こんにちは、ブクログ通信です。
種村有菜さんは、1996年に『2番目の恋のかたち』が『りぼんオリジナル』に掲載されデビュー。翌年には『かんしゃく玉のゆううつ』で『りぼん』本誌に初掲載を果たし、さらに『イ・オ・ン』で初連載をスタートさせます。1998年に連載が始まった『神風怪盗ジャンヌ』が大ヒットし、1999年にテレビアニメ化。その後、2009年に連載開始の『桜姫華伝』をもって『りぼん』を卒業し、現在は他誌での連載や、『アイドリッシュセブン』などのキャラクター原案を手がけるなど、活躍の場を広げています。
背景まで美しい装飾や、真っ直ぐに生きるヒロインが魅力の種村さんの作品の中でも特におすすめの5作品を集めました。気軽に読めるエッセイから、少女漫画とは思えないヘビーな内容を扱ったものまで。この機会にぜひ、魅力あふれる種村さんの作品を手に取ってみてください。
『種村有菜(たねむら ありな)さんの経歴を見る』
1.種村有菜『神風怪盗ジャンヌ』美しい絵と刺激的な展開にドキドキ!

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あらすじ
桃栗学園に通う高校二年生の日下部まろんは、新体操部のエース。だが、彼女には裏の顔があった。実は彼女はジャンヌ・ダルクの生まれ変わりであり、名画などに憑依した悪魔を封印する「怪盗ジャンヌ」としての使命を持っている。着実に使命をこなしていたある晩、彼女の前に現れたのは「怪盗シンドバッド」。謎めいたその怪盗は、「君に怪盗をやめさせたい」と言い出して——。主人公になりたい!と憧れを抱かせる代表作!
おすすめのポイント!
1998年から2000年にかけて月刊少女漫画雑誌『りぼん』で連載されていた本作は、小学生向けとは思えない重いテーマまで扱い、当時の少女達に衝撃を与えました。この作品で種村さんの作品と出会い、ファンになったという読者も多いでしょう。こんな恋がしたい、まろんになりたいと作品に没入する人から、漫画家という職業に憧れる人まで、多くの少女を虜にした、種村さんの代表作の一つです。1999年にはテレビアニメ化も果たしました。
久しぶりに再読。種村さんの作品はこの辺が一番好きです。女の子が怪盗になって…っていうファンタジーな漫画。だけど離婚だとか孤独だとかリアルな要素もあって、少女漫画の鏡みたいな漫画だけどただの少女漫画じゃない!って感じです。ちょうど世界史でヨーロッパやってたのでvvv中世ヨーロッパちっくとか天使とかの絵が出てきてきれいです。
2.種村有菜『アイドリッシュセブン 流星に祈る』2023年映画化決定!アイドル育成アプリがコミックに

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あらすじ
リズム&ノベルゲーム『アイドリッシュセブン』の公式シナリオライター・都志見文太が執筆した小説を、同作のキャラクター原案を担当した著者自らコミカライズ。新人アイドル「IDOLiSH7」の学園祭ライブでの危機を描いた『流星に祈る』前編や、「IDOLiSH7」内ユニット「MEZZO”」のメンバーである環と壮五にスポットを当てた『MEZZO” -紫青の霹靂-』前後編などを収録しています。
おすすめのポイント!
「アイナナ」の愛称で知られる原作アプリは、主人公が、父の経営するアイドル育成事務所で働くことになり、七人組の男性アイドルグループ「IDOLiSH7」のマネージャーとして、彼らをトップアイドルにするため奮闘する……というストーリーになっています。メンバーの境遇や、他事務所発のアイドルとの関係など、話題の尽きない展開になっており、二次元・三次元問わずアイドルが好きな方に特におすすめです。2023年5月20日には劇場版が公開。アイドリッシュセブン初の劇場ライブと共に、コミックもお楽しみください!
MEZZO”の間柄が「静電気」っていうの、ぴったりな表現だな~と思いました。仲が悪いわけでも嫌いあっているわけでもなく、なんとなく水が合わないというか…お互い未知の生物にあって接し方に戸惑うみたいな。分かり合おうとしていても、まさに「ばちん!」といってしまう感じ。とてもよいなと思います。いおりんの陸くんに対する感情(?)も好きです。きっと陸くんの一番のファンはいおりんなんだろうなあと勝手に思っています。皆が輝けるようにと頑張るいおりんだけれども、彼もメンバーの一人なので、彼自身も一緒に輝きたいと思ってくれるようになったらいいなあ。
3.種村有菜『紳士同盟クロス』元ヤン×上流階級の純愛物語

