こんにちは、ブクログ通信です。
本好きの方にとって、書店は憩いの場所なのではないでしょうか。沢山の本に囲まれていると、時間を忘れて熱中してしまいますよね。
今回は、そんなみなさんへおすすめしたい、書店を舞台にした作品10選をまとめてみました!
小説編、漫画編とそれぞれご紹介いたしますので、気になった方は、ぜひこの機会に手に取ってみてくださいね。
1.本田『ガイコツ書店員 本田さん』(ジーンピクシブシリーズ)
あらすじ
本田さんは、漫画コーナー担当の書店員。都内の書店には、外国人からマニアックな趣味のお客様まで様々。そんなお客様や個性的な同僚たちに囲まれながら、本田さんは今日も戦場のような職場で働く!
オススメのポイント!
主人公・本田さんの顔が骸骨なのは、単に作者の本田さんが自身のキャラクター作りが苦手だったためであり、本作はホラーとは無縁のお仕事ギャグエッセイです。BL好きな外国人女性や同人誌を買い求める初老の外国人など、個性豊かなお客さんに戸惑い、脳内でテンパりまくる本田さんに笑いが止まりません。作中で「綺麗事ばかり描かれている」とツッコまれるシーンもあることから、決して楽しいことばかりでない書店の仕事ですが、本や漫画好きの方なら「こんな職場なら働いてみたい!」と思ってしまうことでしょう。
書店の裏側のカオスっぷりと、本田さんのいた書店が、売り場が特殊なの?相当濃ゆい来店されるお客様たちとの悲喜こもごもを描いたマンガです。面白すぎて、あっという間に3巻とも読んでしまいました。
2.佐久間薫『カバーいらないですよね』(アクションコミックス)
あらすじ
新人バイトの堀ちゃんを始めとする個性豊かな書店員たちが、タイトルを間違えて覚えてくるお客様や些細な本の傷も許せないお客様など、クセ強めのお客様たちを華麗にさばく!ほどよく頑張って、ほどよく幸せな書店員たちの愛すべきあるある物語。
オススメのポイント!
主人公を含め本作の従業員たちは、とにかく淡々と仕事をこなします。うろ覚えの情報や、明らかに間違った情報で本の在処を尋ねてくるお客さんたちにも、冷静に淡々と対応するシーンが何とも言えないシュールな味わいとリアル感を演出しています。ですが仕事に対しては一生懸命で、細かい注文をつけてくるお客さんの希望に添えるため尽力する姿には、書店員さんたちの苦労を垣間見ることができます。丸々とやわかいタッチのおかげで、クセ強めのお客さんたちにも次第に愛着が湧いてくるのも魅力です。
書店の店員さんのリアルな日常が描かれていてとても良かったです!書店のアルバイト大変だと思うけどもっとやってみたくなりました!
3.磯谷友紀『本屋の森のあかり』(KC KISS)
あらすじ
愛知の岡崎から東京の大型書店で働くことになった高野あかりは、勝手も分からず新しい職場では失敗続き。読書狂の副店長・寺山杜三やプライドの高い同期の加納緑と働く中で、三人の複雑な恋愛模様が動き始める。
オススメのポイント!
本作で初連載デビューを果たした、磯谷友紀さんのお仕事恋愛漫画です。都会の大型書店に配属された主人公が、これまで働いていた書店とは違ったスピーディーな現場に戸惑いながらも、一生懸命働く姿に出だしから応援したい気持ちが湧き上がります。一日に10冊本を読むという本好きのほんわか系副店長と、主人公にズケズケと毒を吐くツンデレ系同期との三角関係もありつつ、書店員の仕事内容などが細かに描写されているので、少女漫画としても、お仕事漫画としても楽しめる作品となっています。
本好きなので本屋さんの雰囲気が味わえてそれだけでも楽しい。新しい職場で頑張って働く主人公。本屋さんって細々した仕事いっぱいあって大変なんですね~。でもやりがいあって楽しそう。副店長に本読んで欲しいですね~。
4.芳崎せいむ『金魚屋古書店』(IKKI COMICS)
あらすじ
ある日、漫画本の買い取りをしてもらおうと「金魚屋古書店」を訪ねた30過ぎの田沢は、「もう漫画も卒業かな」と言いかけたところ、店員の菜月に何故か慌てて言葉を遮られてしまった。どうやらそれは、漫画の悪口に敏感なもう一人の店員がいるからのようで……。
オススメのポイント!
まさに漫画好きの作者が贈る、漫画好きのための漫画です。作中には実在の漫画が数々登場し、そのチョイスは割と古いものやマニアックなものが多いのが特徴です。とはいえ『Dr.スランプ』、『クッキングパパ』などの誰もが知る名作も登場するので、漫画ビギナーの方も十分楽しめる作品です。派手な展開はありませんが、「金魚屋」の店員と漫画愛を熱く語るお客さんたちのやり取りに、柔らかで繊細なタッチも相まって思わずほっこりと癒されます。これまで知らなかった漫画に出会えるかもしれない、そんなおすすめの作品です。
面白い! 漫画好きの作者が、自分の大好きな漫画(実在!)にまつわるフィクションのエピソードを描いた作品か。漫画好きとしてはたまらん! しかも濃いっ!これは全巻集めるか……!
5.鶴谷香央理『メタモルフォーゼの縁側』(単行本コミックス)
あらすじ
老婦人の市野井雪は、ふと立ち寄った書店で手にした一冊の漫画を購入する。だがそれは、ボーイズラブいわゆるBLものの漫画だった。それに気づいたBL好きの書店員アルバイトの女子高生・佐山うららは、ふとしたきっかけから雪と交流することとなり……。
オススメのポイント!
書店でアルバイトをする主人公が、たまたま出会った70代の女性と交流を深めてゆくハートフルストーリーです。書店が舞台というわけではないですが、ぜひとも読んでもらいたいおすすめの作品です。老婦人がBL漫画にハマるというミスマッチさが面白い本作ですが、内気な女子高生が自分の隠していた趣味を通じて、次第に積極性を持つようになる様子に胸が打たれます。鶴谷香央理さん特有の優しげなタッチが、ほんわかした世界観をより引き立ててくれます。作中では実在のカフェも登場し、お茶でも飲みながらのんびり読みたくなる一冊です。
BL漫画を通じておばあさんと女子高生が歳の離れた友人として心を通わせていく物語。テーマがBL漫画と聞くと少し構えてしまう人もいるかもしれないけれど、本作は主役2人のささやかな日常をのんびりとした世界観で描いており、BLのニッチさも軽やかなエッセンスとして取り入れ、全体的にほんわかと優しい気持ちになれる作品。軽く読めて、心がじんわり癒されるそんな読書時間でした。
おわりに
今回は、書店を舞台にしたおすすめ漫画をご紹介しました!気になる作品には出会えましたか?
ぜひ読書生活の参考にしてくださいね!小説編はこちら!