こんにちは、ブクログ通信です。
クリスマスやお正月が近づき、家族で過ごす時間が増えるシーズンになってきました。周りに小さいお子さんのいる方は、プレゼントに絵本を贈ってあげたい、自分の子どもに冬の絵本を読み聞かせてあげたいと思っているのではないでしょうか。
ブクログのみなさんに、大人も一緒になって楽しめる可愛らしい冬の絵本の中から、特におすすめの10作を紹介いたします!【前編】ではページをめくるたびワクワクするクリスマスを題材にした絵本を、【後編】では心がほっこりあたたまる、冬がテーマの絵本を集めました。クリスマスのプレゼントや、冬休み中の読み聞かせに、ぜひ参考にしてくださいね。
1.なかがわりえこ『ぐりとぐらのおきゃくさま』プレゼントに迷ったらこれ!

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あらすじ
森で雪合戦をしていたぐりとぐらは、雪の上に大きな長靴の足跡を見つけます。森を、原っぱを抜けて、足跡をたどった先にあったのは、なんと、ぐりとぐらの暮らす家。玄関に脱いである大きな長靴、壁にかかった真っ赤なオーバーや真っ赤な帽子は、お客様のものみたい。もしかして!とピンと来たとき、台所からいい匂いが漂ってきます。今も変わらぬ人気を誇る『ぐりとぐら』シリーズのクリスマス本。
おすすめのポイント!
ぐりとぐらと一緒に、お客様の正体に迫っていくのが楽しい作品です。お料理と食べることが大好きな「ぐりとぐら」らしく、おいしそうなケーキが登場するのも見逃せないポイント。森の仲間たちとのパーティーには、参加してみたい!と思わせられます。50年以上前に刊行された『ぐりとぐら』シリーズは、読み聞かせをしながら子どものころを思い出すパパママも多いでしょう。クリスマスのたびに読み聞かせたくなりそうです。
これが我が家に送られてきたとき、本当に「ああー!これー!」と叫んでしまった…。私が子どもの頃家にあって、本当によく読んでいた本。雪や衣装の質感や、おいしそうなケーキ。どれも懐かしい(涙)
2.五味太郎『まどから おくりもの』おっちょこちょいのサンタさんのプレゼントとは?

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あらすじ
あわてもののサンタさんは、窓から見える顔や形から、どんな動物が住んでいるのか判断します。きっとこのプレゼントがいいだろう……と窓から贈りものを投げこむサンタさんですが、実はなかに住んでいるのは、ぜんぜんちがった動物たち。サンタさんのミスチョイスが丸わかりの「窓」のしかけと、回り回ってハッピーエンドになる展開が、五味さんらしい鮮やかな色彩で描かれたクリスマスの絵本です。
おすすめのポイント!
サンタさんがヘリコプターでやってきたり、煙突ではなく窓からポイッとプレゼントを投げこんだりと、突っ込みどころ満載。サンタさんの思いちがいが面白く、次は誰?と想像力を育んでくれるのが魅力的ですね。2歳から5歳くらいの子供に特におすすめですが、色とりどりの絵本には興味津々の0歳児もいるようです。文字が読めなくても、一人でめくってしかけを楽しめるので、長く読まれる作品になるでしょう。
鮮やかな色彩のイラストは何度見ても飽きません。可愛い動物たちに、何をプレゼントするのかな?とってもワクワクできる絵本です。
3.レイモンド・ブリッグズ『さむがりやのサンタ』人間味溢れるサンタの台詞にクスリ

