こんにちは、ブクログ通信です。
ブクログスタッフによる最近読んだ本のコラム記事!
第9弾は、ジェイムズ・リーバンクスさん著『羊飼いの暮らし–イギリス湖水地方の四季』のレビューコラムです。
ぜひ、この機会にお読みいただけると嬉しいです。
ジェイムズ・リーバンクス『羊飼いの暮らし–イギリス湖水地方の四季』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
あらすじ
イギリスの湖水地方で600年以上続く羊飼いの家系に生まれた著者が、美しくも厳しい自然と共存する伝統的な羊飼いの生活を綴る。
美しい自然の中での生活、羊飼いの日々から学ぶ教訓
本作は、まるで読む版のゲーム「牧場物語」のようだ。イギリス湖水地方の美しい景色が思い浮かぶような描写に、心から癒やされた。
ゲームで羊飼いの仕事は経験してきたけれど、実際の仕事は想像以上に過酷で、甘い牧場ライフとはほど遠い現実を突きつけられた。それでも自然の中で動物たちと共に生きる生活には、なんとも言えない尊さと憧れを感じる。
本書で特に心に残ったのは、「ここの牧畜システムの根幹は生産性を最大化することではなく、この土地で持続可能な羊の群れを作り出すこと」という考え方だ。この持続可能性を重視する姿勢は、私たちの日常生活や他の仕事においても大切にしたいと強く感じた。
この本を読んで、自然との調和の中で生きることの大切さを再確認した。自然に寄り添いながら生きることの難しさと美しさを、この本は素晴らしく表現している。まるでイギリス湖水地方を訪れたかのような気分にさせてくれる一冊だ。
(文=ブクログスタッフ・tantan)
おすすめ度:★★★★★
読みやすさ:★★★★☆
美しい景色の描写:★★★★★
教訓度:★★★★★