Animal Farm (Penguin Essentials)

著者 :
  • Penguin UK
4.14
  • (10)
  • (12)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 99
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 8601417743553

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • George Orwellの代表作と言えば、この前読んだ"1984"と、この"Animal Farm"。オーディオブックの朗読を聴きながら目読書でも読んでみたら、ナレーターが醸し出す素晴らしい臨場感とダブルで楽しめて良かった。

    人間に支配され自由が奪われている生活に嫌気が差した農場の動物達が、農場主を追い出して、どの動物も平等な場所を作ろうとする。でも、狡猾な豚達が他の動物達を搾取し始めて、農場のシステムが正に豚による独裁政権のようになっていく…という話。豚の間でも勢力争いがあったり、知能の低い動物達が豚の言いなりになってこき使われ、労働状況が悪化している事にも全く気付かなかったり、閉鎖的な空間でじわじわと独裁者が権力を確かなものにしていく様が描かれている。ついこの間読んだ "Blindness" でも、危機的状況下では同じ人間という種の中でお互いに争ったり、権力を得て相手よりも自分が優位に立とうとする姿が描写されているけど、最初から『どの動物も平等に』なることを目指していても、結局は豚が権力を握って他動物を搾取するのがなんともリアル。農場のそんな推移が、なんというかすごく自然な流れで書かれているのが凄い。"1984"の中に出てくる、周りの状況や今までの歴史的事実が政府によってころころと書き換えられる毎日に(表向きには)疑問を抱くことなくさっさと順応していく洗脳された人々の姿と、何を言われても素直にそれを信じ切って結果的に搾取されていく動物達の姿が重なる。こういう風に、洗脳されている事実に気付かないうちに洗脳されてしまっているのが地味に怖い…。

  • 大好きなGeorge Orwellの作品でもトップを争うほど大好きなのがこのAnimal Farmです。
    最初の印象は牧場に住んでいる動物の話・・・ですが、これが物語が進むにつれ非常に興味深くなっていきます。
    Orwellは1920年代のロシア革命と牧場の動物をひっかけながら物語を進めていきます。
    最初は人間を追い出す事を目標にする動物達ですが、力を得た豚、Napoleon(=Stalin)が他の動物達をどんどん荒く扱っていき・・・
    最終的にはその豚たちが人間のようになってしまうという、衝撃的な結末。
    この動物があの人だな、と推測しながら読むのも楽しいです。

  •  本作、言わずと知れたディストピアもの。作者の代表作『1984』と共に20世紀を代表する小説であると言っても過言ではないと思います。

     人間の横暴を止め、動物の世界を立ち上げるべく反旗を翻した農場の動物。農場での獣による支配を確立し、人間を忌み嫌い、平等を謳うも、次第に豚だけが支配者層へとのし上がり、労働や支給品に格差がつき、さらにはかつて自ら禁じた人間の習慣(ベッドでの睡眠、飲酒、二足歩行)を徐々に取り入れ、巧妙に大衆をコントロールし行為を正当化する様がまざまざと描かれています。最終的には他の動物を殺戮し、あれほど嫌った人間たちと取引すら行うようになります。気付けば大方の動物たちにとっては以前の人間支配時よりも苛烈な生活になってしまいます。

     こういう作品を読むと、記録が大事だとつくづく思います。
     動物農場では7戒が制定され納屋の壁に刻まれますが、支配者層である豚が自らの慣習の変化に併せてこれを改ざんしていきます。”No animal shall drink alcohol to excess ”, “No animal shall kill any other animal without cause”(後ろの2語が改ざんにより追加)。大分意味合いが変わります。
     被支配者層の動物たちは自分の記憶をたどるも、確信が持てず、結局直近の目の前の7戒を受け入れざるを得ない。そうした中で被支配者層の労働はどんどん理由をつけて重たくなっていきます。
     
     改ざんというのはデジタルの社会では一層簡単になりました。その点では一層、記録の保持というのは重要ではないかと思ってしまいます。海外に行ってしまった私ですが、20年程払った年金掛け金の記録が年金機構側に残っていなかったらどうしよう、などとちょっと心配になりました。証明できないとないものになりますねえ。。。

