心震わす青春マンガ10選!後編~爽やかスポ根からゆるっと日常系まで〜

こんにちは、ブクログ通信です。

子供から大人まで魅了するマンガは、今や日本が世界に誇るコンテンツの1つです。数あるマンガの中でも、「青春」を描いた作品は年齢性別を問わず、多くの読者に支持されるビッグジャンルだといえます。何かに打ち込む青春、不安定な青春、ゆるっとした青春など、みなさんはどんな青春が好きですか?

今回は、大人の心に刺さる青春マンガの名作を10選集めました。大人になった今だからこそわかる青春の輝き、そして儚さ……読み進めるほどに、多様な感情を呼び起こす極上の作品選です。画力・ストーリー・感動の3拍子が揃った名作10選、じっくりとお楽しみください!

6.竹内友『ボールルームへようこそ』 競技ダンスの面白さを伝える熱血ダンスマンガ!

ボールルームへようこそ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)
竹内友『ボールルームへようこそ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)
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あらすじ

中学生の富士田多々良は、夢も目標もなく、何のとりえもない平凡な日々を送っていた。ある日、不良にからまれた多々良は謎の男に助けられる。男に連れられて行った先は、社交ダンス教室だった。初めてダンスの世界に触れ、心揺さぶられる多々良。プロダンサーの仙石要に憧れ、同級生の花岡雫、雫のパートナーで天才ダンサーの兵藤清春に触発され、多々良はダンスにのめりこんでいく……。

おすすめのポイント!

冴えない主人公・多々良が、偶然出会った競技ダンスに魅了され、ダンサーとして成長していく姿を描いた物語です。競技ダンスを全く知らない人も、多々良と共に基礎知識から学べるのが本作の魅力だといえます。迫力あるダンスシーンは、思わず心踊るほど躍動感にあふれています。「社交ダンス=優雅、落ち着いている」といったイメージがあるかもしれません。しかし、この作品で描かれるダンスは、とても情熱的なスポーツです。競技ダンスの魅力や奥深さをじっくり知ることができる作品なので、ぜひ手に取ってみてください。

竹内友さんの作品一覧

社交ダンスという題材の目新しさに加えて、くどくならない匙加減が絶妙。観客が喋りすぎないところとか。昴と絵柄が似ているような気がする。

Tut-anさんのレビュー

7.石黒正数『ネムルバカ』 大学時代にしか過ごせない青春を鋭く切り取った名作

ネムルバカ (リュウコミックス)
石黒正数『ネムルバカ (リュウコミックス)
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あらすじ

大学の女子寮に暮らすセンパイとコウハイ。センパイはバンド活動に打ち込んでいて、いつも金欠だ。特に打ち込むものがないコウハイは、古本屋でバイトをしている。大きな事件もなく、大きな目標もなく、毎日をなんとなく過ごす2人。ぬるま湯のような大学生活を送る女子2人の日常を描いたゆるっと日常マンガ。

おすすめのポイント!

少しビターな青春を味わいたい人におすすめの作品です。大学生ならではの揺れる心をときにユーモラスに、ときにほろ苦く描き出しています。夢中になれるものがあるセンパイと、目標がないコウハイの対比は、読んでいる人の心をじりじりと刺激することでしょう。本作を読んでいると、「自分は何者にもなれないかもしれない」という焦燥感や不安が伝わってきます。きっと誰もが一度は、その感情を抱いたことがあるでしょう。子どもでもなく、かといって大人でもない年頃の、青い気持ちを思い出させる作品です。

石黒正数さんの作品一覧

それ町やフルットから石黒先生を知って、今回短編を初読み。ラストは非日常な感じですが、やっぱり日常を丁寧に描くのがうまい先生だなあ。誰もが持つかも知れない悩みや負の感情、前向きな気持ちなんかを、面白おかしく描いています。

kadoemonさんのレビュー

8.堀田きいち『君と僕。』 仲良し男子4人組のほのぼの高校ライフに癒される

君と僕。 (1) (ガンガンコミックス (0602))
堀田きいち『君と僕。 (1) (ガンガンコミックス (0602))
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あらすじ

双子の悠太と祐希、双子の幼馴染である春と要。高校2年生の4人は毎日をゆるーく生きている。4人組と彼らを取り巻くごく普通の人々による、平凡で平和で特に代わり映えのしない日常。熱血ではないけれど、これも1つの青春かもしれない……?ときに笑えて、ときにバカバカしく、たまにちょっと切ない男子高校生たちの青春グラフティ!

