【2024年下半期】ブクログ月間ハイライト作品をご紹介!

こんにちは、ブクログ通信です。

2024年もあっという間に過ぎ、新しい年を迎えましたね。ブクログユーザーのみなさんは、2024年下半期どのような読書ライフを楽しまれましたか?

ブクログでは「ブクログ本・月間ランキング」から、2024年下半期の「登録者数」上位ハイライト作品をご紹介いたします!

気になる作品は、ぜひ本棚登録してみてくださいね。

7月:ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』(新潮文庫)

百年の孤独 (新潮文庫)
ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独 (新潮文庫)
ブクログでレビューを見る

本棚に追加する!

あらすじ

奇妙な寒村を開墾しながら孤独に生きる一族。その宿命を描いた、目も眩む百年の物語。

おすすめのポイント!

本作は、コロンビア出身のノーベル文学賞作家ガブリエル・ガルシア・マルケスさんの作品です。ラテンアメリカ文学屈指の傑作とも言える本作は、全世界5000万部以上のベストセラーとなりました。1967年に出版された本作が、なぜ現代に再び話題になったのか。それは本作が「文庫化したら世界が滅びる」と言われていたからです。半世紀の時を経て、ついに2024年に文庫化されたことで、SNS上をはじめたちまち話題となりました。

ガブリエル・ガルシア・マルケスさんの作品一覧

天才の頭の中に入り込んだような感覚。執念深くて怒涛の展開の大渦の中に飲み込まれて引き摺り込まれて、終始圧倒されてた。こりゃすごい。翻訳者さんのプロ技量にも感銘。

ヨシヒコさんのレビュー

8月:夕木春央『方舟』(講談社文庫)

方舟 (講談社文庫)
夕木春央『方舟 (講談社文庫)
ブクログでレビューを見る

本棚に追加する!

あらすじ

大学時代の友達と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築で夜を越す。だが翌朝、地震の発生で扉がふさがれ、さらに流水が。その矢先で起きた殺人。誰かを犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまで1週間、生贄にすべき殺人犯は見つかるのか。

おすすめのポイント!

新進気鋭の作家によるミステリー小説の文庫版が、2024年8月に発売されました。ミステリー小説の人気ジャンル「クローズドサークル」で展開する本作は、人間の心理に問いかける「トロッコ問題」と掛け合わせながら、極限状態の中で繰り広げられる登場人物たちの複雑な人間ドラマと葛藤を描いてゆきます。「9人のうち、死んでもいいのは、死ぬべきなのは誰か?」。最後の最後まで驚きの詰まった本作、ぜひネタバレは厳禁で読んでいただきたいです。

夕木春央さんの作品一覧

結末が怖すぎる。地下建築に閉じ込められた人物たちの物語だが、読んでいくうちにこちらまで息が詰まっていきそう。そして人間の醜さを嫌でも感じさせられる。とにかく結末にゾッとする。大どんでん返しの驚きを感じたい人は是非。

ほさんのレビュー

9月:三宅香帆『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』

「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
三宅香帆『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
ブクログでレビューを見る

本棚に追加する!

あらすじ

アイドルと宝塚をこよなく愛する著者が、書評家として長年培ってきた文章技術を「推し語り」に役立つようにまとめた一冊。SNS発信・ブログ・ファンレター・友人とのおしゃべり・音声配信などの発信方法ごとに、自分だけの言葉で感想を伝える技術を伝授!

おすすめのポイント!

本、映画、アニメ、バンド、アイドル……あなたに「推し」はいますか?近年の”推し活”ブームで、自分の好き!を発信したいという方が増えたのではないでしょうか?そんな方におすすめしたいのが本作です。アイドルと宝塚をこよなく愛する書評家・三宅香帆さんが、長年培ってきた文章技術を「推し語り」に役立つようにまとめました。自分の感想を言葉にする「ちょっとしたコツ」を掴めば、あなたもたちまち文章名人に大変身です!

三宅香帆さんの作品一覧

推しの素晴らしさなら語りたい…その気持ちをモチベーションにしたら文章力、表現力、観察力、その他諸々のコミュニケーション能力が上がるのかと納得させるのは、まさに筆者の技術力の賜物。これから面接を控えている受験生にもお勧めしたい。自分で自分を推す!

