The Bluest Eye

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 0787721943389

感想・レビュー・書評

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  • ALA(American Library Association)がまとめる禁書リクエストランキングの話を娘としていました。以前本作の事を娘が喋っていたことがある気がして聞いてみると、「私持っているよ?」とのこと。感想を聞いたら「2日で挫折した」そう。キコクの娘が挫折する本?そんなに詰まらんとは。ただ娘とは趣味も違うし、読んでみな分からん、と勇んで読みはじめましたが、確かに苦行でした。

    物語の筋は、貧しい黒人家庭で育つ女の子(Pecola)が実の父親にレイプされる、というものです。

    その父親・母親の出会いの話やそれぞれの過去だったり、その女の子を一時預かることになった家庭の子供たち(クラウディアとフリーダ)からの視点だったり、Pecola自身の視点であったり、彼女に「青い目を授けた」と神に告白するSoaphead氏の視点であったり、とにかく話が飛ぶ。

    この縦横無尽な構成が難しさの一つだとは思いますが、それにもまして単語や表現が非常に難解。その難解さに純文学の香りを強く感じましたが、英語ネイティブではない人には特に難しかろうと思いました。

    で筆者の事を調べてみると、英文学の修士を取得しており、果てはピュリッツァー賞やノーベル賞も獲得したというから、表現の流麗さに関してはお墨付きでありましょう。

    ・・・
    で、残念ながら、私はこの本の趣旨がいまいち理解できませんでした。黒人の境遇を描くものであるのは明白ですが、近親レイプというモチーフが作品のクライマックスにあるように思える一方、タイトルにある「The Bluest Eye」、これがどうむ結びつかない。タイトルは、白人への一種の憧憬と受け取れると思いますが、作中で白人は殆ど出てきません。白人?といえばPolandと呼ばれる移民と思しき売春婦と、せいぜい近くて?白黒ハーフの女の子だけ。

    あるいはこうした混沌こそが、筆者の描きたかった1960年代の黒人社会なのかもしれません。有色人種が隔離され、黒人は常に貧しく、そして娘はしばしば恵まれない境遇の犠牲になる。そしてそんな世界の隙間から垣間見える白人社会だけが煌びやかに見える。そう考えるならば、作品の筆致は黒人社会の閉塞感や陰鬱さを鮮明に描いていると言えると思います。

    ・・・
    Wikipediaで調べてみると、筆者トニ・モリスンに関する入門書や解説書が沢山あるようでした。私のように素手で味わうのも良いのかもしれませんが、補助本で地ならしをしてから本書を読めばより理解ができたのかなあと感じております。

    米国社会や黒人文化などに興味がある方は是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

  • 文章が美しい。ある一つの物(例えばスイカや苺など)にイメージを集約している場面が特に印象深かった。

    話の内容はかなり暗く、黒人の貧しく醜い女の子を中心に貧困や虐待などが描かれている。他の黒人の子たちからいじめられる彼女を友達として扱う姉妹だが、彼女たちもまたその子を自分たちと比べて安心しているところがあったりする。

    物語中所々話が飛んで、しばらくそれが前の部分のどこに繋がるのかがわからなかったりした。

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