The Lorax: Yellow Back Book (Dr. Seuss - Yellow Back Book)
- HarperCollins (2004年1月5日発売)


- 本 ・洋書 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9780007173112
感想・レビュー・書評
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街外れのさびれた土地に the Street of Lifted Loraxがありました。the Loraxとは何なのでしょう?その秘密を知っているのは今やOnce-lerだけ。姿を決して見せない彼から、昔話を聞いてみましょう。
環境問題のお話といえばそれまでですが、カラフルなイラストとユニークなキャラクターが、やわらかく読みやすくしてくれます。1760wd詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本では10月公開予定の映画「ロラックス(仮題)」。私はもう観たのですが、これが意外なほど面白かったので、手に取ったのがこの原作。
児童書であっという間に読めてしまいますが、辞書には載っていない単語がいくつも出てきます。原作者のドクター・スースは造語が好きだったそう。前後の文脈や色鮮やかな絵から、想像力を働かせて読むのが楽しい(日本語にするのは難しい…)。文章にリズム感があり、音読してみるとなお楽しいです。
キャラクターも可愛く読み聞かせにぴったり…という感じの児童書なのですが、内容は非常にシリアスで、環境破壊がテーマ。1971年に出版されていますが、今も状況は変わっていない、というか予言どおりに悪化していますね…
そして映画版では、さらに現代風の味付けがふんだんにされています。
http://eiga.com/movie/56728/
Once-ler という謎の存在も人間として肉付けされ、未来の「現代」社会が克明に映像化されている。原作にはない要素が詰まっていて、それらが決して無駄じゃなく、相乗効果を発揮していたように思います。原作モノは失敗に終わることも多いですが、これは大成功と言えるんじゃないかな。テーマの深さはそのままに、ちょっとミュージカル要素があって、テンポもよく楽しい映画でした。
原作には出てこない「現代」には土も植物も存在せず、ペットボトル入りの空気が売られる時代。えーナンセンス!なんて思われるかもしれないけれど、水をペットボトルで買うことだって大昔の人が見たらびっくりするんだろうな…と思うと、それほど現実離れした話とも思えなく。
本のレビューだか映画のレビューだか分からなくなってしまいましたが、これはぜひ比べて鑑賞してもらいたい作品だなと思いました。この原作がここまで膨らむのか!といういい意味での驚きは、個人的には舞台「シカゴ」が映画化されたときの感動に近いものがありました。
私は映画を先に観てしまったけれど、原作を先に読んでおいた方が映像の美しさに感動できそうです。10月まで、ちょっと長いですけど。
一人の思いが、一粒の種が、世界を変えるかもしれない。
そんなメッセージがすっと心に入ってくる作品でした。
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