ルークさんのレビュー

10月:朝井リョウ『生殖記』

生殖記
朝井リョウ『生殖記
ブクログでレビューを見る

本棚に追加する!

あらすじ

とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。「体組成計を買うため」ではなく「寿命を効率よく消費するため」に。この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、おそらく誰も読んだことのない文字列の集積。

おすすめのポイント!

『正欲』から3年半ぶりの最新長篇として話題を呼んだ本作。本作について朝井さんは「自分の中にあるルールを全て撤廃して書きました。」と語っています。これまでの作品で、現代社会を生きる人々の生きづらさや隠された心の内を繊細に描いてきた朝井さんですが、本作でもその片鱗が窺えるテーマ性となっています。あらすじなどの事前情報をほとんど明かさず「ネタバレ厳禁」とされていますので、気になった方は早速手に取ってみてくださいね。

朝井リョウさんの作品一覧

前作「正欲」に引き続き、今作「生殖記」でも大変有意義で貴重な読書体験をする事ができました。読んでいる最中、気づかされる事が多かったのですが、読み終わった後もモヤモヤが沢山残っている状態なので、このモヤモヤに対してしっかり向き合って、丁寧に言語化していきたいなと思いました。

takaさんのレビュー

11月:東野圭吾『架空犯』

架空犯
東野圭吾『架空犯
ブクログでレビューを見る

本棚に追加する!

あらすじ

焼け落ちた屋敷から見つかったのは、​都議会議員と元女優夫婦の遺体だった。​華やかな人生を送ってきた二人に​何が起きたのか?『白鳥とコウモリ』の世界再び!

おすすめのポイント!

「『白鳥とコウモリ』の世界再び」の触れ込みの通り、本作は『白鳥とコウモリ』の続編にあたります。とある高級住宅地で起きた火災の焼け跡で発見された夫婦の遺体。その事件の捜査に挑むのが「白鳥とコウモリ」で登場した“あの人物”。華やか人生を送っていた夫婦に何が起きたのか?真相の鍵は、彼らの過去や青春にあるというが……?二転三転繰り広げる緻密なトリックと人間物語、東野作品の世界にどっぷり浸かってみてください。

東野圭吾さんの作品一覧

架空犯と言うタイトルの意味が読み進めるに連れてわかってきました。人は大切な人のためにどんなことだってやるんだなぁと改めて思いました。片思い、最後にこの言葉が印象に残りました。

やっちさんのレビュー

12月:逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(ハヤカワ文庫JA)

同志少女よ、敵を撃て (ハヤカワ文庫JA)
逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て (ハヤカワ文庫JA)
ブクログでレビューを見る

本棚に追加する!

あらすじ

1942年、独ソ戦のさなか、モスクワ近郊の村に住む狩りの名手セラフィマの暮らしは、ドイツ軍の襲撃により突如奪われる。母を殺され、復讐を誓った彼女は、女性狙撃小隊の一員となりスターリングラードの前線へ——。

おすすめのポイント!

デビュー作にしてベストセラーとなった本作が、2024年12月に文庫化されました。本作は、早川書房のコミックサイト「ハヤコミ」で漫画化もされています。本作ではドイツ軍に襲撃され、「復讐」を生きる理由に、独ソ戦の前線に立つことになった主人公・セラフィマをはじめ、女性兵士たちの焦燥や苦悩、葛藤を抱えながらも戦う姿が壮大に描かれています。大容量のページ数ではありますが、ラストにかけるつれ加速度的に読む手が止まらなくなる一作です。

逢坂冬馬さんの作品一覧

ずっと気になっていた作品だったので、文庫化されたタイミングで購入。独ソ戦の知識は全くなかったけど、文章は読み易くとても臨場感を持って読み進めることができた。現在進行形でロシアvs.ウクライナの熾烈な攻防が繰り広げられているのが信じられない。今こそ戦争文学にもっと触れるべきかもしれない。

2248715番目の読書家さんのレビュー


ブクログユーザーさんが注目した2024年下半期のハイライト作品をご紹介しました!
気になる作品には出会えましたか?ぜひ読書生活の参考にしてくださいね!

その他のハイライト記事はこちら