The Pill Versus the Springhill Mine Disaster
- Jonathan Cape Ltd (1970年11月5日発売)
- Amazon.co.jp ・洋書 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9780224619332
感想・レビュー・書評
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耳の中でずっと鳴りつづけていたのは 'All Watched Over by Machines of Loving Grace' という詩でした。おそらく、5年間くらいは鳴っていたと思います。今は The Pill Versus the Springhill Mine Disaster という本に収められています。その詩の第1連を引いてみます。
I like to think (and
the sooner the better!)
of a cybernetic meadow
where mammals and computers
live together in mutually
programming harmony
like pure water
touching clear sky.
この cybernetic meadow の句が今も忘れられません。
……というようなことを、当のブローディガン本人に言ったことがある。
ブローティガンはビート作家に分類されることもあるけど、彼自身はビート運動の一部ではないとつねに主張していた。
本書には最初に出版された詩を始め、第一から第四詩集の多くの作品も収められている。彼が最初の小説を発表するのは、最初の詩を出してから7年後のことだ。
詩人としてみるとき、ギンズバーグやファーリンゲティなどのビート詩人とはかなり違う。難解であることを恐れない姿勢がある。などというと意外な響きがあるだろうか。だけど、レクスロスには近い面があるかもしれない。
表紙の女性は Marcia Pacaud といい、本書は彼女にささげられている。彼女の最後の消息はインドにくらしているというものだったが、いまはどうしているのだろうか。こういうミューズの女性が詩人には必要な時代があった。ディランにもいたように。いや、いまもそうかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示