How Brands Grow: What Marketers Don't Know

  • Oxford Univ Pr (2010年4月12日発売)
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  • 本 ・洋書 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780195573565

感想・レビュー・書評

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  • ロイヤルティや顧客の保持など、これまでマーケティングが教えてきたことはまるで迷信に基づく医学のように企業にとって無駄な行為である、という最初のメッセージは衝撃的である。しかし著者は、大量の購買データと統計に基づき、顧客のほとんどはきまぐれでその時に思いついた、目についた商品を購入するライトユーザーであり、ロイヤリティを持つ顧客は一般に想定されるよりもはるかに少数であると主張する。ゆえに、顧客を引き止めるための会員プログラムやマイレージ特典などには意味がなく、物理的・心理的な入手可能性を向上することが重要であると説いている。随所にちりばめれた購買データの分析と背後にある顧客の分布に対する仮定が適切で、説得力がある。また、そこから導き出される結論も、読後に振り返ってみれば、分析からの乖離が少なく納得ができるものである。マーケティングの入門書を読んだ後にぜひ読んでもらいたい一冊であると思う。

  • ブランドが拡大する(シェアを持つ)にはどのような要素があるかというところを、市場データで検証している。(BtoC製品市場が主に検証されている)
    結果としては;
    - 顧客への広いリーチが一番重要(細かいセグメンテーション/ターゲティングは不要。思っているより顧客は競合と重なる)
    - 意味のない差別化は意味がない。(顧客にリーチする為に) 特殊性を際立たせる事(distinctiveness)が必要。
    - 価格プロモーション効果薄⇨広く顧客にリーチしないため。広くリーチする広告効果的。

    と、旧来マーケティングの教科書で言われている事はあくまでもメカニズムであり、実際にブランド拡大につながる結果(エビデンス)が示されていないという所もテーマとなっている。
    画期的な戦略を提示する本ではないが、現実はこういった退屈な状況なのではないか。

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