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あらすじ
さむがりやのサンタが起きると、外には雪が積もっています。冬はいやだ、雪はいやだと言いながらも、サンタは動物たちの世話をしたり、ごはんの準備をしたりと大忙し。今日は12月24日です。ソリにたくさんのプレゼントを積んで、家にもきちんと鍵をかけて、さあ、出発!雪のなか、霧のなか、どんなところへも一晩のうちにプレゼントを届けなければなりません。サンタの素朴な暮らしぶりにくすりと来る、コミック風絵本。
おすすめのポイント!
1ページめから、「やれやれ また クリスマスか!」という愚痴から始まるサンタの少しひねくれた性格と、子どもたちのためにプレゼントを配ってくれる優しさとの対比が大人でも読んでいて面白い作品です。漫画のようなコマ割りになっているので、読み聞かせよりも一人でめくって楽しむような作品になっています。あたたかいタッチの絵を見ているだけでもワクワクし、ストーリーがわかると、サンタの素の姿に興味がわいてきます。
漫画形式なので、4歳と2歳には理解できるかなぁと不安でしたが、さむがりやのサンタの発言が面白いらしくケラケラ笑って読んでいました。お気に入りのため、何度も読みました。
4.酒井駒子『よるくまクリスマスのまえのよる』サンタは「いいこ」のところにしか来ない?

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あらすじ
クリスマスの前夜、ぼくは不安な夜を過ごしていました。というのも、サンタさんは「いいこ」のところにしか来ないというのです。ぼくが仲良しの「よるくま」にそんな不安を打ち明けると、よるくまは、サンタさんを知らないようす。びっくりしたぼくは、よるくまのためのサンタさんになって、プレゼントを贈り——。夜になるとやってくる友だち「よるくま」とぼくの心の通いあいと、母子の愛にキュンとくる人気絵本。
おすすめのポイント!
サンタさんは来るのかと心配していたぼくが、よるくまのためにサンタさんになってあげようとする優しさに心あたたまります。プレゼントを渡したあとの幻想的な展開もクリスマスの特別な夜を彩ってくれます。クリスマスの前から毎晩読んであげたい絵本。ぼくとよるくまのお母さんの愛情も感じられ、読み聞かせをする大人も感情を揺さぶられる作品です。前作『よるくま』も併せて読んでみてください。
親子揃って大好きなよるくまシリーズの2作目。クリスマスが近づいてきたので、思わず手に取りました。主人公とよるくまの可愛さは健在。そして今回もふたりのおかあさんの愛情をたっぷり感じる内容でした。
5.ロバート・バリー『おおきいツリー ちいさいツリー』一本のツリーから生まれる幸せ

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あらすじ
もうすぐクリスマスです。立派なお屋敷に住むウィロビーさんのもとへ、とっても見事なツリーが届きました。喜んで、ツリーを大広間に立てさせますが、なんとこのツリー、大きすぎて天井につっかえてしまいました。そこで、てっぺんを斧でばっさり切って、小間使いのアデレートに贈ります。アデレードが飾りつけをしようと思うと、またまた天井につっかえて……。切られたはずのてっぺんが、次から次へと幸せを生むほっこり絵本。
おすすめのポイント!
ウィロビーさんからはじまり、小間使い、庭師、くま、きつね……と切られたツリーの先っぽがめぐっていく単純な物語ですが、次はだれのもとへ行くのか、ページをめくるのが楽しい作品です。始まりと終わりの繋がりも心地よく、読んでいて幸せになります。大きすぎて残念、では終わらず、先っぽを切る工夫でみんなをハッピーにする発想も素敵です。ツリーに「ストーリー」が感じられ、飾りつけが楽しみになります。
うふふふふって自然と笑顔になる絵本。クリスマスの少し前、ウィロビーさんのお屋敷に届けられた大きなツリー。でも。これをもらって喜ぶのはだれかちゃんとわかっているんだ。ってみんなが思ってる。幸せのお裾分けのよう。クリスマスらしい。温かい絵本。絵も可愛い!
絵が可愛らしく、心あたたまる物語の多い、冬の絵本。大人になって読み直したいという人、子どもに読み聞かせたいという人、プレゼントにしたいという人も、ぜひ手に取ってみてください。【後編】の冬がテーマの絵本もお楽しみに!