さくらももこさん爆笑おすすめ5選!~喜怒哀楽全開の必読作品~

こんにちは、ブクログ通信です。

さくらももこさんは1984年に漫画家デビューを果たし、1986年に代表作『ちびまる子ちゃん』の連載を開始しました。同作は第13回「講談社漫画賞」少女部門を受賞し、テレビアニメ化も果たします。1991年には自身初のエッセイ『もものかんづめ』を発表し、その後も『さるのこしかけ』『たいのおかしら』など人気作が多数刊行されました。

一方、作詞を手掛けた「走れ正直者」「ハミングがきこえる」がヒットするなど、作詞家としても数々の功績を残しています。絵本やムック本の出版、ラジオ出演など、型にはまらない活躍ぶりで多くのファンを魅了しました。

そこで今回は、さくらももこさんの作品の中でも、特に爆笑必至のおすすめ作をご紹介いたします。シニカルな視点と絶妙な言い回しで世の中を切り取った傑作選です!

『さくらももこさんの経歴を見る』

さくらももこさん作品一覧

1.さくらももこ『もものかんづめ』まずはこれ!著者代表作エッセイ

もものかんづめ (集英社文庫)
さくらももこ『もものかんづめ (集英社文庫)
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あらすじ

漫画家さくらももこの初エッセイにして、初期三部作の第一作!著者が16歳の頃かかった水虫。家族中の嫌われ者となったももこが自己治療を続ける中、姉にも感染してしまい……(「奇跡の水虫治療」)。24歳のころ訪れた健康ランドで、ももこはツボ師の老婆からマッサージを受けるが……(「極楽通い」)。”ちびまる子ちゃん”のその後から社会人、結婚生活までを描いた爆笑エッセイ。

おすすめのポイント!

さくらももこさんといえば本作!といっても過言ではないほど、多くの読者を魅了している代表作にして大傑作です。軽やかで皮肉めいた語り口は、まさにテレビアニメでおなじみのちびまるこちゃんそのもので、思わずくすりとさせられます。自分のこと、家族のこと、まわりの人のことをときに達観し、ときにシニカルに切り取る本作では、さくらさんならではの観察力にうならされるでしょう。ユーモアたっぷりの独特な表現にもご注目ください。なにげない日常がこんなにも面白いのか、と愕然とするほど面白い一冊です。

めちゃくちゃ面白いエッセイで、何回読み直しても飽きない。ばかばかしいことを、ウケを狙いすぎないクールな筆致で、しれっと書いているのが面白さの秘訣か?「健康食品三昧」「明け方のつぶやき」「結婚することになった」が特に好き。

ロッキーさんのレビュー

2.さくらももこ『そういうふうにできている』快作マタニティエッセイ

そういうふうにできている (新潮文庫)
さくらももこ『そういうふうにできている (新潮文庫)
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あらすじ

あのちびまる子ちゃんが妊娠——?ショーゲキの妊娠発覚からギャグの発案に没頭した悪阻期、ホルモンの影響で情緒不安定な妊娠生活……。さくらももこ初めての妊娠・出産をゆるーく、かつ赤裸々に描いたマタニティエッセイ。スッタモンダの十月十日を経ておかあさんになったももこ。ももこも1人の人間で、人間は宇宙の生命体で、みんな「そういうふうにできている」のだ。

おすすめのポイント!

これから初めての妊娠・出産を控えている方におすすめのマタニティエッセイです。もちろん、妊娠・出産を予定していない方や男性も楽しめます。本作は著者自身が感じたこと・考えたことが、さくらさん流の絶妙な言い回しでまとめられている一冊です。実体験がベースとなっているため、リアリティの濃さがハンパじゃありません。従来の妊娠・出産ガイド雑誌よりもかなり参考になります。子供を持つ・持たないを含め、固定概念やイメージにとらわれず生きる勇気をくれる、ゆるーく楽しめるエッセイです。

読了!あー面白かった。素直で正直でリアルな文章。巻末の方に書かれている、私の体験をそのまま聞いて欲しかった、というのが分かる本だった。表紙が綺麗で買った、初めてのさくらももこだったけど、他の本も読んでみたくなって、つい「あのころ」と「もものかんづめ」もポチってしまった。楽しみだな。

分倍河原かずよしさんのレビュー

3.さくらももこ『ひとりずもう』ちびまる子ちゃんの「青春」を綴る

ひとりずもう
さくらももこ『ひとりずもう
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あらすじ

漫画家さくらももこ誕生のきっかけがここに!著者の青春時代を振り返る、思春期から短大時代の想い出をまとめた1冊。中学生の驚きの身体事情、高校時代の妄想生活、夢に向かって動き出した日々……。「思春期」「青春」をテーマに、多数のイラストも楽しめるボリューム満点の書き下ろしエッセイ。

おすすめのポイント!

