The Innovator's Dilemma: The Revolutionary Book That Will Change the Way You Do Business
- HarperBusiness (2011年10月4日発売)


- 本 ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 8601300047348
感想・レビュー・書評
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邦題『イノベーションのジレンマ』
確立した優良企業が、既存の顧客のニーズを聞き取って漸次的改善を繰り返したり、経済的に合理的な判断を下していくことこそが、破壊的なイノベーションの前に敗れ去ってしまう元凶だ、ということを訴えた研究書。
1997年初版なのでもはや古典的位置付けの本だと思うけど、今なお有用な、誠実な研究の本だと感じた。
優良企業がイノベーションのジレンマに陥らず、破壊的イノベーションを社内で実現するヒントとして、例えば以下を挙げている:
・新しい技術を必要とする顧客を対象とするチームに権限を委譲し、本業と切り離す。
・新しい市場の規模(たいてい初めは小さい)にあった小さいチームに任せる。
・市場の新規開拓のために、不確実性を受け入れ学ぶ姿勢を持つことが大切。
・組織自体のケイパビリティ(リソース、プロセス、バリュー)も、仕事を完遂するのに相応しいものにする必要がある。例えば、本業に適合したプロセスが新技術が求めるアウトプットを生成するアプローチとして不適合の場合、既存のプロセスは障害として機能する。また、バリューは会社に浸透した判断基準として機能するので、利益率の考え方も含めて、新事業の推進の足枷になる場合がある。
(家の蔵書一斉処分企画)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
12/31/13 再読
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「イノベーションのジレンマ」という言葉はもはや常識のように使われる。
だが本当にみんなその意味を理解して言っているのだろうか?
なんとなくの理解で済ませてしまっているのではないだろうか?
自分自身、読んで初めての時は衝撃を受けたが、その後は何となく覚えているという感じだった。
最早古典とも言えなくもないこの名作を、英語の勉強も兼ねて原著で改めて読んだ。時を経て読むと、受ける印象が違った。自分自身が今まさにイノベーションのジレンマに陥っている、またはそういうクライアントがいることで、エキサイティングだった。
特化した業界の話は英語がやや難しいが、正直日本語も読みやすくはないので、こんなもんだろうという感じ。
英語を勉強しているが、ビジネスのことも学びたいという人には何がなんでも読んで欲しい。
至極の一冊。
Clayton M.Christensenの作品





