One Fine Day
- Simon & Schuster Books for Young Readers (1971年8月1日発売)


- 本 ・洋書 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9780027440003
感想・レビュー・書評
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この絵本の主人公はキツネ。昔話でしばしばずる賢いキャラとして描かれるキツネ。
冒頭、喉が渇いていたキツネは、おばあさんが森で薪を集めている隙に、彼女のミルク缶をひっくり返して飲んでしまう。怒ったおばあさんは、ナイフでキツネの尻尾を切ってしまう。
「わたしのミルクを返せ。そしたらおまえの尻尾を返してやる」
そう言われたキツネは泣く泣くミルクを探しにいく。しかし乳牛はそう簡単にはミルクをくれない。草を持ってきたらあげてもいいと言う。
だからキツネは草原に行く。そして草原に向かって、草を分けてほしいと頼む。しかしこんどは、欲しけりゃ水を持ってこいと言われてしまう。
しかし水は水差しを、水差しの持ち主である女性は青いビーズを、ビーズの持ち主である行商人は卵を、卵の持ち主であるめんどりは穀粒を、それぞれ欲しがる。
キツネはなかなか尻尾を守り戻すことができない。
しかしついに、親切な粉屋の男がキツネを憐れに思って穀物を分けてくれた!
ここからあっという間に、それまで出会った人間や動物たちが欲しいものを与えることができ、自分の尻尾にたどりつく。おばあさんは元の場所に、針と糸で尻尾を縫い付けてくれましたとさ、というお話。
面白いのは、欲しいものがあれば、代わりに何かを渡すか、あるいはそのぶん働け、という教訓があるわけではないところ。
まあキツネの自業自得だといえなくもないのだけれど、このキツネは粉屋による小さな無償の「贈与」によって救われる。じつはこの世はこうした贈与なしでは立ち行かないということを描いているのだと思う。この結末があることで、このお話はグンと深みを増す。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
多読46冊目。
尻尾を取り返せ!
Keyword:きつね、尻尾、おばあさん、交換、おじいさん
語数:680 from 図書館 -
おばあさんのミルクをのんでしまったために、しっぽを切られてしまったきつね。しっぽを取り返さないと、みんなの笑いもモノにされ、友達をなくしてしまうっ!と必死にとりかえそうと試みます。<br>そこで出された条件をクリアするために、さまざまな人、動物、自然と交渉するのですが・・<br>最後にやさしい粉屋のおじさんに出会えてラッキーなきつねなんだから、ぜひとも恩返ししていただきたいっ!
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