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あらすじ
乙宮灰音は資産家のみが入学を許される帝国学園の一年生だ。中学時代、「浜のシンデレラ」の名で知られるヤンキーだった彼女は、学園内のランク付けでは最も下位に当たる銅ランクに位置づけられている。灰音は高等部生徒会長である東宮閑雅に恋心を抱いていたが、ある出来事がきっかけで閑雅に接近することに。しかし、閑雅には秘密があった。灰音の幼少期の記憶やトラウマが掘り起こされ、真実に近付いてゆく学園ラブコメディ。
おすすめのポイント!
ヤンキーあがりの主人公がセレブの子息・息女達のための学園に通うという水と油のような設定や、BL・GLを想起させるような内容、灰音と閑雅の関係性など、ただの少女漫画では終わらせないという意志を感じる作品です。少女らしく、明るく優しく真っ直ぐで、いつも一生懸命な灰音に憧れるというユーザーさんも。本作は『りぼん』誌上で約4年間に渡り連載され、全11巻で完結。著者の作品の中では長期の連載ものになりますので、ボリュームのある作品を読み切りたい方にはぜひ手に取ってみてほしい作品です。
有菜さんが描くようなまっすぐで明るくて、そして女の子全開!みたいなキャラクターは、共感できないけど憧れます。まっすぐ、一生懸命な灰音ちゃんがキラキラしてて、読んでいて勇気付けられます。漫画はどこかぶっとんだところがあるのがすきなので、これくらいぶっとんでても大丈夫です。草芽と潮ちゃんがスキ。
4.種村有菜『31☆アイドリーム』アラサー喪女がアイドルに変身!?

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あらすじ
中学時代、学年のマドンナ的存在だった清楚系美少女・出口千影は、アラサーとなり、彼氏なし、趣味特技なしの地味な毎日を送っていた。出版社に勤務している千影だが、仕事でもプライベートでも、立て続けに起きた辛い出来事をきっかけに入水自殺を図る。しかし、通りがかりの同級生・都北に目撃され事なきを得た。千影が感情を吐露すると、都北は自身が勤める製薬会社の試薬「アイドリーム」を差し出した。それは一時的に若返る薬で……。
おすすめのポイント!
種村有菜らしさを取り払ったという本作は、現役で『りぼん』を購読している読者ではなく、『りぼん』卒業生や、社会人に向けて描かれたと言って良いでしょう。15歳になった千影がアイドルとして芸能界デビューするという展開は、少女期のやり直しの意味合いだけでなく、31歳の千影にとっても自分の人生を考え直す好機になります。恋愛も失恋も、しっかりと味わってこそ次に進める。今だからこそ青春に憧れる社会人に読んでほしい少女漫画です。
種村先生のヒロインとしては珍しく、気弱な女の子。でもなんだか見ていて可愛らしく応援したくなります!相変わらず絵がお綺麗で…しかし以前よりも画面がとても見やすかったです。設定は逆の変身ものですが、とても面白かったー!続き一気に読みたくなりました^^
5.種村有菜『有菜の種』気軽に楽しめる日常系エッセイ漫画

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あらすじ
絵画でいつも一番になれない少女は、でも本当は「漫画家になりたい」と思っていた。少女は、上には上がいることを痛感し、自分の夢を口にすることもできないまま中学生になる。修学旅行の「旅のしおり」の表紙絵に採用されても、まだ自分の絵に自信がない彼女は、美術の先生に直談判し、そこで自分の絵の長所に気付かされた。種村有菜が漫画家になるまでや、漫画家としての日常、旅先でのエピソードなどを描いたほのぼのエッセイ。
おすすめのポイント!
エステや旅行など著者の個人的な体験や、アシスタントさんとのお話など、一般人とはひと味違う生活を送っている漫画家の日常が垣間見える作品です。連載漫画では細かい所まで描き込むのが魅力の種村作品ですが、エッセイ漫画はシンプルかつ可愛らしいゆる画が魅力。エッセイ漫画が好きな方や、種村さんの作品が好きで著者について知りたい方に特におすすめできる作品です。すらすらと読みやすいので、複雑なストーリーのない気軽な読書がしたい方も楽しめます。
エッセイ漫画。種村先生の作品の中で一番面白かったというのはアレだろうか。連載本編に比べれば部数少ないという話は聞いたけど(そりゃそうだろうけど)、これはもったいないよ。いやマジで。志摩子さんかわいいです。
主人公が怪盗だったり元ヤンだったりと、凝った設定の多い種村さんの作品は、一度読むと、他の作品も読んでみたい!と思わせられる魅力があります。完結作も多いので、気になるものを出発点に、ぜひ読み進めてみてくださいね。