【ブクログスタッフレビュー】安壇美緒さん『ラブカは静かに弓を持つ』

こんにちは、ブクログ通信です。

今回からブクログでは、ブクログスタッフによる最近読んだ本のコラム記事を連載いたします!
第1弾は、安壇美緒さん著『ラブカは静かに弓を持つ』のレビューコラムです。ぜひ、この機会にお読みいただけると嬉しいです。

安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』

ラブカは静かに弓を持つ
安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ
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あらすじ

全日本音楽著作権連盟(通称:全著連)に勤める橘樹は、ある日「演奏権」侵害の証拠を掴むため、音楽教室への潜入調査を命じられた。チェロの経験を持つ橘は身分を偽り、一般生徒として「ミカサ音楽教室」でチェロを習うこととなり……?

嘘から始まる師弟関係。空虚な“ラブカ”の旋律(物語)に涙する

主人公・橘は、「ミカサ音楽教室」で講師の浅葉と出会う。浅葉は、橘とは対照的にノリの軽い人物だが確かなチェロの腕を持ち、浅葉の演奏に魅了されてゆく橘。だが、あくまでも目的は「潜入調査」であり、こっそりと受講内容を録音しなければならない。過去にトラウマを抱える橘が、浅葉や音楽教室の生徒たちとの交流でチェロの楽しさに目覚める一方、ふとした瞬間に己の使命に思い悩む姿が何とも切ない。せっかく築いた彼の居場所が壊されまいかヒヤヒヤしながらも、何かと鋭い浅葉とのやりとりには、スパイものらしいスリル感を味わえた。葛藤の末、最終的に橘が手にしたものに、閉ざされた彼の心の解放を見た気がした。

たびたび「深海」というワードが飛び交う本作は、全体的に深海のような静けさをまとっている。だが、決して不穏な雰囲気ではなく、主人公の心の内と師弟の信頼関係を丁寧に描き出し、読み心地は実に晴れやかだ。志を同じくする者は仲良くなりやすいそうで、友達作りも兼ねて何か習い事を始めたくなった。美しい音楽シーンもあることから、イケメンキャストを起用しての実写化にも期待したいところだ。

(文=ブクログスタッフ・ks)

おすすめ度:★★★★★
読みやすさ:★★★★☆
映像化期待度:★★★★★
お洒落度:★★★★☆

ブクログユーザーさんのレビュー

2023年本屋大賞ノミネート作品。これは凄く好き。私が言うのも何ですがセンスが良い!最初から読み進めたくなる本って好みによるかも知れませんが当たりはずれもあるもので少ないかと思うのですが、これは良い。音楽系ではありますがどっぷりでも無く、あっさりしながらも心にグッときました。

にゃごさんさんのレビュー


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