抱えてるモヤモヤを、作者のの鋭い分析力と文章表現力でしっかり具現化してくれて、読み終わったあとスッキリとした気分になった。文書のリズムもよく所々自虐的な表現もでてきてぷッと笑ってしまったり漫談を聞いてるような小気味よさ。日々の暮らしの中でぼんやりと感じてることを明確に文章にしてくれてるのであーわかるー!それそれー!という感覚が多かった。この作者の他のエッセイも読んでみたい。

カバさんのレビュー

2.ジェーン・スー『ひとまず上出来』アラフォー女性の憂鬱をポジティブに変換するエッセイ集

ひとまず上出来
ジェーン・スー『ひとまず上出来
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あらすじ

40代になると、化粧が写真に写らなくなる。これぞまさに、「40代のセンス・オブ・ワンダー」——40代は顔の輪郭がぼやけてくることに気づき、顔面の立体感を強めに出す化粧の必要性を感じた著者が選んだメイク方法は……(『化粧が写真に写らない』)。加齢と共に訪れる、アラフォー女子の「悲しい気づき」をゆるいタッチで描くエッセイ集。

おすすめのポイント!

雑誌『CREA』に連載されたエッセイに、SNSで話題となった「ラブレター・フロム・ヘル、或いは天国で寝言。」と書き下ろしを加えた一冊です。年齢と共に変化してゆく女性の身体について赤裸々に語り、アラフォー世代の女性に共感を呼びます。「アラフォーになるとこんな変化がある」「アラフォーになるとこんなことができなくなる」といったことが臨場感たっぷりに描かれており、これからアラフォーを迎える人には参考になるでしょう。加齢による「憂鬱」をも楽しんでしまうジェーン・スーさんの姿に勇気をもらえるエッセイです。

スーさんの文章はすごく面白く、一気に読みました。自分自身とリンクするところも多く、読んでいて身につまされるような内容も多かったです。独特なものの見方をするスーさんの文章を読んでいて、他の人の考え方を知ることで自分の固定概念を覆されるのはこの本を読んだことによって得られたことでした。

あやさんのレビュー

3.ジェーン・スー『おつかれ、今日の私。』強がりさんを優しく癒すセルフケア・エッセイ

おつかれ、今日の私。
ジェーン・スー『おつかれ、今日の私。
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あらすじ

某メーカー勤めの彼女は、制作物の進行管理を担当して5年目になる。「急ぎで」と頼まれた仕事は、最初から前途多難だ。データは全然上がってこないし、上がったと思ったら仕上がりが雑過ぎる。各方面に無理を言って完成させたのに、初歩的なミスが発覚して……(『最近、なんにも報われない』)。頑張りが限界を迎えそうなあなたに贈る、自分を大切にするための一冊。

おすすめのポイント!

「今日は一日、頑張ったな」と思う夜には、ぜひ本書を手に取ってみてください。生きづらさを抱える人、一人で何でも頑張りすぎてしまう人、ついつい強がってしまう人、そんな人たちに贈る、ジェーン・スーさんからのエールとも呼べるエッセイ集です。人生経験豊富で、自身もたくさんの「頑張り」を続けてきたジェーン・スーさんだからこそ言える言葉の数々が、読者の心にじっくり染み渡ることでしょう。癒しと労い、そしてまた新しい明日へと背中を押してくれる、まさにセルフケア・エッセイです。

1つずつが短いのでゆったり過ごすひと息タイムのお供にぴったりのエッセイです。そう、そう!と激しく共感したり、大変だったよねーと思いを寄せたり、こんな風に乗り切る方法もあるのねと知恵を授けてもらったり、力を抜いて読めました。お気に入りの1篇がそれぞれに見つかると思います。

125nahoさんのレビュー

4.ジェーン・スー『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』13人の女性の生き方に学ぶ人生のススメ

闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由
ジェーン・スー『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由
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あらすじ

「うまくいった人は自分とは違う」そんな考え方に囚われて、一歩踏み出せない人は多くいるはず。世の中には、うまくいかなくても頑張った末、花を咲かせた女たちの話があまりに少なすぎる——そんな考えに至った著者は、自分の人生を手にした女たちの話を聞くことにした。最初から特別な人なんていないと教えてくれる、戦う女たちの13の人生に迫るインタビュー・エッセイ。

おすすめのポイント!

ジェーン・スーさんが、多様なジャンルで活躍する13人の女性に自らインタビューし、エッセイ形式にまとめた作品です。今でこそ著名で成功を収めているように見える13人の女性たちですが。最初から特別だったわけではありません。彼女たちがどんな人生を歩み、どんな苦労を乗り越えてきたのかを、ジェーン・スーさんの軽妙な文章と的確なインタビューが明らかにしてゆきます。男女問わずおすすめのエッセイですが、特に女性にとっては心に刺さる金言が溢れている一冊です。

誰もが知るキラキラしている彼女たち。でもそこに至るには泥臭くも戦ってきた道のりが。迷いながら、でも自分を信じながら。軽いインタビュー集くらいの気持ちで読み始めたけど、ここに登場する彼女たちはすごい。特に後半、北斗晶さん、一条ゆかりさん。かっこよすぎる。信じること、諦めないこと。でもひけらかさない。まだ頑張っている。同じ女性として尊敬する。読んでよかったです。

まるくてイエローさんのレビュー

5.ジェーン・スー『きれいになりたい気がしてきた』アラフィフだって遅くない!美を追求する楽しさ

きれいになりたい気がしてきた
ジェーン・スー『きれいになりたい気がしてきた
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あらすじ

いわゆる「美魔女」の姿を見るたび、「調子に乗ってるなあ」と思っていた……。当時、30代だった著者は、年を取ればみんなおばさんという枠に入り、等しくなると思っていたのだ。ところが、美魔女たちは加齢をものともせず人生を謳歌している!アラフィフを迎えた今、著者は思う——「きれいになったって、いいじゃないか」。自分のために美を楽しむ大切さを説く、著者渾身のビューティ・エッセイ。

おすすめのポイント!

ビューティ月刊誌『美ST』に連載されたエッセイの書籍化です。アラフォー、アラフィフの女性が直面する美容面での悩みや葛藤を、実体験を元に等身大の表現で切り取っています。「30代半ば以降は肉体の衰えを感じる」一方で、「サプリやエステの効きを実感できるようになった」など、いざその年齢になったからこそ分かることをリアルに書き綴っている作品です。加齢による身体の変化でに気持ちが落ち込みそうになるところ、「あとは這い上がるだけ」と見事に思考を転換してくれるポジティブなエッセイです。

『はじめに』からもうぶっちゃけすぎていて、心を掴まれましたね(笑)。同年代の女性が抱える悩みや、美への向き合い方を知ることができて、とても参考になりました。あと、老化現象に対してのネガティブな感情も薄まった気がする(まぁ仕方ないよね~、くらいに)。前向きになれる、良いエッセイ本でした。面白かった!

Lilacさんのレビュー


ジェーン・スーさんのエッセイは軽妙な文章が魅力です。まるで友達のように、人生や美の楽しみ方を教えてくれます。読めば前向きな気分になれる著作の数々を、ぜひこの機会に手に取ってみてはいかがでしょうか?