Ned Kelly - A True Story (Oxford Bookworms Library 1)

著者 :
  • Oxford Univ Pr
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (56ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780194789127

感想・レビュー・書評

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  • 175wpm

  • 総語数:5775

  • 5,775語

  • 所蔵:2F 多読本 837.7/O93/1

  • 2013.9.9読了。図書館。所要時間76分。一日一冊洋書4冊目。
    三日坊主ならなかった( ´ ▽ ` )
    この調子でがんばる!
    以下、感想。
    Ned Kellyの一生を描く。実話。彼はオーストラリアでは有名な犯罪者。父親が牛殺しの隠蔽の罪で逮捕される。その後出所した父親は酒に溺れて?死亡。彼を取り巻く環境は一変する。彼は兄弟が多かったうえ、長兄だった。父亡き後、家計を支えるために働く。しかし、彼と彼の家族は警察に嫌われていた。そのため彼は事ある毎に警察に疑われ、逮捕される。ついに彼は妹に言い寄る警察官相手にキレて発砲。そこからギャングの道を辿ることになる。彼は殺人をした。しかし同時に貧しい者を助けた。そんな彼に対し、警察は彼に協力した者や彼の友人を次々と牢獄へ入れていく。やがて彼は警察の実態を告発しようと画策するが、失敗に終わり、逮捕された。結局彼は絞首刑となった。けれどもこの事件がきっかけで警察は以前よりも友好的な存在となり、犯罪数の減少にもつながった。彼は勇気あるひととして、今でも語り継がれている。

    物語だったので比較的すんなりと読めた。彼の行いに対しては賛否両論だと思われる。人それぞれ彼の人物像は違うだろうな。思うに。人殺しをしているので手放しで勇気あるひと、とは言えない。そのあたりの折り合いの難しさを感じた。

  • 2010||1867 オーストラリアの実在した盗賊のお話。

  • Kellyは冤罪で逮捕されたくない、という思いで逃走した。

    追っ手から生きるために、先々でいろんな罪を重ねてしまうのだった。

  • YL 2
    5,775語

  •  2011年に、大学生協が全国の大学生に「イチオシの洋書を、あなたの言葉でアピールしよう!」と、丸善とアルクと協賛して「第1回 大学生の洋書POP大賞」を開催しました。POPとは、お薦めの本をアピールするために書店店頭で立てられているハガキ大のカードのことで、全国26の大学から403通の応募がありました。
     
     私が教えている県立大学からも231通の応募があり、ある学生がアイデア部門賞を受賞しました。そこで、彼女のイチオシの洋書 Ned Kelly - A True Story を紹介したいと思います。彼女はこの本のPOPに、次のような対話のメッセージを書いています。

     「では今からいくつか質問します」「―はい」。「あなたの思う正義はなんですか」「―善です」。「警察はどうでしょう」「―正義だと思います」。「じゃあ殺人者は?」「―悪です。」「どんな理由があっても?」「―あたり前じゃないですか」。ではこの本をどうぞ。読んだら再度質問させていただきます。「正義」とはなんだ、と。

     この本を読み始めると、このPOPのメッセージが様々なシーンで思い出されます。そのいくつかのシーンを紹介したいと思います。各シーンが、主人公のネッド・ケリーの境遇や時代背景と密接に関連しているので、はじめにそれらについて簡単に説明をいたします。

     舞台となる19世紀のオーストラリアは、イギリスの流刑地として多くの犯罪者が送り込まれました。ケリー一家は父親が犯罪者であることから、理不尽な差別や嫌がらせを受けながらも懸命に生きます。ケリーは16歳の時に牛窃盗の濡れ衣を着せられ、アリバイがあっても関係なく牢獄に入れられます。そして出所すると、ケリーは弟のダン、2人の友人とともに「ケリー・ギャング」を結成します。そのときのシーンが、次のように書かれています。

     “These policemen, these judges ― they’re worse than dogs! They put my mother in prison, and what did she do? Nothing! From now on, we’re the Kelly gang. We’re free men ― and we’re staying that way. Are you with me boys?”

     こうして、オーストラリア犯罪史上に残る強盗が生まれます。彼らは銀行から金を盗む際に銀行員は殺さず、警官を打ち殺し盗んだ金を貧しい人々に与えたそうです。警官は4人組を逮捕するために破格の懸賞金をかけます。また、ケリーの家族や友人を捕まえケリーを追い詰めていきます。そうしたなか、ケリーが権力者や警察とどのような気持ちで命懸けで戦っていたか、そのときの心境が次のように書かれています。

     “What’s happening in this country? …. Poor men get poor, and rich men get richer. The police help the rich farmers, and put the poor farmers in prison. Why? For nothing! Do you call this justice? There is no justice in Australia! The police say we are killers. But I say the police are killers!

     この強い思いが56ページにわたって書き綴られた文書が残されています。ケリーはそれを新聞に掲載して多くの人々に読んでもらおうとしたのですが、その願いを果たせませんでした。その文書の一部が、本の中に写真で掲載されています。また、ケリーの家族や友人の写真、警官たち、最後の壮絶な銃撃戦で使われた鉄の鎧、26歳で絞首刑される前日のケリーのスナップショットなどたくさんの実物を写真で見ることができます。

     ケリーは多くの警官を殺害し、銀行強盗をはじめ多くの罪を犯した犯罪者。一方では銀行から盗んだ金を貧しい人々に与え、抑圧する権力者や警官に対し命をはって弱者のために勇敢に戦ったヒーロー。彼の処刑に対し32,000人以上の減刑請願書の署名が集められましたが、その思いは裁判官には伝わりませんでした。26年の人生最後の言葉は、“Such is life (これが人生さ)”だったそうです。この本を通して、池本さんがPOPで問いかけた「正義」について、ぜひ考えてみてください。

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