     英語は難しかったです。動物の種類や体の部位に関する名称、動物の動きにまつわる動詞は頑張って調べました。Boar(n)雄豚、Sow(n)メス豚, foul(n)仔馬、hoof(n)ひづめ、muzzle(n)豚の鼻などなど。
     文体はやや風雅?な書きぶりで倒置が多かったり、いわゆる関係代名詞が多用されており、プレーンなビジネス英語と比較するとややとっつきづらさを感じました。
     短編なので何とか読めましたが、内容を味わうだけなら日本語でも良いと思いました笑

    ・・・

     本作は、第二次世界大戦終戦前に書き上げられ、英国とソ連との同盟関係から出版が見送られたというのは知りませんでした。そのエピソードからも分かる通り、ソ連の共産主義への揶揄ともいえる寓話となっています。
     いちいち教訓を引き出して読むこともないですが、支配者層の巧妙な欺瞞を思い起こすという点で秀逸な作品だと思います。英語学習者、政治に興味がある方等々にお勧めの作品です。


  • もう誰からも搾取されない。
    自分たちの国をつくろう。
    こうして反乱を起こすものの、いつのまにか独裁政権に。国民がそれに気づいた時には、時すでに遅し。権力は肥大し、国民は反乱を起こす体力もなく、再び搾取されていく。

    実世界において見覚えのある光景であり、皮肉の効いた寓話だ。ここから独裁政権、共産主義について考えるヒントがたくさんある。

    特に法律の改正が怖い。
    いつのまにか政権側に対して都合の良い法律になっている。でも法律だから従わなければならない。

    無関心や法律が間違っているはずがない、という思い込みは危険。知ろうする努力(=権力を監視)をしないと、とんでもない方向に進んでいることがある。民主主義は権力を監視できる制度なのに、今の日本においてこれが正常に機能しているのかは甚だ疑問。


  • ジョージ・オーウェルの名作、電子書籍で無料で読めてハッピー

  • 共産主義の陥りやすい罠を、平易な文章で描写していて読みやすいし分かりやすい。でもどこかでSnowballが戻って来て、正義を行なってくれるのを期待して読んでる自分がいたので、最後はちょっと残念。

  • 以前より名作と名高い作品だったため、原書にて読了。

    農場主の人間に対して反乱を起こし、追放に成功した動物たちは、農場の名前をAnimal Farmに変え、動物たちの理想国家を作ろうとするが、豚のナポレオンが台頭してくることで、動物たちの生活は次第に蝕まれてゆく。

    Animal Farmはスターリン体制下のソビエトを皮肉ったものらしく、登場する人や動物たちは当時のソビエトを取り巻く個人や集団をモデルにしているとのこと。でも、本書を読んで異様な既視感を覚えたのは、現政権下の日本がこれに近くなってきているからではないか?
    暮らしが貧しくなっていくのに気づかない国民、政治の怠惰を過去の政権や個人の自己責任に転嫁する風潮、決まりは簡単に破られ、為政者に都合の悪い記録は簡単に改ざんされたり破棄される。個人的には、年金を出し渋り、老人を死ぬまで働かせて働けなくなったら見捨てるところも、現代日本っぽいなあと思った。人間と見分けがつかない肥えた豚を作り出さないためにも、一人一人が常に現状に疑問を持つことが重要だと思う。

  • とりま英語で読んだので解釈怪しいとこあったと思うけど大体掴めたはず。

    洗脳…ていうのかな?マインドコントロールみたいな。
    されてる側が気づかないことが
    いちばん怖いことなんですね!

  • 久しぶりに読む洋書のディストピア小説。人間の支配から逃れ、動物たちによる動物たちのための農場を作ったのはよいが、共和国のように始まった組織はやがて独裁へと変容する。よかれと思ってはじまった”平等”は次第に虚構となり、結局は誰かが頂点にたち、統率をするシステムが繰り返される。ディストピアの典型だな~と思いつつも楽しくてやめられない。無知は罪、と改めて思い知らされる小説。

  • とてもよくできているおはなし。

全15件中 1 - 10件を表示

GeorgeOrwellの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
ミヒャエル・エン...
フランツ・カフカ
遠藤 周作
ジェイムズ・P・...
リチャード・ドー...
有効な右矢印 無効な右矢印

Animal Farm (Penguin Essentials)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×