City of Glass (New York Trilogy, 1)
- Penguin Books (1987年4月7日発売)
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感想 : 4件
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Amazon.co.jp ・洋書 (208ページ) / ISBN・EAN: 9780140097313
感想・レビュー・書評
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随分若い頃に読んで以来の再読なので、初めて読むように未知のストーリーを辿った。
アメリカの小説はめったに読まないが、その中でポールオースターはほぼ全小説を読んだ好きな作家だった。数十年ぶりに読んで感じたのは、非現実的な展開と浮世離れした登場人物を特徴とする、ほかの作家とは異なる世界観を描き出しているということだ。世界有数の大都会を舞台に描かれているのは圧倒的な”solitude"だ。これは彼のすべての小説に共通するベースラインだろう。ダークで虚無的でミステリアスで、若い時はこれがものすごくクールに思えたのだろう。ニューヨーク3部作、読んでいきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつかこの日が来るとは思っていたが、ついにPaul Austerが亡くなった。Austerへの愛を書き始めたらキリがないが、訃報を聞いてから無性に彼の作品を読みたくなり、小説デビュー作であるCity of Glass(邦題は「ガラスの街」)を読んだ。これは、その直後に書かれたGhosts(「幽霊たち」)、The Locked Room(「鍵のかかった部屋」)と並んでニューヨーク三部作と呼ばれる。
オースターはもともとはポストモダンの旗手として知られる作家だった。しかし代表作「ムーン・パレス」や「ブルックリン・フォリーズ」はより一般的な青春小説や娯楽小説だから、これらの作品からオースターに入った人が初期作品(ニューヨーク三部作や「最後の物たちの国で」)を読むと戸惑うと思う。私もまさにそうだった。何しろ、作品がどこもかしこも全然とらえどころがないのである。
例えば、この作品の主人公はクィンだが、彼はウィルソンというペンネームで、ワークという探偵が主人公の小説を書いて日銭を稼いでいる。序盤からして、クィンとウィルソンとワークという3人の境界が曖昧で、主人公のクィンが危うい状況におかれていることに読者は気付く。そんなクィンは自分宛ではない間違い電話の依頼を受けることにして別名を名乗り始めるが、もうクィンのアイデンティティは破綻したも同然である。そこにスティルマン夫妻、神話と現実の間を彷徨うその父親、間違い電話の依頼先(と思われる人)など、幽霊のように不確かな存在が次々と現れる。
そうやって書くと難しい小説のように思われるが、オースターの作品の凄味は、物語そのものが明晰な文章に導かれて進んでいくことにあると思う。出来事はどこまでもリアルで、記述はどこまでもシャープで、しかし存在がぐらぐらするような小説なのである。こんな小説はなかなかない。 -
1st book of the New York Trilogy
面白かった。暗めでノワールっぽい。
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egg, moon, Humpty Dumpty
PaulAusterの作品
