The Pill Versus the Springhill Mine Disaster

著者 :
  • Jonathan Cape Ltd
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780224619332

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  •  耳の中でずっと鳴りつづけていたのは 'All Watched Over by Machines of Loving Grace' という詩でした。おそらく、5年間くらいは鳴っていたと思います。今は The Pill Versus the Springhill Mine Disaster という本に収められています。その詩の第1連を引いてみます。

    I like to think (and
    the sooner the better!)
    of a cybernetic meadow
    where mammals and computers
    live together in mutually
    programming harmony
    like pure water
    touching clear sky.

     この cybernetic meadow の句が今も忘れられません。

     ……というようなことを、当のブローディガン本人に言ったことがある。

     ブローティガンはビート作家に分類されることもあるけど、彼自身はビート運動の一部ではないとつねに主張していた。

     本書には最初に出版された詩を始め、第一から第四詩集の多くの作品も収められている。彼が最初の小説を発表するのは、最初の詩を出してから7年後のことだ。

     詩人としてみるとき、ギンズバーグやファーリンゲティなどのビート詩人とはかなり違う。難解であることを恐れない姿勢がある。などというと意外な響きがあるだろうか。だけど、レクスロスには近い面があるかもしれない。

     表紙の女性は Marcia Pacaud といい、本書は彼女にささげられている。彼女の最後の消息はインドにくらしているというものだったが、いまはどうしているのだろうか。こういうミューズの女性が詩人には必要な時代があった。ディランにもいたように。いや、いまもそうかもしれない。

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