- Amazon.co.jp ・洋書 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9780060873165
感想・レビュー・書評
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ネタとしては面白いのだが、小説として決定的にダメ。hot chickとshit!の連発で、文章が中学生レベルかと思えてくる(マイクルクライトンがここまでひどかった記憶はないのだが・・・)。もちろん大衆小説にそういう文句が出てくることは理解できるが、いくらなんでも表現が直球過ぎて、いいネタを料理しているのにまったくネタの面白さが味わえない。もったいないなあ。
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1wordで感想を言えば、
chilling
遺伝子工学によって引き起こされるさまざまな事件。
事件というのは適切じゃないかも。バイオテックが今の社会にどれだけ影響を引き起こすか、それがどのように社会を変えていくか、というのを、批判精神満載で描いている。
確かに技術の進歩で恩恵はあるけど、必ずしも倫理的に使われるでもないし、アメリカの訴訟社会という要素が加わると本当にむちゃくちゃになる。非人道的にすら感じる。
けど、ここに描かれているのは必ずしもフィクションとは言い切れないし、近い未来に実現してもおかしくない。こんなことが起きたら、と思うとうすら寒くなりました。
作者は遺伝子の特許化に反対しています。そもそも遺伝子が特許になっていることすら知らなかった。脂肪の提供の話も初めて知りました。
企業が利益を追求すると、法律を逆手にとって、倫理感さえ歪めて自分を正当化してしまうのが怖い。医療関連の訴訟もさることながら、根本から人間の生命に関わる分野である以上、人間たることの本質などを歪めてはいけないと思う。作者の主張はもっとも。心から同意する。
サスペンス小説としてはクライトンの普通レベルだけど、中身は濃厚。