本作は、さくらさんの少女時代から思春期をメインテーマとした作品です。思春期の身体の成長に対して思うこと、多感な時期の恋愛事情、進路や夢に対する気持などが軽やかな語り口と程よい熱量で書き綴られています。時代背景にレトロさを感じますが著者が当時感じた悩みや葛藤は、「ああ、そんなことあるある」と誰もが共感できるはずです。まるで親しい友人と大人には言えない悩みを共有しているような、たくさん笑えてじんわり感動できる作品となっています。

「自分は真面目だと思っているから辛い」という内容の一文に、すごくひかれました。たまにサボったり、落ち込んだりしてしまう自分もまた自分なのですね。そして後で振り返ってみると…まさに青春の…他愛のないことが、とても大切なことだったということに気づくのだとも思いました。何度も吹き出しながら、楽しく一気に読むことができました。

しげさんのレビュー

4.さくらももこ『ももこのいきもの図鑑』鋭い観察力が光る爆笑図鑑

ももこのいきもの図鑑 (集英社文庫)
さくらももこ『ももこのいきもの図鑑 (集英社文庫)
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あらすじ

子供の頃からいきものが好きで、たくさんのいきものと触れ合ってきたという著者の体験を綴った短編エッセイ集。父ヒロシをはじめ、おなじみの家族たちも登場します。さまざまないきものとの出会いと別れ、思い出をかわいいオールカラーのイラストと共に収録。大人になっても亀や小鳥を飼っていたというさくらももこの、いきもたちへの深い愛情があふれる一冊です。

おすすめのポイント!

いきものが大好きだったというさくらさんの、小さないきものたちへの愛情と深い造詣、思い出が詰まった作品です。1つ1つがとても短いエッセイなので、一気に読めてしまいます。ただし、お話によっては飲み物を吹き出してしまうほど面白いので、読む場所にはご注意ください。「よくこんなにたくさんのいきものと接してきたなあ」と驚きがあふれるほど、多種多様ないきものと交流してきたさくらさんの幼少期を垣間見ることができる作品です。オールカラーイラストも見ごたえがあります。

すっかりさくらももこさんの本のファンになった。シニカルなんだけれども自分の愚かな行動を自虐的に語ってもいて、人間くささが伝わる文を書くなあと思う。赤裸々さ、が著者の1番の魅力だと感じた。寓意とか教訓とかそういったことを考えずにふふっと微笑みながら読める、良い意味で気易い本。読む前と比べてちょっとだけ自分の悩みが軽くなる本だと思う。いきもの図鑑というより、しにもの図鑑になってしまったという後書きがすごくさくらももこさんらしい言い回しだなと思い笑った。

しらいしさんのレビュー

5.さくらももこ『憧れのまほうつかい』憧れの存在への愛と情熱

憧れのまほうつかい (新潮文庫)
さくらももこ『憧れのまほうつかい (新潮文庫)
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あらすじ

高校2年生のとき、運命の出会いを果たした相手は「エロール・ル・カイン」というイギリスの画家だった。著者が一目ぼれし、憧れてやまなかった画家への思いを余すことなく詰め込んだ本作。ル・カインとの出会い、彼の足跡を追って渡ったイギリスでの体験記、爆笑物の珍道中……涙と笑いがてんこ盛りな衝撃作です。巻末インタビューもたっぷり収録。

おすすめのポイント!

さくらさんが憧れ、強い影響を受けた画家エロール・ル・カインへの熱情が強く伝わってくるエッセイ集です。途中で差し込まれている、緻密で美しいル・カインの絵にもご注目ください。また、さくらさんが描いたイラストも満載です。好きなものに一直線に情熱を注ぐさくらももこの純粋さが存分に伝わってきます。一方で、あくまでもマイペースに好きなものを楽しむ様子が描かれ、「さすが、さくらももこ」と思わされる部分もあるので侮れません。憧れの存在との対面がただの感動話では終わらないという、まさかの魅力にあふれた一冊です。

素敵なものに影響を受けて、また更に素敵なものがうまれるんだなあ。いろんなものが好きで、でもそれを深く語れなくても、好きなものは好きでいていいんだなあ。

taiyakiさんのレビュー


さくらももこの作品は笑いあり感動あり、ときに切なさありと、さまざまな感情を呼び起こします。シニカルで人間味あふれるさくらももこワールドに、ぜひ足を踏み入れてみませんか?