The White Man's Burden: Why the West's Efforts to Aid the Rest Have Done So Much Ill and So Little Good
- Penguin Books (2007年2月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 8580001121710
感想・レビュー・書評
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http://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/books-query?mode=2&code=21557177詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
思いっきり、Sachsさんに相対するような本。
今の世の中、Plannerが援助を企画し実行する世の中で、それというのは現実のcontextなんかまったくわかっちゃいない、それでは援助は効果的な援助として機能しない、ということを各種国別経済データから論証することを試みた本。
Planner的な立場で物事にあたるのではなく、常に現場で試行錯誤を繰り返して成功を収めていくSearcher的な立場で当たるべきだとEasterlyは主張する。現場重視の彼ならでは。
確かに、Planばかりが先行して、それを達成することだけになっては本末転倒だろうし、国によってはその内容が見当はずれの目標となることもありうるだろう。ただ、個人的には、この本は、ちょっとPlannerの立場をただ悪く言いすぎなのでは?と思う。
言っていることにはうなずくことも多々あるが、どちらにもいいところはあるのではないかなぁと思う次第。
ちなみに彼は、Searcherたるべきと言う中で、すなわち、これをすれば効率の良い援助になる、その国のためになる、という定式的なモデルはないと述べている。
また、現在の国際機関の合同の在り方は、説明責任をあいまいにしてしまっている、とも。そこも、市場の原理よろしく、皆が周りに必要性を判断されながら進む、試行錯誤型たるべきであるとする。
これから中央寄りの立場に立ちうる場面で、常に忘れたくないなぁと思わされる内容であった。 -
途上国の発展のために莫大な金を投じているにもかかわらず、成果を上げられない国連・世銀・他国際機構等を痛烈に批判した本著。著者は援助金の拡大が国際問題の解決のための一番の策だとするサックス氏とは対極に位置する人物。ただ闇雲に援助金をばら撒くのではなく、途上国の人達が本当に必要なものは何かを見極め、各国・各地域に合った対策を講じるべきだと熱弁する。悲観的であるがゆえの現実的な姿勢に、どこか楽観的過ぎる気がしたサックス氏よりも説得力を感じた。国際開発に興味がある人には必読の著。
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『エコノミスト南の貧困と闘う』に次ぐ第2弾ということで買ってみた。ゆっくり読んでいるうちに和訳本が出てしまった(涙)。援助というものの役割の限界を知れ、ということ。
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The end of povertyと逆。
Planners⇒Searchers
今後の開発の考え方。