Gentlemen and Players: A Novel (P.S.)
- William Morrow Paperbacks (2006年12月26日発売)
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- Amazon.co.jp ・洋書 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9780060559151
感想・レビュー・書評
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はらはら、ドキドキはするんですが、私は彼女の文体がすごく癒し系だなー、と感じるのです。なんでかはわからないけど、人物描写がうまくて、深いところまでえぐっている感じがするからなのか、それとも、建物の描写がきれいな感じがするからなのか、わかりませんが、とても好きです。
今回のおはなしは、ある学校のはなし。ジョアンハリス自身も以前教師でした。そのためか、教師同士の人間関係や、生徒に対する会話などはリアリティーがあり、楽しかったです。ある名門学校にある恨みを持つ秘密の「生徒」が、数年後、新任教師として戻り、内部から学校を崩壊させていく、というストーリー。
ハリスは、多くの作品で二つの視点から物語を語ります。「ゲームの仕掛け人」と「ターゲット」の二つが今回の視点。その二つは章ごとに、くるくる交代するので、スリル感がとても増します。また、どちら側からもトリックが見え、どちらにも感情移入するため、なんだか自分がどちらのサイドにいるのか、モラル感があやふやになります。
話の中でターゲットにされるほうは、65歳になるまでずっと一つの学校に勤めた教師で、本当に素敵な先生として描かれています。生徒のことを一番に思い、でも自制してよく生徒をみて接する、寛容な態度とユーモアにあふれたキャラクターは、小学校のときの大好きな先生を思い出させてくれました。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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