おすすめのポイント!

なにげない毎日、いつもと同じ友人、なんとなく過ぎていく時間……そんな等身大の「青春」が独特のセンスで切り取られた作品です。読んでいると「あったあった、そんなこと」というシーンがたくさん出てきます。ついつい自分の青春時代を思い返して、懐かしい気持ちや甘酸っぱい感情がよみがえること間違いなし!また、幼馴染の男子高校生4人組の絶妙な距離感に萌える人が続出の作品です。高校生の日常、ほのぼのした空気感を思い出したいときにおすすめです。

堀田きいちさんの作品一覧

爽やかだったり、もどかしかったり、寂しかったり、甘酸っぱかったり。読み終わるとなぜかもやもやもどこかにいってしまう幸せな気持ちになれるあったかい漫画。どこかにリアルにありそうなところも好きなところ。

ハコさんのレビュー

9.荒川弘『銀の匙』 マンガ大賞2012受賞作!ヒットメーカーが贈る農業マンガ

銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)
荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)
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あらすじ

大蝦夷農業高校に入学した都会育ちの八軒勇吾。大自然に囲まれた高校生活がスタートする。子牛を追いかけて迷子になったり、実習でニワトリの生まれ方を知って驚愕したりと、想定外の事態に振り回される毎日だ。それでも、仲間と家畜たちに支えられ、コケにされながら楽しい毎日を過ごす八軒。汗と涙と泥まみれの青春農業物語!

おすすめのポイント!

大ヒット作『鋼の錬金術師』の作者・荒川弘さんが贈る、農業高校を舞台にした青春物語です。マンガ大賞2012受賞作で、アニメ化も果たしました。私たちが普段口にしている農産物がどうやってできているか、といった点に深く切り込んだ作品です。日常の「当たり前」がどれだけ尊いものか、深く考えさせられます。とはいえコミカルな描写も多く、真面目さと軽さのバランスが絶妙な本作。サクサク読めて面白いのに、農業についてとても勉強になります。ときおり胸に迫るシーンもあり、かなり読み応えのある傑作です。

荒川弘さんの作品一覧

小学生の息子に勧められて読んだ。投げやりな八軒君が酪農に目覚めちゃうんだろうな~と思いながら読み進めた。彼の周りは良い人だらけだ。学園ものにありがちな悪役が出てこない。それでも、ばんえい競馬が出てくる第5話辺りから、なんか馴染んできた。2巻も読もう!

saga-refさんのレビュー

10.此元和津也『セトウツミ』 舞台は階段、キャストは2人。それだけなのに確かに青春!

セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)
此元和津也『セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)
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あらすじ

大阪の男子高校生である瀬戸と内海は、川辺の階段でただしゃべる。内容はなんてことない、取るに足らない話ばかりだ。なんとなくつるんで、なんとなくしゃべる。それだけなのに、あっという間に時間は過ぎていく……。あなたにも、友人と何時間も話が尽きなかった高校時代がありませんか?普通で目立たず、それでいてかけがえのない時間を思い出させる青春会話劇。

おすすめのポイント!

高校生2人がただ座って会話しているだけ。それだけなのに、なぜか惹きこまれる不思議なマンガです。関西弁で繰り広げられる男子高校生のやり取りは、ただ思ったことを口にしているようなのに、笑いのツボを刺激してきます。気づけば、「フフッ」と笑わせられていること間違いなし!日常のゆるい空気が何ともいえず味わい深い、ユニークな魅力を持った作品だといえます。読み進めると、瀬戸と内海の意外な一面や秘められた家庭事情なども見えてくるので、ぜひ1巻だけでなく長く読んでみてくださいね!

此元和津也さんの作品一覧

140ムカーから愚痴でマイナス20ムカー、残り120ムカーを、愚痴を言うたびに繰り返しているだけ、と言う論法が的を得てて、目から鱗。瀬戸と内海が如何にして連れになったのか、早く知りたいぞ。不毛な会話が全てコントネタとして成立してる凄さ。男子高校生のボケとツッコミに満ちた日常会話劇、最高。

ざじさんのレビュー


今回は、まぶしくもどこか切ない青春時代を描いた名作マンガをご紹介しました。情熱的なスポ根ものは休日に一気読み、ゆるっと日常系は寝る前じっくり読みなど、お好みに合わせていろいろな青春をお楽しみください!
前編はこちら!